

走る人の「定番」には、理由がある。ランニングは軽装で行うものだからこそ、どんなランナーにも、こだわり抜いて選んだ愛用ギアがあるはず。さまざまなランナーの装備と習慣にフォーカスする本連載「あの人の愛用ランニングギア」第2回は、東京を拠点に活動するランニングクルー「080TOKYO」のメンバー 碧(あおい)さん。友人とのソーシャルランから、100キロ超のトレランレースまで、幅広くランニングを楽しむ碧さんに聞く、“頑張りすぎない”ルーティーンと愛用ギア3点。
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碧さん
080TOKYO ランナー
1997年、大阪府出身。フリーランスとして働く傍ら、自分のペースでロードラン&トレイルランをたしなむファンランナー。SNSを通して、日々のランニングスタイルや出場レースを発信している。
インスタグラム
ランニング歴:15年
ランニングの頻度:週に2〜3回、5キロ程度
【過去に出場した大会】
ロードラン:横浜マラソン(2022)、大阪マラソン(2023〜2025)、富士五湖ウルトラマラソン(2023)、名古屋ウィメンズマラソン(2024)、レガシーハーフマラソン(2024)
トレイルラン:マウンテントレイル野沢温泉(2022)、Mt.Fuji 100(2024)、Trans jeju by UTMB(2024)、神戸トレイル(2025)、Mozart100 by UTMB(2025)、Chiengmai Thailand by UTMB(2025)
陸上部時代から一貫した“ファンラン”との向き合い方
碧さんがランニングに初めて触れたのは、中学生のとき。中学、高校と陸上部に所属し、長距離を走っていたといいます。「ストイックに陸上に向き合っていたというよりは、大会の空き時間に他校の部員と会う機会が多くて、自然と友達が増えていく感覚が楽しかったんですよね。別の種目の子を応援する時間に話をしたり。陸上部特有の文化だと思います」(碧さん)。陸上部ならではのコミュニティの広がり方に楽しさを見出し、「楽しく陸上と付き合えていた」と当時を振り返ります。

碧さん
タイムを狙って毎日ハードに練習する“競技”としてのランニングは、正直、しんどい部分が大きくて、あまり前向きにはなれなかったんですが、走ること自体は好きで。当時から、誰かと一緒に走ることで会話が生まれたり新しいつながりが増えたりといった“ファンラン”は続けたいな、という思いがありました。
その後、大学進学を機に、関西から上京。陸上部時代の縁をきっかけに、大学生向けのスポーツコミュニティ「NCA TOKYO」の運営に携わることになります。NCA TOKYOは、ランニングに限らず、フットサルやヨガといったさまざまな活動を行うコミュニティで、碧さんはランニングの運営を担当。ハードな練習ではなく、街をゆるく走るソーシャルランを積極的に発信していたといいます。その中で、「080TOKYO」のセッションにも参加するようになりました。

NCAのソーシャルランでの一枚。一番右が碧さん。

碧さん
当時は20代の女性ランナーがすごく少なかったので、「同世代でランニングをする人が増えたらいいな」という思いで活動していました。私自身、フェスみたいな感覚でマラソンを走るのが好きだったので、もっと若い層を増やしたい一心で、友だちを誘って走ったりしていましたね。

080TOKYOの集合写真
Image by: Takaaki Chikamatsu
現在は、フリーランスとして、音楽レーベルの企画やデザイナーとして働く傍ら、あくまで趣味の一環としてランニングを楽しんでいるという碧さん。ロードランに加えてトレイルランもたしなみ、毎年、複数のレースに出場しています。そんな碧さんのレースにおけるルールは「とにかく楽しむこと」。

碧さん
レースでは基本的に目標タイムは決めないことが多いです。「これぐらいで走りたいな」という目安は意識しながら、なるべく楽しく、程よいペースで走りたいと思っています。タイムを目指して頑張っているランナーを見ると「かっこいいな」とは思うんですが、練習がなかなか頑張れないというのが本音です(笑)。

過去に3回出場しているという地元でのレース「大阪マラソン」にて。「慣れ親しんだ場所を走れる感覚は格別です。エイドステーションがビュッフェ形式で豪華で、たこ焼きとか、大阪ならではのものが並んでいるのも魅力です」(碧さん)。
Image by: eiki hosomi
トレランにおいては、フランスで毎年開催される世界最高峰のトレラン大会「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(L’Ultra-trail-du Mont-Blanc、以下UTMB)」* への出場を目指し、海外のレースにも挑戦。中でも、2025年に出場したオーストリアの120kmレース「mozart 100 by UTMB」は印象的だったといいます。
*UTMBの出場は抽選応募制で、「UTMBワールドシリーズ」という指定のレースを完走して「ランニングストーン」を集めることで、応募資格が与えられる。ランニングストーンは大会の難易度により1〜8個付与され、最低1個で応募可能。ストーンの数が多ければ多いほど当選確率が上がると言われている。



碧さん
トレランは、登りでは歩いたりゆっくり走ったりする分、他のランナーと会話をする機会が多いんですが、オーストリアのレースでは周りから積極的に話しかけられることが多くて、励まされました。何より、ヨーロッパはトレラン文化が盛んで、若い世代をはじめ、いろんな人が参加していることに刺激を受けましたね。
そのほか、韓国の済州島やタイのチェンマイなどのレースでもストーンを集めた結果、無事に当選! 今年、初めてのUTMBに挑みます。ロードランでは、初めての東京マラソンに出走予定とのこと。
ルーティーンは作らない
普段から1人で走ることは少なく、友人と時間を合わせて走ることが多いという碧さん。友人とのスケジュールの兼ね合いから、ルーティーンは作らないようにしているのだそうです。

碧さん
週1のときもあれば、イベントやコミュニティに参加した週は5回くらい走っているときもあって、平均すると週に2〜3回くらいだと思います。1人のときは、仕事とのバランスを見て、時間があるときや気が向いたときに走る、というゆるいルールで走っています(笑)。

友人とのランニングの一コマ。
お気に入りのランニングコースは、鉄板の代々木公園や皇居。お気に入りのカフェをゴールに設定して街を走ることも多いといいます。特に、「フグレン(Fuglen)」や「リトルナップコーヒースタンド(Little Nap COFFEE STAND)」など、代々木公園周辺のカフェがお気に入りなのだそう。

碧さん
モチベーションを維持するためにも、「走ったら好きなものを食べる」とか、「好きなカフェのモーニングを食べに行く」とか、走り終えた先にご褒美を持ってくるようにしています。走りに行く前は体が重かったり、憂鬱に感じることもあるけど、「走ったあとに後悔することはない」と知っているので、意識的に自分のテンションを上げて走るようにしています。
お気に入りのプレイリスト
音楽業界で働く碧さんが、普段のランニングのお供によく聴いているというのが、サブスクリプションサービスのトップチャート。そのほかにも、J-POPから洋楽まで、幅広く聴くようにしているといいます。

碧さん
「アップテンポな曲の方が走りやすい」という人も多いと思いますが、私はどんなジャンルの音楽でも走れるタイプです。仕事柄、今、何が流行っているのかを意識的にインプットするようにしています。
こだわりの愛用ギア3選
■碧さんのランニングスタイル
私服としても着られるゲームシャツやスウェットなどを取り入れ、ランニング以外のシーンにも行けるようなスタイルを意識しているという碧さん。気分を上げるために、バンダナやジュエリーなどのアクセサリーも欠かせないといいます。


碧さん
機能性はもちろんですが、その日の気分に合った色のウェアを取り入れるようにしています。速さを求めてタイトなウェアを着るときもあれば、私服にショートパンツを合わせたスタイルをすることもあります。最近は、ライフスタイルブランドからもアスレチックウェアがたくさん出ているので、選択肢が増えて嬉しいです。
その中でも、欠かせない必需品3点を教えてもらいました。
バックレス ピアス

走るときもおしゃれを楽しみたい碧さんの必需品が「バックレス(Baqless)」のポストキャッチ一体型ピアス。キャッチを落としてしまう心配がない上に、汗をかいても錆びないサージカルステンレンスで作られている「アスリートの味方」とも言えるジュエリーです。髪を結ぶことで顔周りがシンプルになりがちなランニング中、モチベーションを上げるアイテムとして愛用しているのだそう。

碧さん
ランナーやサーファーなど、激しい動きをするアスリート向けに作られていて、とにかく落ちません。実は、このブランドの存在を知ってからピアスの穴を開けました(笑)。走るときも邪魔にならないし、普段使いできるデザインで気に入っています。
カロス エイペックス 4

日々のランニングや健康状態を記録するのに欠かせないのが、「カロス(COROS)」の「エイペックス 4(APEX 4)」。100キロ超のトレランレースにも出場する碧さんの愛用ポイントが、バッテリーの持ち時間。1週間ほど充電をしなくても駆動し続けるため、普段のジョグからレースまで、幅広く活躍してくれるのだそうです。

碧さん
カロスは、バッテリーが長持ちな上に安価なのが魅力です。ディスプレーもクリアなので、走りながらでもデータを確認しやすくて気に入っています。
ワンハンドレッド サングラス


日中のランニングでは欠かさずつけているというサングラスは、アメリカ発のアイウェアブランド「ワンハンドレッド(100%)」のもの。モトクロス競技用のアイウェアを中心に展開しているブランドです。

碧さん
日差しが眩しいときにはもちろん、メイクをしていないときもサングラスをかければ写真写りが気にならないので、夜以外は基本つけています。(笑)。
最終更新日:
■あの人の愛用ランニングギア
- #1 タイクーンランニング代表 今井タカシさん
- #2 080TOKYO ランナー 碧さん
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