Fashion インタビュー・対談

【対談】PRは知っている「本当の影響力」とは?ステディ スタディ吉田瑞代×稲木ジョージ

稲木:そうですよね。でも個人的には、最近トレンドになってるインフルエンサーだけのイベントは次のステージに移行したほうがいいと思う。2011年前半頃に僕が(吉田)瑞代さんが担当したパーティーに初めて行った時、編集者やフォトグラファー、スタイリストとかファッションに関わるトップレベルの人達が来場していて、すごく華やかな世界で「この世界に入りたい」って思った。今は来場者の職種が限定されすぎたパーティーが増えすぎたと思う。

inaki_20170112.jpegシュウ ウエムラのパーティー

F:インスタグラマーだけや雑誌編集者だけといった同業種だけを呼ぶイベントですか?

稲木:そう。今まではそれで良かったけれど、それにブランド側はフォロワーリーチ数に執着しすぎてて、それを達成するためにインフルエンサーをかき集めることに集中してしまうから、ブランドイメージが下がってしまうこともある。これからの時代はゲストたちの質とより華やかな場所が必要。毎回会うお馴染みのインフルエンサー達をただ単に並べるのではなくて、そのインフルエンサー達が憧れる場所を作らないと僕はダメだと思う。

吉田:本当にお金を持っていて、ラグジュアリーを頻繁に買う人たちの中にはインスタグラムをやっていない方も多いじゃないですか。インフルエンサーも大切だけど、それだけでは本当に届けたい人たちには届かない。だからこそ色々なことをミックスして考えないとブランドの世界観は作れないし、物も絶対に売れないですよ。それを理解せずにリーチだけを求めても、アウェアネスが上がるだけで届けたい人には届かないまま終わってしまいます。それにそういったことを嫌がる人達もいますしね。

稲木:僕が見てても「この人がパーティーに呼ばれるんだったら、もうこのブランド買いたくない」って思うことがある。業界の人達も、一般の人達にもそういう思いは届くから、本末転倒だよね。ブランド側も数字ばかり追いかけないでブランディングの一環になっていることを考えなければいけない。それに僕が仕事をするときはインフルエンサー達にそのブランドや製品のことを理解してもらえるよう努力してる。偽りの投稿は一般のフォロワーたちにも伝わるからね。

これからのファッションPRに必要なこと

F:変化が激しいファッション業界で活躍するためにPRとして必要な能力とは何でしょうか?

吉田:ファッションPRは当人が望むのであれば何でも出来てしまう職種。何でも挑戦するべきだと思うんですけど、一方でよくジョージとも話をしているけれど、お互い協力し合えるといいねって。例えばジョージと私では、カバーできる層が違うので場合によっては一緒に取り組むことができるようなフレキシブルな姿勢が必要。これじゃなきゃダメと思っているとそこで止まってしまうから、ケースバイケースで時代を読む力は必要ですよね。

稲木:僕はPR歴が浅いからな。でも、PRはおもてなしの職業だと思っていて、どこまで気を配れるかが重要だと思う。それに、コネクションもとても大事。でも、それ以上に瑞代さんがおっしゃってるフレキシブルに対応できる能力は本当に必要不可欠で、僕も思いがけないトラブルがチャンスに変わった瞬間をいくつも経験しているからね。

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F:最近ではPR担当者も自分から積極的に発言してますよね。

吉田:そうですね。私も本当はSNSを頑張らないといけないなと思っているんですけど、あまり向いていないみたい(笑)。ただ、個人の力には限度があると思っていて、起業した時からチーム力で仕事をしたいというのが私の一番の思いでしたからね。

稲木:今では手伝ってくれているスタッフがいるけど、僕も1人でやってきた2年間は大変だったな。

吉田:最初は続くんだよね。でもやっぱり、その先がないの。会社が10年続いたら関わっている人も10年歳をとって新しいものをキャッチアップできる力って必然的に変わるじゃないですか。だから、企業にはまちまちの世代が必要だし、これからは世代だけじゃなくて色々な才能やアイデアといった、なにか特殊性を持った人と一緒に仕事していく必要があるよね。媒体も増えちゃったからね。

稲木:僕も実は2016年1月に会社を立ち上げたんだけど、まさか自分が会社を持つなんて思いもしなかったな。自分の名前を登録したときにほんとに登録されてるのかなって心配だったけど(笑)。でも会社を持ったほうがクライアントの信用度を得るよね。

F:最後に2人の今後の展望は?

吉田:ジョージもこれから実感していくと思うけど、私はスタッフに恵まれたんですね。これまで何百人がこの会社に関わってくれましたが、その都度その時代のスタッフが頑張ってくれたことが実績となり、今のステディ スタディがあるんです。

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公式サイトより

稲木:ステディ スタディは業界の口コミで、クライアントからオファーが来るんだもんね。

吉田:そうそう。これまで営業をかけたことがなくて。それはスタッフ達への信頼と結果が跳ね返ってきている証拠ですよね。今後はPRやファッション業界のみにとどまらない視点と、より柔軟に対応できる力を持つことが会社としても個人としてもより求められるでしょう。世界が注目するオリンピックイヤーまでには今までになかったような価値のある組織を創り上げていきたいと思っています。

稲木:僕はまずは5年で活躍できる会社にするように頑張ります。あとはもうひとつは、デジタル世代の子たちは「SNS=遊び」としか思っていないと思うんだけど、デジタルが仕事になるんだっていうのを見せたいな。そのためには、その世代の子達がデジタルPRという職業に就きたいと思えるようにこの職業を確立させれるよう、もっとやっていかないとね。

(聞き手:高村 美緒)

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