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Fashion フォーカス

東京の若手デザイナーの旗手「アキコアオキ」が示す"非多様性"

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 ピンク色のハンガーラックが設置された鏡の前に、ベルボーイが服を運んでくる。全ての服が掛けられると音楽が鳴り始め、「アキコアオキ(AKIKOAOKI)」のショーがスタートした。デザイナーの青木明子は、世界最高峰のファッションコンテストLVMH Young Fashion Designers Prize(LVMHプライズ)のショートリストにも選ばれた若手の旗手。ビルの地下の会場は女性のクローゼットのような仕立てで、プライベート感のあるコレクションとなった。

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 モデルが最初に身につけているのはシャツ。5人のモデルがそれぞれのラックの前に立ち、鏡を見ながらモデル自身が服を替えたり重ね着する演出だ。「着替え」という女性の日常的な所作を覗き見ているようなセンシュアルなムードだが、デザインのディテールはメンズライク。ネクタイやスーツといったユニフォームを再構築している。

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 青木は、ポリティカル・コレクトネスといった平等や多様性が強調される時代性から距離をとり、"非多様性"に着目して、集団ではなく一人の人間像にフォーカスを絞ったと説明した。階級社会への不満から平等社会を目指すために生まれたユニフォームのポジティブな側面が失われ、画一的で没個性の象徴として記号化された現代。ユニフォームの無個性さを利用しながら、その中でも人間本来が持つ個性と身体性が表れるよう試みたという。それらのアイテムは、肩が大きく落ちていたりインナーがのぞいていたり、どこか不安定で儚く、アキコアオキならではの"女性性"もはらんでいる。

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 スーツに大胆に描かれたプリントは、街をジャックするストリートのスプレーアートから着想。ジュエリーは前シーズンに引き続き、石上理彩子によるジュエリーブランド「モイル(moil)」とコラボレーションして制作された。

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 これまでランウェイ形式でコレクションを発表してきたアキコアオキだが、リアルクローズとしての訴求を強化するためインスタレーション形式を選んだ。バイヤーも多く呼び込み、アイテムをじっくり見てもらうことでビジネスの拡大にも繋げる。

■AKIKOAOKI:2018-19年秋冬コレクション全ルック
■東京ファッションウィークの最新情報:特設サイト

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