
Image by: FASHIONSNAP

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東京ファッションウィークなどを主催する日本ファッション・ウィーク推進機構(以下、JFWO)が、第4回となる「Tokyo Textile Scope(以下、TTS)」を開催している。会場は東京都立産業貿易センター浜松町館で、期間は10月14日から16日まで。一般入場もできる。TTSではこれまでに、岡山デニムや尾州のウール、和歌山のニットなど産地にフォーカスした企画を実施しており、今回は北陸の合繊を特集。会場5階では、創業100周年を迎えた東レが、約30年ぶりとなる事業部を横断した繊維総合展を開催し、100年間の技術やものづくりの歩みを紹介している。
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「繊維で1000億稼ぐ」そのための第一歩
同展のテーマは、東レの繊維事業本部のスローガンと同じ「Beyond GOUSEN, Change our Lives.素材を超える、GOUSENは暮らしを変える存在に」。素材や技術だけでなく、合繊が社会にどのようなイノベーションをもたらすのかを、着用シーンや製品、用途を交えて提案している。普段は個別で展示会を行ってきた婦人・紳士衣料、スポーツ、衣料資材、機能製品、ウルトラスエード、長繊維・短繊維の各事業部に加え、東レ合繊クラスターが参加し、部署や企業の垣根を超えて、東レの繊維事業の総合力をアピールする。

東レは、2026年3月期に680億円だった繊維事業単体の利益を1000億円まで伸ばすことを目標に掲げており、同展はそのための第一歩として、国内外に日本の繊維業界の実力を発信する機会として位置付ける。同展のリーダーである東レの西村友伸 常務執行役員 繊維事業本部長は「GOUSEN(合繊)は、いずれ海外でも通用する言葉になり得る」と自信を見せた。また、後継者不足が問題となっている日本の繊維業界を盛り上げるために、「学生にも繊維の面白さを知ってもらえる機会になれば」とコメントした。






会場入口では、東レの歴史を振り返る展示を用意。東レの研究者が考える繊維の未来も紹介している。
通常の業界関係者向けの繊維展では、生地のサンプルだけを吊るしたブースが一般的だが、同展は学生などの一般客も来場可能なため、より感覚的に生地の特徴が理解しやすい体験型のコンテンツを揃えている。「ダイリク(DAIRIKU)」や「イレニサ(IRENISA)」といったデザイナーズブランドとのコラボレーション展示では、事業部を横断した多様な生地が実際にどのように服になるのかを視覚的に表現した。








東レと産地企業が協業 海外市場を見据えた高付加価値製品も
婦人・紳士衣料事業部のブースでは、リサイクル由来原料比率93%以上を実現したポリエステル・ナイロン複合繊維「アーティローザ CX(ARTIROSA®︎CX)」を披露した。近年、ファッション市場では環境配慮型素材の採用が標準になっていることに加え、特に高価格帯・ラグジュアリー領域では生地そのものの美しさや仕立て映え、風合い、耐久性を高い水準で実現することが求められているという。
こうしたニーズの高まりを受け、既存のポリエステル・ナイロン複合繊維「アーティローザ(ARTIROSA®︎)」をリサイクル素材に置き換えることを試みた。東レが長年培ってきた複合紡糸技術と、東レ合繊クラスターに参加する各社の力を結集し、洗濯可能でありながら撥水性や耐久性を付加し、高密度で緻密な表面感とシャープで洗練された風合いを実現している。東レの金子有紀 婦人・紳士衣料事業部長は「東レと産地企業の協業により、採算度外視でもこだわりを詰め込んだ。すでに想定以上の好評をいただいている」とコメント。価格は従来品の1.5倍ほどになる予定だが、コストダウンは考えず、高付加価値商品として海外メゾンへも提案を進めていく予定で、来年1月に開催されるテキスタイルの国際見本市「ミラノウニカ」でも紹介する。2027年秋冬シーズン向けに販売を開始し、初年度の販売計画は20万メートル。



アーティローザ CXを使用したアイテムサンプル。メンズアウターを中心に提案していく。
このほか、スポーツ・衣料資材事業部では、スポーツ用途に開発した機能素材を日常着に発展させる次世代アパレルを提案。誕生から56年を迎えた「ウルトラスエード」部門では、多数の加工サンプルや三越伊勢丹とのコラボレーション企画、デザイナーズブランドに採用された商品を展示し、ファッションからモビリティまで広がる幅広い用途と表現を紹介している。長繊維・短繊維事業部は、東レの高付加価値ファイバー群を再編集した「Toray Premium GOUSEN select」のブースを用意し、東レならではの高い技術力をアピール。機能製品事業部は、短繊維の新素材ブランド「ZoneBlend」を初披露し、猛暑対策のソリューションにもなる素材の機能的価値を発信している。







東レ合繊クラスターのブースでは、参画する15社がそれぞれ10点ずつ生地を展示しており、各社の特徴を知ることができる。東レ本体と合繊クラスターが同じ会場で展示会を開催するのは稀だが、東レの繊維事業本部 野村建太テキスタイル部門長は「合繊クラスターなしに我々の事業は語れない、最重要パートナー」と強調。東レ合繊クラスターの副会長を務める小松マテーレの中山大輔社長は「合繊クラスターを通して、産地も横連携の意識が強まっている。東レが本気で産業を盛り上げようとしている姿勢を産地からも感じている」と語った。

(左から)東レの繊維事業本部 野村建太テキスタイル部門長、小松マテーレの中山大輔社長。野村部門長をはじめ東レの関係者は同社のシルックきものを着用してプレゼンテーションを行った
最終更新日:
◾️Tokyo Textile Scope 2027 Autumn/Winter
期間:2026年10月14日(水)〜10月16日(金)
営業時間:10:00〜18:00(最終日は16:00まで)
会場:東京都立産業貿易センター浜松町館 全館(2階〜5階)
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