Fashion なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか

【連載】「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか」VOL6:Uni-Share代表 干場清裕

Uni-Share代表 干場清裕
Uni-Share代表 干場清裕
Image by: FASHIONSNAP

 近年、日本のファッション教育機関が世界でも高い評価を受ける一方で、ファッション業界を目指す服飾系専門学生の数は年々減少し、現在約1万5000人と教育現場としてはニッチなものになってきている。服飾系学校ではなくサークルでファッションに関わる学生は、ファッションをどう捉え、ファッション業界に何を思うのか。「なぜ若者がファッション業界を目指さなくなったのか」第6回目は「Uni-Share」代表の干場清裕さん(東京理科大学 理工学部 情報科学科 2年生)。

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2010年設立の「Uni-Share」は、年に3回発行するファッションフリーマガジンの制作とファッションウェブメディアを運営している学生団体。現在は首都圏の学生40名で構成されており、新宿の学生限定フリースペース「賢者屋」で週に1度会議を行っている。代表の干場さんは東京理科大学に通いプログラミングを学んでいる。

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―まず始めに、サークルの紹介をお願いします。

 部員40名で活動しています。男女比は2:8で女が多いですね。ほぼ"MARCH"の学生で、あとは美大生や文化服飾大学の学生も数名います。コンセプトは「ファッションで深める繋げる広げるセカイ」で、少し前までは読者のファッション観を変えるというコンセプトで活動していました。例えば月に1万円しか洋服代に使わない人が3万円使うようになったり、インポートやドメスティックブランドを買う入り口になったらいいなと思っていたんです。でも最近は、単にファッションでは終わらせたくないというか、ファッションというフィルターを通して若者の世界観を変えられるような雑誌を目指して作っています。

―フリーマガジンはどのようなペースで制作していますか?

 3月に春号、7月に夏号、11月末に冬号を5,000部ずつ発行していて、渋谷大盛堂書店さんや渋谷PARCOさんなど都内50店舗に設置させて頂いています。1つのフリーマガジンを作るのに約1ヶ月かけてテーマを決めて、次の1ヶ月でコンテンツを考え、3ヶ月目で取材打診スタートという流れで動いています。サークル内部だけで作るというよりは、デザイナーさんやカメラマンさんなど外部の方と一緒に作り上げて行こうというスタンスです。

―制作費はどのようにやりくりをしているのでしょうか?

 誌面の広告と、あとは撮影やライティング、企業の広告制作といった業務委託を受けたりしています。

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―コアな人やブランドを取り上げていますが、情報収集はどういった形で行っているのですか?

 展示会などでクリエイターさんと話す時に教えてもらうことが多いですね。「この写真家がすごくいいんだよ」とか「この人はまだ若いけどこれから有名になるから今の内に取材をしておいたほうがいい」とか。あとは、ウェブや書店にある雑誌も片っ端から読んでいます。

―前号では、若手俳優の吉村界人さんを特集していましたね。

 カフェで吉村界人さんとカメラマンの小野寺亮さんに偶然会ったのがきっかけです。小野寺さんとは元々面識があったのですが、話が進んで界人さんに出演して頂けることになりました。事務所とのやりとりが難航して雲行きが怪しくなったこともありましたが、打ち合わせを繰り返してなんとか企画が実現しました。ロケは茨城県の波崎ウインドファームで、渋谷を夜中0時に出て現地に着いたのは午前3時。そこからお昼まで撮影をしました。3月だし風力発電もあるので寒かったんですが、出来上がったものはすごく美しいんですよね。自分たちで見ても唸るものがあります。

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―ウェブメディアも運営していますね。紙とウェブはどのように棲み分けていますか?

 僕達はどちらかというと紙に傾倒して制作しています。紙は受動的だなと思っていて。ウェブでは見たいページを選べるけど、紙だと次のページを自分では選べないですよね。ページをめくって突然出てきた興味のないものに影響を受けてもらえたら、僕達が活動理念としている「ファッションで"セカイ"を広げること」に近づくのかなと思っていて。ウェブをやる理由は、ウェブならではの良さがあるからです。例えばギャルソン氏のドキュメンタリームービーをウェブで公開していますが、ネットで人気な人は紙よりウェブの方が面白さが伝わりますね。

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