アンリアレイジ「A LIGHT UN LIGHT COLLECTION」フィナーレ
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「アンリアレイジ」15年間の“時代”を辿る唯一無二の100ルック

アンリアレイジ「A LIGHT UN LIGHT COLLECTION」
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 今年15周年の「アンリアレイジ(ANREALAGE)」が、4年ぶりに東京でショーを行った。Amazon Fashionが実施するプログラム「AT TOKYO」に参加が決まったことで実現した凱旋ショー。パリのコレクション発表から約3週間後という過密スケジュールだったが、最新コレクションだけではなくブランドの原点まで遡る全100ルックで構成した充実の内容だ。「ファッションは日常であり、非日常でもある」という信念を抱いてきたデザイナー森永邦彦が、これまでアンリアレイジを通じて発信してきた独創と独走のクリエイション。軌跡を振り返ることで見えてきたものは?

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デザイナー森永邦彦

 アンリアレイジとは「日常(A REAL)、非日常(UN REAL)、時代(AGE)」を意味する。2003年の立ち上げから5シーズンを経て、2005年秋から東京コレクションに参加。2014年秋発表の2015年春夏コレクションでパリのファッションウィークにデビューし、2018年で15周年を迎えた。

 「AT TOKYO」は、ファッションウィークのメインスポンサーでもあるAmazon Fashionが東京の今を象徴するブランドをセレクトし、イベントやウェブを通じて多彩なクリエイションを発信するプログラム。アンリアレイジは、「N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)」といった海外ベテラン勢を含む6ブランドのうちの一つとして参加することになった。

 東京ファッションウィーク5日目の10月19日。会場は品川のAMAZON STUDIO。多くのファッション関係者をはじめ、親交の深いアーティストやクリエイター、著名人らが次々に来場した。今回のタイトル「A LIGHT UN LIGHT COLLECTION」が意味するのは、光の中に潜む闇、そして闇の中に射す光だという。

 最初に登場したのは、パリで先月発表した2019年春夏コレクション「CLEAR」。そして2015年春夏「SHADOW」、2015-16年秋冬「LIGHT」、2016年春夏「REFLECT」、2018年秋冬「PRISM」と、パリ進出以降の“光と闇”をテーマにしたコレクションが続く。紫外線によって透明から黒に変わり、また黒から色柄が現れたり、スマートフォンでフラッシュ撮影するとカラフルな色が写る仕掛けも。特殊技術を服の素材やパーツに応用し、それらが毎シーズン進化しているのが見て取れる。各テーマを象徴するヴィジュアルを映した巨大なパネルの前をモデルが行き交い、スペクタクルな演出が光と影を操った。

 終盤のパートは一転し、モデルが一体ずつランウェイに歩を進める。パネルには2018から2003まで年号が羅列していて、時代を遡るタイムマシンのよう。2019年春夏、2018年秋冬、2018年春夏......15年間の全32シーズンから1体ずつ登場するアーカイブコレクションだ。途中、2009年春夏「◯△□」を着用したモデルがバッグのように持つAmazon Box型のトレンチコートが目を引いた。AT TOKYO限定アイテムとして、ショー当日に発売となっている。

 最後の100体目で、ブランドの原点に辿り着いた。アンリアレイジのデビューコレクション2003年秋冬「何の変哲もない」の変形パターンのセットアップ。15年間を一つの区切りとして、アンリアレイジの「時代(AGE)」を体現したと森永は言う。32シーズン全てが異なるテーマだが、実験的なアプローチや極限まで追求する姿勢、そして「神は細部に宿る」という理念は変わらないことを、それぞれの服が物語っていた。

 フィナーレは、サカナクションの「ユリイカ」をピアノと女性ボーカルでカバーした楽曲と共に。歌詞にもある「東京」は、森永にとって原点でもあり出発の地。海外に進出したことで、改めて特別だと気づいたと振り返る。これからも国内外で活動を続けるが、視野に入れているのは世界中が注目する東京の2020年。孤高のデザイナーによる挑戦は続きそうだ。

 会場内のDJブースにはサカナクションの山口一郎とNFの青山翔太郎が立ち、特殊映像で演出したライゾマティクスリサーチの真鍋大度の姿もある。演出の金子繁孝、スタイリストの山口壮大、ヘアーの加茂克也といった、森永が「闘いを共にした仲間」と信頼を置くスタッフが支えになった。東京のために構成された特別なコレクションは、森永をはじめこれまで関わってきた多くのクリエイターの結晶とも言えるだろう。それらを未来を担う学生を含め1,200人超の観客、そしてライブ映像を通じて多くの人が見届けた。


■ANREALAGE「A LIGHT UN LIGHT COLLECTION」:全ルックとバックステージ
■ファッションウィークの最新情報:特設サイト

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