Culture

【インタビュー】人気クリエイターぶんけいが語る ブランド「meeme」にかける想いと、誰も傷つけない表現

 チャンネル登録者数155万人(2021年4月28日時点)の2人組ユーチューバー「パオパオチャンネル」として、制作会社「ハクシ」の社長として、そしてアパレルブランド「ミーム(meeme)」のディレクターとして、様々なフィールドで活躍するクリエイター 兼インフルエンサーのぶんけい。今年2月には個人チャンネルの動画投稿を始めたほか、3月上旬には伊勢丹新宿に「ミーム」のポップアップストアをオープンするなど、精力的に活動し続けている。そんな若きクリエイターが、今ファッションを通じて表現したいこととは何か。ブランド「ミーム」にかける想いと、ぶんけいが追求する誰も傷つけない表現。

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ぶんけい
1994年生まれ。2017年、株式会社ハクシを設立。映像技法を用いた、コンテンツづくりを得意とする。インフルエンサーとしての一面も持っており、SNSでのフォロワー総合計数は230万人を突破している。CHOCOLATE Inc.にてプランナーとしても活動中。

「ファッションの楽しさを伝えたい」ミームを立ち上げた理由

―3月3日から9日まで伊勢丹新宿店でポップアップを出店。こうした百貨店での催事は初めてだったそうですね。

 今回ポップアップストアをオープンさせて頂くまでは、あくまで自分たちのテリトリーでしかアイテムを見たことがなかったので、ある意味でアウェイな環境に自分の作ったものが並べられているのは感慨深かったですね。「ものを作る」ということの意味を改めて実感しました。

―ブランドとしては2シーズン目ですが、気持ちの変化は?

 ポップアップはもちろん、サイトデザインからルックの撮影まで、1シーズン目にはなかった楽しみ方を皆さんにしてもらえるように、色々とこだわり続けています。アイテム数も増やしましたが、熱量としてはブランドを立ち上げた時と変わりません。まだブランドを始めて1年経っていないということもあり、全てが新鮮で楽しいです。

―そもそもなぜアパレルブランドを立ち上げたんですか?

 ユーチューブを休止してしばらく経ってから、アパレルに限らず何かを作りたい、新しいことに挑戦したい、と考えていました。今までは映像や文章などを通して自分の想いを届けてきましたが、リアルなものを媒介としたことはなかったなと思って。そんなときに一緒にアパレルを作れるような方々と出会えて、服に自分の想いを反映してみようと、ブランドを立ち上げました。もともと僕自身が地元にいた頃、ファッションに対してコンプレックスを持っていたこともあって、まだファッションの楽しさを知ることができていない人たちに、服の面白さを伝えたいと思ったことも理由の一つです。

―今シーズンの思い入れのあるアイテムは?

 もちろん全部ですが、あえて選ぶなら、まずこのパジャマですね。毎日着ているパジャマに対して、自分が感じている小さなストレスを、全部解消できるアイテムとして作りました。一番のこだわりポイントは、ポケットの位置。パジャマのポケットって割と胸元にあることが多いんですが、その位置だと洗顔や歯磨きで前かがみになった時、入れているスマホなどが落ちてしまうじゃないですか。だからこのパジャマでは、ポケットの位置を腰まで下げてあるんです。

 異素材ミックスで仕上げたこのスウェットは、ポケットが全部で4つ付いていて、ちょっとした外出だったらバッグなしで出かけられるのも魅力ですね。あとは1シーズン目から展開しているセットアップを、今回も作りました。僕自身かつて、セットアップはファッション上級者のアイテムといったイメージを持っていたんです。けれど、実はそんなことなくて、上下の組み合わせを考える必要もなく、ただ着るだけでかっこよくなれるアイテムだと思えるようになりました。だからファッションの楽しさを知ってもらうためには最適だと考えたんですよね。もっと多くの人にその魅力を知ってほしいので、ブランドの定番品として作っていて、今回は生地をリネンにしたり、カラー展開にホワイトもプラスしたり、「こなれ感」を意識しました。

「手段としての仕事」様々な顔を持つクリエイターの次なる挑戦は?

―ユーチューブを休止していた期間は、「ミーム」立ち上げのほか、何をしていたんですか?

 休止を発表した時の動画で言ったことが全てではあるんですが、あえて違う言葉を用いながら話すと、まずクリエイターとしての自分に向き合う時間を設けました。個人的に仕事というものは、目的を達成するための手段だと思っているんです。でも、ユーチューブ(YouTube)での活動がどんどん大きくなっていくにつれて、手段として操縦していたものに、乗りこなせなくなっている自分がいて。本末転倒というか、それは目指していた形ではないなと。なのでユーチューブを休止して、「ハクシ」の活動やエッセイの執筆などをしながら自分と向き合い、改めて自分の仕事に対してのスタンスを明確化したかったんです。

―「手段としての仕事」を通して、ぶんけいさんが達成したいものとは?

 自分の想いを誰かに届けることです。ユーチューブも本も、アパレルも全部異なる媒介ですが、それらはすべて自分の想いや考えを伝えるためにあります。自分の想い自体は、その時々によって変化しますが、何かを伝えたいという意識だけは今までもこれからも変わらないです。

―最近は個人チャンネルを立ち上げるなど、再び表舞台での活動が増えてきている印象です。

 余裕が出てきたことが大きいです。ただ個人チャンネルを立ち上げたことについては、僕としてはそこまで大きな出来事ではないんですよ。ユーチューブのチャンネルを持って動画をあげることって、そこまでハードルが高くなくなっているというか、SNSアカウントの一つみたいな感覚になっていくんじゃないかなと考えています。だから今回個人チャンネルをスタートしたのも、自分としてはアカウントが一つ増えた、くらいの気持ちでそんなに気張ってはいないんです。

―インフルエンサーとして活動する上で心がけていることは?

 僕の発言や作ったものを受け取ったときに、嫌な気持ちになる人ができる限りゼロになるように行動しています。言葉や表現って少しニュアンスが異なるだけで誤解を生んでしまうので、自分が発信するときは、あらゆる視点からその表現を見て、引っかかる人がいないか、自分の意図と違う伝わり方をしないか、と考えます。

―誰も傷つけない表現を追求している。

 そうですね。見てくれている人たちは、どういうものが好きでどういうものが嫌いで、どんな考え方をしているのかなど、常に気にかけるようにしています。もちろんそれは見てくれている人に限らず、家族や友人に対してもですが。

―今後「ミーム」をどういったブランドにしていきたいですか?

 すごく大きな目標を言えば、当たり前のブランドになりたいです。「この服どこの?」と聞かれなくても「ミーム」ってわかるような、たくさんの人に楽しんでもらえる存在にしていきたいです。あとは今回のようなポップアップとはまた違ったかたちで、リアルに体験できる場所を作れたらと考えています。

―今、新たにチャレンジしていることがあれば教えて下さい。

 実は今、小説を書いています。服を作ったことでものづくりの楽しさに気づくとともに、「究極のものづくり」にもチャレンジしたいと考えるようになりました。僕にとって小説は、自分の頭と紙とペンだけでできる究極のものづくりなので、一度やってみようと。上手くいくかはわからないですが、失敗も糧になると思っています。ただ、絶対にいい作品にするつもりです!(笑)

ぶんけいさん個人のこれからの目標は?

 縛られてしまう気がするので、具体的な目標は設定していません。ただ今までも心がけてきたことですが、何かをやりたいなと思ったときに、まずそれを実現できる環境に身をおくこと、そして自身に人間としての徳があること、この2つはこれからも意識し続けていきます。

(聞き手:渡部笑美香)

meeme 公式サイト

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腹黒のジレンマ
著: ぶんけい
ブランド: KADOKAWA
メーカー: KADOKAWA
発売日: 2020/05/27
価格: ¥1,320(2021/03/22現在)

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