
2026年春夏コレクションの展示会より
Image by: FASHIONSNAP
落合宏理が手掛ける「ファセッタズム(FACETASM)」が、2027年のブランド設立20周年を機にリブランディングする。これに先駆け、ネクストフェーズに向けた“プロローグ”と位置づけた2026年春夏コレクションを発表した。
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ファセッタズムは文化服装学院を卒業し、テキスタイル会社を経た落合が2007年に設立。ビッグシルエットやレイヤードアイテム、キャッチーな配色といったアイコンを打ち立て、ストリートとモードを融合したスタイルの先駆者のひとりだ。2016年のLVMHプライズでは日本人初のファイナリストに選出。2016年の「第34回ファッション大賞」では大賞を受賞した。
また、落合自身は、ファミリーマートとタッグを組んだ「コンビニエンス ウェア(Convenience Wear)」を2021年に始動し、ファッションショーの開催、海外進出を行うまでに成長させた。そのほか、常石グループへの参画といったファッションデザイナーの枠を超えた活動を精力的に行っている。
落合は近年の取り組みについて、「自分の根底には、ずっとファッションデザイナーとして何ができるのかという問いがある。計算した訳ではなく、デザイナーとして、ブランドとして何か面白いことや、挑戦できることはないかと進んできたら、さまざまな顔を持つようになった」と振り返る。続けて20周年に向け、「そういう仕事でデザイナーの誇りを持って取り組んできたことが、自分の中で完成してきた。経験と時間で得たことを、自分の原点ファセッタズムに還元していきたい」と意気込みを語った。
2026年春夏コレクションのテーマは、「THE NEXT IS」と題し、ブランドとともに年齢を重ねたファンが、ファセッタズムらしさを気兼ねなく楽しめるようなアイテムを展開。ハリ感のあるシャツや、プリーツのディテールを取り入れたドレッシーなアウター、ストレートに落ちる細身のパンツなどを揃え、ネイビーやブラック、カーキ、ホワイトといった落ち着いたカラーパレットを中心に、淡いブルーやグリーンなどクリーンな印象のカラーを組み合わせた。アイコンのひとつである極太のリブを配したTシャツも、デザインコードを保ちながら、ベーシックなカラーで登場する。
今後について、「これまで手にした刺激やインプットがどんどんブランドで形にしていけると考えると、自分でも楽しみ。面白い20年目をお見せできると思う」と期待を寄せた。加えて、「来年は、自分のクリエイティブの仕事でも、大きなニュースを控えている」と予告した。
また、落合はミラノで行った初のファッションショーが「ジョルジオ アルマーニ(GIORGIO ARMANI)」の支援プログラムによって実現したことにも触れ、「世界に挑戦するチャンスを頂き、当時の感動と興奮を今でも覚えている。偉業の数々は言うまでもなく、自分にとって深く思い入れのある方。ご冥福をお祈りします」と故ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)氏を追悼した。
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2026年春夏コレクションの展示会より
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