(左から)ベッドフォードのルック/クリスチャン ダダルック/フィナーレに登場したデザイナーの山岸慎平と森川マサノリ
Image by: FASHIONSNAP
1984年生まれのデザイナーがそれぞれ手掛ける東京発の「ベッドフォード(BED j.w. FORD)」と「クリスチャン ダダ(CHRISTIAN DADA)」。2つのブランドによる合同ショーが10月17日、Amazon Fashion主催のプログラム「AT TOKYO」枠で開催された。「RE:ACTION」というテーマのもと、異なる世代や互いから受けた刺激への"反応"を、特殊な形式のランウェイに表現した。
会場となったのは、インダストリアルな雰囲気が漂う渋谷の立体駐車場。4階から5階の2フロアを使用し、駐車場の入り組んだ構造そのものがランウェイとなった。ベッドフォードはメンズ、クリスチャン ダダはウィメンズを発表。2ブランドのルックが両サイドから入り交う形で疾走感のあるショーとなった。
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「クリスチャン ダダ」は現在パリで発表を続けており、6月にはパリで2019年春夏メンズコレクションのショーを行っている。今回発表したウィメンズの新作ではシャツにフォーカス。オールホワイトのルックから、クリスチャン ダダらしい大胆なグラフィックがプリントされたストライプシャツ、腰に巻きつけたシャツスカートなど、一つのアイテムを軸に既存の着方にとらわれない様々な提案が見られた。「RE:ACTION 20181017」といったコレクションテーマや日付がプリントされたアイテムもある。
一方で「ベッドフォード」は、今年6月に初参加したピッティ・イマージネ・ウオモ(Pitti Imagine Uomo)で2019年春夏メンズコレクションを発表済み。展示会も既に終わっているため新型は作らず、スタイリングで趣向を変えた。マスタードイエローやパープル、ピンクなどカラーパレットは鮮やか。そしてコサージュがあしらわれたジャケットや総柄のボウタイブラウスで、気品のあるメンズウェアを提案した。
AT TOKYO枠の合同ショーは、2017年の「サカイ/アンダーカバー」に続く2例目。森川は1年前にそのショーを見たことで感銘を受け「僕らの世代でも何か面白いことを」と考えたことから今回に至ったと振り返る。これに対し山岸は、森川に対して過去に嫉妬心を抱いていたと明かした。「東京でショーを発表することも、海外に出ることも、同世代で誰よりも早かった。追いかけていたわけではないが、後ろから見る側だった自分としてはすごく嫉妬があった」(山岸)。
合同ショーに向けた準備は、あえてコレクションアイデアを互いに共有しない形で進められたため、山岸がクリスチャン ダダのルックを見たのはリハーサル前。しかし、作りたい世界観や空気感において類似点が多く、ある種答え合わせのような感覚だったという。「お互い地方出身で、雑誌を読み漁っていたガキンチョが東京に出てきて服を作っている。見てきたものや憧れとか。同じ時代を生きたんだなと本当に思った」(山岸)。これに対し森川は「互いに切磋琢磨していける戦友」と応えた。
2ブランドそれぞれが独自のアイデンティティを持つブランド。しかし同じ時代を歩んできたデザイナーが作り上げた2つのコレクションは自然と調和し、まるで1つのブランドのように不思議な一体感をもたらした。
■CHRISTIAN DADA/BED j.w. FORD:2019年春夏コレクション全ルック
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