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#FR2はなぜ売れる?石川涼代表が「日本人の動向は無視する」理由

せーの 石川涼代表
せーの 石川涼代表
Image by: FASHIONSNAP

 うさぎのアイコンと、時に過激なメッセージで話題を集めるブランド「#FR2」が、立ち上げから4年目を迎えた。売り上げは好調で、2年目に前年比800%、3年目には前年比300%と飛躍的に推移してきた。およそ半数が海外客からの購入だという。今年は世界各地に出店を控えているという株式会社せーの石川涼代表は「日本国内だけのビジネスに未来は全くない」と断言している。同氏が考える「世界でウケる」方法とは。

 

インスタグラムで世界に拡散

 「#FR2」は"うさぎのカメラマン"という設定のFR2(Fxxking Rabbits)が2014年に創設したブランド。「カメラマンが着る服」というコンセプトでアパレルやアクセサリーを発表している。主なアイテムは、プリントTシャツやパーカなど。海外で売られているタバコの警告表示「Smoking Kills」や「BALEHENGANA」といったパロディ、「ただヤりたいだけ」といった過激な内容のメッセージプリントは度々批判を受けているが、実際には売れている。アパレルラインだけではなく、女性のセミヌード写真を発表するなど#FR2の名義でさまざまな活動が展開されているため、実態が謎な部分を持ち合わせているのも特徴だ。

New Profile. Photo by @rkrkrk #FR2#fxxkingrabbits#leica#leicasl

#FR2 Leica photographerさん(@fxxkingrabbits)がシェアした投稿 - 11月 8, 2017 at 5:22午前 PST

 石川代表は#FR2のアパレルラインを「ただのプリントブランド」と揶揄するが、原宿の路面店「#FR2 HARAJUKU」は昨年8月時点で同社が展開する全ブランドの店舗の中で最も売り上げが高い。すでに、1990年代から"お兄系ブランド"としてブームを牽引してきた「ヴァンキッシュ(VANQUISH)」の旗艦店の約1.5倍となっている。ブランドごとの売上高でも、年内に#FR2が上回る見通しだ。

 奏功した要因の一つはSNS。インスタグラムを通じて#FR2を着用した女性のお尻のアーティスティックな写真などを投稿することによって、国内外に拡散されていく。その狙い通り、世界のどこかで思わぬ著名人が愛用していたり、また出店オファーが舞い込んできたりと、急速にビジネスを広げている。今年は国外に舵を切り、上海を皮切りに、北京、アムステルダム、パリにポップアップストアを出店する計画だ。「日本のアパレル企業が進出しないような地で支持を得た方が価値があがる」という考えから、あくまでも独自の姿勢で世界中を視野に入れている。

世界にウケるには、日本を無視

 日本のファッション業界はというと、ブランドの終了や撤退、閉店が相次ぐなど不況が続いている。石川代表は過去に「とにかく国内だけのビジネスに未来は全くない」とSNSを通じて発言していたが、その真意をこう語る。

「日本は島国で人口もある程度いるので国内向けのビジネスで成立していたが、選択肢が圧倒的に増えた今、消費者を一つの方向に向かせるのは無理。服屋だけではなく、いろいろな産業にとって世界がライバルになった。昔のように、日本だけでは大きい商売はもうできない。日本から流行るものは出てこない。とにかくグローバル企業になっていかないと生き残れない」。

 また、過去のインタビューでは「ファッションは終わり、感動するものだけが残る」と予測していたが、それから4年が経った今の状況について「実際にその通りになった。ある程度"ふるい"にかけられて、今の環境の中で残れるブランドが見えてきた。見方を変えれば、今は消費者から選ばれやすくなったということ。SNSという新しい指標もあるし、世界で売りやすい環境になったのでは」とポジティブに捉えている。

Thank you for coming @vannesswu #innersect#shanghai#vannesswu #FR2#fxxkingrabbits#smokingkills

#FR2 Leica photographerさん(@fxxkingrabbits)がシェアした投稿 - 10月 7, 2017 at 2:13午前 PDT

ヴァネス・ウーも来店、上海にオープンした#FR2の店舗の様子

 創業当時から常に消費者の立場を意識している石川代表は、「選ばれる=売れる」という結果にこだわり続けてきた。そのために今、なすべきなのは「日本人の動向は無視する」ことだという。「日本人はほとんど自分で取捨選択ができていない。誰かが評価していたり、世界で評価されて初めて"自分も欲しい"という状況になっている。だから世界にウケれば、日本人も買う」。

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