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アットコスメ(@cosme)を運営するアイスタイルが、「@cosme ベストコスメアワード 2025」を発表した。約5万以上のアイテムの中から、総合大賞に「アテニア(Attenir)」の「スキンクリアクレンズオイル アロマタイプ」(175mL 1980円)が昨年に続き受賞。2年連続での総合大賞の受賞は7年ぶりで、スキンケアカテゴリ商材としては初。総合2位は、「ロージーローザ(RosyRosa)」の「マルチファンデパフ 2P」(2枚、638円)、総合3位には「コスメデコルテ(DECORTÉ)」の「ルース パウダー」(16g 6270円、20g 6270円)が続いた。
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大賞クレンジングオイルは、物価高や酷暑による毛穴詰まりの悩みニーズに合致
総合大賞の「スキンクリアクレンズオイル アロマタイプ」は、中価格帯アイテムかつ、リニューアルにより「毛穴・角栓ケア」がパワーアップしたという点が、昨今の物価高や、酷暑による毛穴詰まりやすさなどの悩みを抱える消費者のニーズと合致。春夏期におけるアットコスメ全店舗上での売り上げは前年比約1.6倍となる躍進を遂げた。

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アテニア保坂嘉久代表は「2016年に発売して以来、スキンケア効果を高める商品を目指し、2度のリニューアルを経て進化させてきた。受賞を踏まえ、口コミでは『オイルなのに乾燥感がない』『ダブル洗顔が不要でいい』などの嬉しい言葉があり、お客さまに寄り添った商品開発をしてきた結果だと受け止めている。来年もこの場にて立てるように、ニーズに耳を傾けて商品開発を続けていく」とコメント。
@cosme リサーチプランナーの西原羽衣子氏と原田彩子氏は、2年連続の受賞について、「気分による使い分けを可能にする商品バリエーションの拡充」や「リピーターの口コミによる新規顧客の呼び込み」を挙げたほか、酷暑の影響などから崩れにくいメイクへとシフトする潮流の中で“毛穴をケアする”オイルクレンジングカテゴリの存在感が増している点も指摘。アンケートでは、「オイルタイプのクレンジングを使用している」と答えた人が全体の56%に及んだ。そのほかの注目アイテムとして、高価格帯分野でありながらも実店舗やオンラインストアにおけるベストヒット賞を受賞した、コスメデコルテ「AQ 毛穴美容液オイル」や、毛穴の奥にアプローチする技術が期待を集めた「オルビス(ORBIS)」の「オルビス ザ クレンジングオイル」などを紹介した。
“リカバリー”や“薄づき”などの酷暑を背景にしたキーワードが頻出
スキンケアカテゴリは、総合大賞のスキンクリアクレンズオイル アロマタイプをはじめとした4商品が入賞。「ルルルン」の「ハイドラ EX マスク」(7枚 880円、28枚 2640円)のほか、「ランコム(LANCÔME)」や「SK-II」といった高価格帯ブランドのトライアルセットなどもランクイン。長引く夏を背景に、紫外線によって蓄積したダメージからの回復や再生といった「リカバリー」に関連するアイテムが目立った。



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“薄づき”を意識している人が増えたというベースメイクカテゴリでは、柔らかなパウダーが特徴のコスメデコルテのファンデーション ルース パウダーが全体3位に、ロージーローザ「パウダーブラシ EX」(2200円)とマルチファンデパフ 2Pの2製品が、ツールカテゴリとしては異例の総合ランキング10位以内に複数ランクインを果たした。


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総合10位までには「アールエムケー(RMK)」の「デューイーメルトリップカラー」(1セット4180円)や「ロムアンド(rom&nd)」の「ハンオールブロウカラ」(4g 825円、9g 1210円)がランクイン。憧れの“かわいさ”ではなく、自分基準のカワイイである「マイ KAWAII⤴」ムードが高まっていると言える。このほか、ヘアケアでは「ジアンサー(THE ANSWER)」のシャンプーとトリートメントが選出。塗り洗いすることで丁寧に洗い、自己をケアできているという充足感が消費者のインサイトを捉えた。


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西原氏は、気候変動が今後も消費者の購買行動に影響すると予想。「夏が伸び、秋が短くなることで、夏から秋にかけて準備期間が短くなるためより秋の悩みが深まると思う。実際に寒暖差という口コミは比較的多く出てきている」と指摘。また「夏の蓄積した疲労をどう癒やすかといったことも重要になってくる」と語った。
2026年上半期のトレンドは「美湯〜ティタイム」など

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2026年の上半期のトレンドも合わせて発表。「美湯〜ティタイム」はバスタイムをただ洗う時間としてではなく、ライフスタイルや気分に合わせてさまざまな“ご自愛”ニーズを叶えることと定義。10代から20代の若年層の中で「バスタイムをただ洗うだけではなく、美容・リラックス・自分を労る時間と捉え、そのための投資に価値を感じている」とする声が多いことを受けて予想した。
パーツごとにエイジングケアを行う「先どりパーツケア」もキーワードとして登場。口コミにおいて「老化」というキーワードが昨対比で1.7倍に増加し、アンケートでは、20代の7割以上が「エイジングケアにもっとお金をかけたい」と回答。若年層においても、“レチノール貯金”や“スローエイジング”といった言葉に代表されるように、今のうちから投資をして未来に備えるといったエイジングケア意識の高まりがあることを指摘。また、SNSなどによる写真を撮る機会の増加や、美容医療の影響を受けて、いずれの年代においても「ピンポイントの悩みが気になる」とする声が多くあるという。
「美容医療、そしてSNSの普及に伴って消費者の美容知識が増え、リテラシーが上がってきている。若く見せるためにはどこに対してどのように働きかければいいかというのが理解できるように。そのため『漫然とエイジングケアができますよ』といった訴求では通用しなくなる可能性がある。医学的な根拠を伴った説明が求められるようになってくるのではないか。一方で、こうした高度な情報についていけない層も存在するため、『誰が使っても整う』タイプの商品が改めて支持される動きも予測できる。結果として、美容市場はリテラシーの高い層とそうでない層に分かれていくのではないか」(西原氏)
このほか、平成トレンドを反映したラメやグリッターが特徴な「超キラメロコスメ」や、睡眠不足による肌不調をコスメで対処しようとする「夢中美容」、敏感肌市場の拡大を踏まえた「肌守り市場拡大中」や日本の研究力に焦点を当てた「日本プライドコスメ」などが挙げられた。
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