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「3月だけで中東情勢の損失20億円」 東レ26年3月期、繊維事業が2期連続1兆円超え

「Tokyo Textile Scope 2027S/S」の東レブース

Image by: FASHIONSNAP

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 東レの2026年3月期連結業績は、売上高に相当する売上収益が前期比0.9%増の2兆5851億円、事業利益は同0.6%減の1419億円だった。韓国子会社における大規模な減損損失が響き、営業利益は同23.7%減の972億円。一方、純利益は795億円と同2.1%の増益を確保した。繊維事業は、衣料用途を中心に堅調に推移。売上収益は同4.0%増の1兆511億円と2期連続の1兆円超えを達成し、事業利益は同6.0%増の680億円だった。

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 繊維事業の国内市況については、需要回復のスピードが素材・用途・地域によって一様ではなく、全体として想定よりも鈍化しているという。インフレ等によるコストアップや、国内に流入する安価な輸入品との価格競争の激化が継続している。トランプ関税の影響については、集約しきれていない間接的な要因を除き、中間期段階での予測通り年間約50億円程度の下振れとなった。

 衣料用途については、ファッション・アパレル・スポーツ・アウトドア用途とも比較的堅調だが、日中関係の緊張感の高まりから一部用途でインバウンド需要の減少が見られた。スポーツ・アウトドア向けのテキスタイル輸出については、米国の相互関税に伴う一部アパレルの受注減や、欧州の市況低迷による不透明な状況が継続している。

 2027年3月期は、売上収益が同9.5%増の2兆8300億円、事業利益が同12.7%増の1600億円、純利益は同13.2%増の900億円となる見通し。中東情勢の緊迫化に伴う影響は織り込み済み。2027年3月期は国内外で緩やかな景気回復が続くと予想し、成長領域での事業拡大と構造改革による推進による増益を見込む。

 一方で、中東情勢の悪化は足元に大きな影響を与えている。「2026年3月の1ヶ月だけでも約20億円の影響を出している」と恒川哲也 代表取締役 副社長執行役員。2027年3月期の年間では130億円の損失を見込んでおり、影響額の内訳については、上期・下期それぞれ約65億円程度。上期は価格転嫁遅れによるコスト面での影響が中心となり、下期は価格転嫁後における数量面への影響が顕在化するとの見方を示した。セグメント別の影響としては、繊維が最も大きく、次いで機能化成品への影響が予想されるという。

最終更新日:

FASHIONSNAP 編集記者

橋本知佳子

Chikako Hashimoto

東京都出身。映画「下妻物語」、雑誌「装苑」「Zipper」の影響でファッションやものづくりに関心を持ち、美術大学でテキスタイルを専攻。大手印刷会社の企画職を経て、2023年に株式会社レコオーランドに入社。ファッション雑貨、アクセサリー、繊維企業を中心に取材。

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