HYKE 2020SS COLLECTION
HYKE 2020SS COLLECTION
Image by: FASHIONSNAP.COM

Fashion

東京ファッションウィークに何を期待する?有識者にアンケート調査

HYKE 2020SS COLLECTION
HYKE 2020SS COLLECTION
Image by: FASHIONSNAP.COM

 これからのファッションウィークの在り方は?2019年10月に楽天が冠スポンサーを務める「Rakuten Fashion Week TOKYO」が始動したが、これまで東京のファッションウィークを継続的に見てきた有識者はどのように見ているのか。ジャーナリストやバイヤー、ディレクターなどへのアンケート調査から、"東コレ"の現状と課題、今後に期待することなど、様々な意見をまとめた。

— ADの後に記事が続きます —

・日本ブランドをもっと買い付けるバイヤー達が増える施策を、一緒に考えて欲しい。どうせ出ていく経費ならばそこに経費を積んで頂きたい。ショーシーズンにバイヤーの招致もアリだが、例えば考え方をもっと色々とフレキシブルに持ったとして、例えば日本ではない場所(他国、パリ、NY、ロンドン何でも)で日本ブランドのショーを見た直後に買い付けできるとか、ショーシーズンをずらす云々に注力などしなくてももっと広域で日本のファッションを世界に発信する方法を様々やっていきたい。また、売る場所を持つ小売と連動して(※これも「どこ」といったかんじで専属でやらなくとも、例えば思いっきり全社ともういっそのことやってしまえばよいのでは!)などでもいいかと思います。(百貨店バイヤー)
・東コレ期間中だけだと短期すぎてデータ収集の面でもメリットが少ないと思うので、例えば東コレ参加ブランドは一年を通してECに関するコンサルや出店・物流支援を受けられるなど、長期で取り組める施策もあると良いのでは。バイヤーがこないと嘆くなら自分で売れるブランドになればいい、と強気でいけるくらい厚い支援があると嬉しい。(編集者)
・今後に期待したいのは、ブランド選定に力をいれて頂きたいのと、事前にファッションウィークのコンテンツやラインナップ構成を、分かりやすくPRして頂けると取り組み易くなると感じます。(ディレクター)
・最終的に「コウザブロウ(KOZABURO)」や「トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)」といったニューヨークで発表しているブランドが入ってきたため何とか形になったが、Amazonのときの「アット トーキョー(AT TOKYO)」のような特別企画がもっと充実していかないと、世界から人を呼ぶのは厳しいと思う。プロパーのショー以外にも関連イベントや有力デザイナーの展示会を網羅して、ファッションウィークの厚みを出していかないと、公式スケジュールのショーがしょぼすぎる。(ジャーナリスト)
・ホームページが錯綜していてわかりにくいなと思いました。検索にかけた際の情報にたどり着くまでの動線の悪さがあったので(日本人でも戸惑いがあるくらいなので、海外の方は余計に途方にくれてしまうとおもう)。ウェブ周りの設計はプロを入れて作った方がいいのだろうなと思いました。(ジャーナリスト)
・以前より感じていた点としては、B to BとB to C、さらに結果的に関係者の自己満足にしかなっていないイベントなど玉石混合過ぎるので、コンテンツを整理してそれぞれのターゲットにきちんとリーチできるよう再編集したHPやアプリ、ガイドブック(ちゃんとバイリンガル)などがあるといいのではないかと思います。(編集者)
・本イベントは、基本的に"デザイナー・ファースト"であるはずだと思っているので、「B to C」もいいのですが、あまりにデザイナーの活動との関係が離れ過ぎているものはどうなのかと個人的には思います。もっとPRでできることがあるはず、、(編集者)
・開催時期は早めたほうがいい、と思う一方、11月に展示会を開催する人気ブランドも少なくなく、近年の古着やリサイクルなどの"2次市場"の成長を牽引するように、"世界一の消費大国"と言われているわたしたちの消費行動の実際は、長く一般化してきた年2回というファッションのシステムから乖離していっているような気もするので熟考が必要にも思います。本イベントの方針とも深く関わってくることだと思います。(編集者)
・中国での需要を無視できないブランドがいる中で、東コレだけ8月に移した場合、欧米・西洋のバイヤーを捕まえられる代わりに10月の中国のオーダーを待つ形となる。ファッションウィーク期間中以外にも常日頃海外へ日本のファッションを広めるような取り組みをすべきだと思う。(中国はPRとして国外ファッションイベントやコレクションへT MALL スポンサーで参加している)(ジャーナリスト)
・海外で活躍している日本人デザイナーのブランドの巡回ショーも盛り上がりを持たせるためには効果があるが、海外から見ると数シーズン特定の若手ブランドを観察しないと、どれが現地で人気なのか分からない。優先すべきは、若手ブランドを継続的に参加させるプラットフォーム作りだと思う。(ジャーナリスト)
・時期の早期化とトレードショーや個展、ショールームとの連携強化。セレクトショップとの協業体制の確立。ショースケジュールの円滑化に向けてのイニシアチブの発揮。ウィークとその前後の短期間のみに傾倒せず、春夏、秋冬の大きなシーズンで見て、そこで行われるあらゆるファッションイベントのポータル的存在に育ってほしい。(ジャーナリスト)
・楽天は「東京のブランドをサポートしたい」とのことですが、潤沢な資金があるならば海外コレクションと同時に現地で展示会やゲリラ的なショーを開催した方がいいかと。東京での開催意義が見当たりません。(編集者)
・あえてデザイナーの自立を促したい。楽天に過度な期待を示したり、主催する日本ファッション・ウィーク推進機構に文句を言うだけでは何も変わらない。B to Bが上手く進まないブランドが、B to Cで成功するはずがない。アマゾンは(東京ファッション・ウィークにおける)B to Cの可能性が低いことを見極め、撤退した。個人的に現状の改善点を伝えているが、運営スタンスを変えるには時間も掛かる。(ジャーナリスト)
・ショー以外の関連イベントを強化し、より一般からの注目度を上げる。例えば、アートブックフェアはすごい熱気で、一般の人も多く来場しSNSに投稿している。東コレでも業界で活躍する人が主体となったフリーマーケットイベント(古着販売ではなく、マーチ販売とかでも)をやってみたり、一般でもハードル低く楽しめる「カルチャーイベント」としての側面を発信し盛り上げることなんかもできるのではないか。(編集者)
・ファッションウィークの前や後にショーやプレゼンを行うブランドが多過ぎる。長年課題となっている開催時期問題にそろそろ答えを出す時期に来ていると感じています。(ジャーナリスト)
・改善点はまだよくわかりません。が、「東コレは死んだ」的な声には嫌気がさしています。エールのようにも捉えられますが、「そんなこともない」というのが所感です。3ブランドを招聘したJFWの取り組みは素晴らしいと思います。仰々しい冠をつけずに行ったこともかなり好印象で、内容も特筆すべき現象だし、ぜひ継続してほしいです。パリにもNYにも、ましてや上海にもない、東京だからこそのショーを見ることができたからです。一方で、FACE A-J.はそれぞれのブランドのクリエイションには目を見張るものがあったが、ライブセットや(黒人)ダンサーのパフォーマンスなど演出面に八の字を寄せてしまいました(土着的な文化をレペゼンすることの危うさを感じる)。プロジェクトのコンセプトそのものは素晴らしいと思いますが。非公式のショーに面白みを感じるのはどの都市でも起こりえることですが、東京はそれが顕著なのかもしれません。(編集者)
・東京ファッションウィークの価値を底上げすることのできるブランドはたくさんいます。一定の参加基準を設けながら、然るべきブランドが(デザイナー自身が満足する)パフォーマンスのできる開かれた場としてインクルーシブな東コレに進化するのを望みます。この点での具体的な検討項目は、会場の選択肢、費用面、オーガナイズの丁寧さ(新しさ)などでしょうか。また、あらゆるメディアの活用方法にも改善点が潜んでいると思います。双方向的に、ですが。(編集者)
・改善というか、実施する目的の見直しと明確化をしたほうが良いのではないかと思います。そこから、開催時期の調整なのか、ファッションウィークの熱量をいかに"売る"ところまでシームレスに繋ぎこむのか、諸々テコ入れが叫ばれている箇所の優先順位や具体策が決まってくるのではないかと思います。(ディレクター)

 

 アンケートでは様々な課題が上がったが、参加デザイナーへの支援を手厚くするべきという意見がある一方、まずはブランドが自立することが前提という見方もある。目的を明確化し、ファッションウィークが包括的なプラットフォームとして機能することが必要だ。「東京ファッションウィークはデザイナーのためのもの」とは一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)のディレクター今城薫氏の言葉。JFWOは開催時期の前倒しを検討しているほか、次回以降は冠スポンサーの楽天による施策など、新しい形を模索している。時代の変化と共に業界図やシステムが変わる中、ファッションウィークが大きく変わるべき時にきていると言える。

■ファッションウィークの最新情報:特設サイト

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    次の記事を探す

    Ranking Top 10

    アクセスランキング