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あの名画はどんな香り?仏老舗美容専門店「ビュリー」とルーヴル美術館のコラボで誕生した8つの香りを体験

Update:

【10月8日更新】発売日および取り扱い店舗の情報を加筆しました。

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 ミロのヴィーナス、サモトラケのニケ、グランド・オダリスク――美術史に残る名作が、香りとなって再解釈されたら…?今年、フランスの老舗総合美容専門店「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(OFFICINE UNIVERSELLE BULY、以下ビュリー)」とルーヴル美術館のコラボレーションが実現。8人の著名な調香師を招き、それぞれが自由に選んだ作品からインスパイアされた香りを生み出した。パリファッションウィーク期間中の9月24日、休館日のルーヴル美術館でメディア向けツアーが開催。同館が所蔵する実際の作品を鑑賞しながら、各作品にインスパイアされ誕生した香りを体験した。 

あの名画の舞台にはどんな香りが漂っていたか?

 今回のコラボでは、「ビュリー」がフランスの著名な調香師8人にオファー。それぞれの調香師はルーヴル美術館を訪問し、題材となる作品を自由に選んだ。「被写体となった人物はどんな香りがしたのだろうか?」「作品の舞台となった場所にはどんな香りが漂っていたのだろうか?」といったことに思いを馳せながら香りを作り上げていったという。

 メディア向けツアーでは、プロジェクトの題材となった作品をモチーフにした香り付きのポストカードを手に館内を巡回。それぞれの調香師が作品に抱いた感想や、それらをどのような香りとして再解釈したかについてコメント付きで紹介する。

「庭園での語らい」(トマス・ゲインズバラ)× 調香師 ドロテー・ピオ

「優しい柔らかな風景が広がる牧歌的な場所。調香師の観点からは、公園の濃密な植生とバラは花弁がわずかに判別できる程度の咲き具合が目に留まる。森の中に佇む女性が暮らすのは、コロンが人気になりはじめた時代。彼女も、ほんのりと香水を身に纏っているだろう」

 このイメージを膨らませたドロテー・ピオは、ローズに湿った草とパチュリ、ベルガモットを合わせたフレグランスを製作。絵画の女性が着ているドレスのピンク色を想起させるローズに、ガルバナムでグリーンの香りを添えた。

「サモトラケのニケ」(作者不詳)×調香師 アリエノール・マスネ

「この彫刻が飾られている階段をのぼると、作品の女性らしさにまずは圧倒された。魔法としか言いようのない彫刻と、その強烈なエネルギー。この彫刻は、衣装のドレープや女性ならではの力強さ、ギリシャ、そして翼から強力なエネルギーを得ていると感じた」

 アリエノール・マスネが作り上げたフレグランスは、ジャスミンやオレンジの花、ローズ、マグノリアなど、地中海ギリシャを連想させる花の香りを採用。さらに海と塩の要素を組み合わせた香りに仕上げた。女性が立っている船は、ウッディとミルラ(没薬)で表現したという。

「グランド・オダリスク」(ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル)× 調香師 ドミティル・ミシャロン=ベルティエ

「彼女こそ絶対的な美の象徴で、美しさのスタンダード。剥き出しの肌とラグジュアリーなドレープの対比にまず目を奪われるはず。ここにはオリエンタリズムの影響も漂う。彼女は裸?―その通り。彼女は清潔?―おそらく。愛し合った直後かもしれない。香り立つような肌とセンシュアルな汗。足元には香水を燃やすディフューザーも見える」

 ドミティル・ミシャロン=ベルティエは、「グランド・オダリスク」で描かれた部屋に漂うすべての香りを想像したといい、ペッパーやカルダモン、クミン、シナモンなどスパイシーなノートで作品が持つセンシュアルな魅力を表現。さらに、ライスパウダー、ヘリオトロープ、トンカビーン、ベンゾアンを加えて女性らしいタッチ、そして最後にインセンスとミルラを加え神秘的な雰囲気を演出したという。

「ミロのヴィーナス」(作者不詳)× 調香師 ジャン=クリストフ・エロー

「私がまだ幼かった頃、家族の一人がルーヴルの作品を複製する工房で働いていた。いつ行ってもその工房のどこかにミロのヴィーナスが必ずあったことを覚えている」

 作品にユニークな思い出を持つジャン=クリストフ・エローは、ミロのヴィーナスをフェミニニティを祝福する"愛の女神"として捉え、もし彼女が街を歩いていたらフローラルの香りがするだろうと想像。そんな彼女の香りは、まず最初にフローラルのブーケ、そして大理石の冷たい質感と均整のとれた姿勢や感情の伺えない表情をアンバーとウッディで表現したという。

「ニンフとさそり」(バルトリーニ)×調香師 アニック・メナルド

「とても若い女性が浴槽から出ると、蠍に刺されてしまう。体の微妙な姿勢から彼女が苦痛を感じていることがわかる」

 この作品からなめらかで磨かれた白木を連想したというアニック・メナルドは、マンダリンのアンダートーンを中心にしたアルデヒド系の香りを採用。コリアンダーで金属的なニュアンスを、ムスクで彼女の若さを表現した。蠍の毒は、青酸のような香りのビターアーモンドを用いて中毒性をほのめかしたという。 

 

 今回の取材ツアーで観覧できた5つの作品のほかに、「ヴァルパンソンの浴女」(ジャン=オーギュスト=ドミニック・アングル)×調香師 ダニエラ・アンドリエ、「かんぬき」(ジャン=オノレ・フラゴナール)×調香師 デルフィーヌ・ルボー、「大工の聖ヨセフ」(ジョルジュ・ド・ラ・トゥール)×調香師 シドニー・ランセッサーも製作されており、全てで8つのフレグランスが揃う。

アートな香りは日本でも発売予定

 8つの香りは、アルコール分を含まない水性香水「オー・トリプル」(2万1,000円)をはじめ、フレグランスキャンドル(2万1,000円)、陶器の小箱に収められた火を使わないルームフレグランス「アラバストル」(9,500円)、水に触れると優しく溶けて手にほのかな香りを残す紙せっけん「フゥイユ・ドゥ・サヴォン」(2,500円)、香り付きのポストカード(700円/すべて税別)といったアイテムを通して楽しめる。

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー ルーヴル店

 ルーヴル美術館の大ピラミッド地下グランド・ルーヴル内には、「ビュリー」のショップが2020年1月6日までの期間限定でオープン。19世紀のミュージアムショップをイメージした店内には、コラボレーションアイテムをはじめ、ビュリーの人気商品が揃っている。ルーヴル美術館とコラボレーションしたアイテムは、日本では10月19日(土)から「ビュリー」代官山本店、京都店、日本橋店、大阪梅田店、NEWoMan新宿店、公式ECサイトで販売される。

■オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー:公式サイト

パリ現地で取材中のFASHIONSNAP.COMチームによる最新情報は特設サイトで更新中!

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