
Image by: FASHIONSNAP

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「僕がやっているのは、服作りではなくものづくりだとずっと思っていた」。タカヤマ ミチヒコが手掛ける「オッド(odd_)」は、ドローイングと服作りを交錯させたコレクションを発表しており、ブランド名の通り“風変わり”なブランドだ。従来は「001」「002」とナンバリングし、シーズンレスなコレクションを不定期に発表してきたが、今後は春夏・秋冬の一般的なファッション業界のカレンダーに準じて新作を披露するという。その“ウォームアップ”として2026年の新作「(un)Fortunately」を発表した。
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杉野服飾大学で服作りを学び始めたタカヤマは、「僕はファッションを作っているのではなく、服作りのプロセスに混ざってくるノイズを楽しみながら制作をしている感覚。"服作りを作る"ことを続けているのかもしれない」と、服そのものではなく造形に視野を広げ、同校の大学院では造形研究科に進んだ。オッドの活動を在学中から始め、2018年春夏シーズンにあたる「odd_003_18」で本格デビューした。
タカヤマの制作プロセスは、デザイン画をパターンに起こす一般的な服作りではなく、日常的に描き溜めたドローイングを布に写し、ピンで留めたり、ドローイングの立体裁断をつなぎ合わせたりという独特の方法をとっている。独自の制作スタイルから、タカヤマは「ものを造るプロセスそのものが命題で、その中でいかに遊べるかという好奇心が原動力だった。だから敢えてファッションブランドとは距離を取り、衣服造形レーベルのような活動だ」と考えていた。それ故に、シーズンに捉われない発表を続けてきた。
しかし、活動を続けるうちに、ぬいぐるみやオブジェ、タペストリーといった服以外の造形の仕事が増えたことで、むしろ服を作る時と感覚は変わらないことが分かったという。「自分にとって"服作りという物作り"が明確になったため、制作したものをファッションとして消化するかどうかは、着る人に委ねようと思えるようになった」とタカヤマは語る。
今季のテーマ「(un)Fortunately」は、タカヤマが偶然見つけた絵本から着想を得た。幸運をカラフルに、不幸をモノクロで描いた絵本に、自身の思考や制作が紆余曲折する様子を重ねたという。ブランドのあり方を問い直し、今まで以上に洋服のフォーマットに向き合ったシーズンだったと話す。

キーワードには「制作と生活」を挙げ、象徴的なアイテムとして、タカヤマが自分のために制作したバッグのディテールを服に再構築したキャンバス地のジャケット(7万9200円〜8万8000円)が登場。付属のベルトは肩紐になり、腰にあしらったポケットがトートバッグの役割を果たすというギミックを備えている。ジャケットと同素材のワイドシルエットのタックパンツ(5万2800円)は、バッグのハンドルやチャームのモチーフを組み合わせた。
また、複数のマルチボーダーを一着に落とし込んだカットソー(1万9200円)は、ドローイングのように直感的に素材や柄を決めたという。そのほか、タカヤマが過去に制作したパッチワークのソファーカバーを参考にしたスウェット素材のカーディガン(4万6200円)とパンツ(4万1800円)、古着のランドリーバッグをベースに、残布やドローイングを切り絵のように重ねた一点もののタペストリー(5万5000円)などを含めて12型をラインナップする。











次回の2027年春夏シーズンから、年に2回の発表に切り替える。現在の卸先は都内に2店舗、四国に1店舗だが、今後は販路を拡大する予定だ。タカヤマは「最初からオッドはこうだと決めつけずに手を動かしていくのも、自分らしいと思う。制作と思考は繋がっているので、ファッションのシーズンに則って発表してみて、より多くの人に着てもらえた時にどんなものが作りたくなるのか、自分でも楽しみにしている」と語った。
最終更新日:
■odd_26Exhibition「(un)Fortunately」
期間:2026年5月15日(金)〜5月24日(日)
会場:at gallery U2(東京都品川区上大崎4-6-19)
営業時間:12:00〜20:00
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