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経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)が、中古ファッション・高級品販売の世界的なプラットフォームVestiaire Collectiveと共同で、中古市場における購買行動を分析した調査レポートを発表した。2025年4月から5月までの期間中、Vestiaire Collectiveの利用者7800人を対象に実施している。
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調査によると、ファッション・高級品の中古市場規模は2022年の約1300億ドルから、2025年には約2100億〜2200億ドルまで成長、この間の年平均成長率(CAGR)は15〜20%と推計されるという。ファッション・高級品の売上全体で中古品は現在約8%を占めており、循環型経済を促す規制強化を進める欧州を中心に拡大。同社は、今後5年間でCAGRは新品市場の3倍にあたる10%前後で成長が続く見通しで、2030年には市場規模が約3200億〜3600億ドルに達すると予測した。

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中古ファッション・高級品を購入する動機については、回答者の約8割が「手頃な価格」と回答。豊富な種類とユニークさ(55%)や環境への優しさ(40%)なども購入を後押しする要素となっている。一方、中古品を売却する主な動機としては「クローゼットの整理」と「副収入を得るため」が多く挙げられた。
また、世代別に見るとZ世代は所有アイテムの3割以上を中古品が占めており、市場をけん引。主要な購入動機は多くの回答者と同様に「手頃な価格」(74%)である一方、上の世代と比べ、限定品や完売品などの掘り出し物を見つける楽しさや、自分らしいスタイルを磨く喜びから中古品を購入する傾向があるとした。また、Z世代の回答者の約80%が「中古品を通じて新しいブランドを購入した・知った」と答えており、これは全体平均の66%を大きく上回っている。

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同社は、販売時点以降の体系化されたデータが存在しないことが中古品販売における課題であると指摘。製品情報をライフサイクル全体で記録・管理する「デジタル製品パスポート(DPP)」が注目されているという。BCGデュッセルドルフ・オフィスのマネージング・ディレクターおよびパートナーで、レポートの共著者のCatharina Martinez-Pardo氏は、DPPを「顧客との信頼構築や製品ライフサイクル全体での価値創出につながる戦略的ツール」として捉えているとした。
最終更新日:
◼️調査レポート:公式サイト

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