

ポップ・アートの第一人者として知られるアメリカ人アーティスト Claes Oldenburgによる展覧会「いろいろ」が、Pace 東京にて8月23日(土)まで開催中。


60年以上にわたり、彫刻やドローイング、巨⼤な公共モニュメントなど、⽇⽤品を唯⼀無⼆の存在に転換させる実践を続けてきた Claes Oldenburg。
50~60sに頭角を現したのち、インスタレーションやパフォーマンスなどのさまざまなメディウムを取り⼊れたハイブリッドな芸術様式「ハプニング」を他のアーティストたちと共に展開した。
それらの⼩道具制作をきっかけにアイコニックなソフト・スカルプチャーの創作に着⼿した彼は、伝統的なフォルムや素材の在り方を覆しながら彫刻の新たな領域を切り拓いていった。

「Ice Cream Sundae on Tray,」 1962© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

「Tied Trumpet」, 2004© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery
本展はPace Galleryの創⽴65周年記念の⼀環として企画され、CEOであるMarc Glimcherと、Oldenburgの娘 Maartje Oldenburgによってキューレーションされたもの。
東京では1996年以来の⼤規模な回顧展となり、60sから00s半ばにかけて制作されたシリーズ作品の中から彫刻と版画が展示される。

「N.Y.C. Pretzel」, 1994© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery


会場に並ぶのは、塗装した段ボールで制作した「N.Y.C. Pretzel」(1994)のマルチプル作品を約60点入れた⾃動販売機型のショーケースをはじめ、塗装されたアルミニウムと真鍮で制作されたシュークリーム「Profiterole」(1989‒1990)、縫製されたキャンバス素材による「Mouse Bags」(2007‒2017)など。
いずれも多様な素材が駆使され、⾷べ物からポップカルチャーのアイコンといった⽇常に着想を得て制作された作品が出品される。

「Profiterole」, 1989-90© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

「Geometric Mouse, Scale C」, 1971© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery
⼤型の彫刻作品では、Oldenburgと彫刻家 Coosje van Bruggenが1985年にヴェネツィアで⾏った伝説的なパフォーマンス「Il Corso del Coltello」の⼀環として発表した巨⼤な「Knife Ship」を、1/12のスケールで再構成した「Knife Ship 1:12」(2008)が登場。
さらに、「Knife Ship」をニューヨークのグッゲンハイム美術館のイメージの上に重ねたスクリーンプリントも展⽰される。

「Knife Ship 1:12」, 2008© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery

「Alphabet in Form of a Good Humor Bar」, 1970© Claes Oldenburg, courtesy Pace Gallery
その他、アイスクリームの形でアルファベットを描いた「Alphabet in Form of a Good Humor Bar」(1970)や、四季を表現した「Apple Core」(1990)シリーズの版画などが並ぶ。
日用品から芸術の可能性を拡張したClaes Oldenburg。
唯一無二の柔軟なプロセスに、目を奪われて。
PACE TOKYO
www.pacegallery.com/galleries/tokyo
【Claes Oldenburg “This & That”】
DATE:8月23日(土)まで開催中
※月曜休館
TIME:11:00am~8:00pm
※火曜~土曜の7:00pm~8:00pm、日曜の6:00pm~8:00pmはアポイントメント制
PLACE:Pace 東京
ADDRESS:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 1-2階
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.pacegallery.com/exhibitions/claes-oldenburg-this-tha
最終更新日:
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