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【スニーカートップセラーに聞く】今年のベスト&最多着用は?これからのシューズ事情も-BILLY'S ENT 佐藤敬太-

 毎週のように注目アイテムが発売された2018年、日本を代表するスニーカーショップのキーマンが選ぶ今年のベストスニーカーは?そしてダッドスニーカーの次にくるトレンドは何か。第4弾は、全国で9店舗展開し、ファッションとアートを発信する店作りを続けるコンセプトシューズショップ「ビリーズ エンター(BILLY'S ENT)」のプレス佐藤敬太。

■BILLY'S
「Tokyoから世界へ、洗練された本質だけを発信し続ける」がコンセプト。世界基準の最新トレンドを「TOKYO」目線で切り取りシューズにのめり込んだファッション愛好家達の五感を刺激し、世界中からこぞって集いたくなるようなとても刺激的で心が躍るコンセプトシューズショップ。

■佐藤敬太
BILLY'S ENT PRESS。全国に9店舗あるBILLY'SのプレスとPRを担当。限定で取り扱う商品企画にも参加。

今年のベストスニーカー

FASHIONSNAP.COM(以下、F):今年何足ぐらいスニーカーを購入しましたか?

佐藤敬太(以下、佐藤):15足ぐらいですかね。若い時は年60足くらいは買っていましたけど。周期みたいなものがあって年によってまちまちなんですが、2018年はローカットとクラシックなスニーカーが気分でしたね。

F:トレンドの逆をいってますね。

佐藤:エア マックス 97といったハイテクスニーカーがブームなので、逆にクラシックなものを履きたいなと思い、「プーマ(PUMA)」のスエード(SUEDE)や「エアウォーク(AIRWALK)」などのローテクばかり買いましたね。

F:その中でベストがこちら。

VANS × BILLY'S「V36OG CRAZY CHECK」

佐藤:「ヴァンズ(VANS)」とのコラボレーションシューズ「V36OG BILLY'S」で、今年の元旦に発売したものです。わざわざ元旦にビリーズエンターに来てくれた方が偶然見つけて「なんかいいかも」と思えるスニーカーを作ろうという思いから企画したもので、告知も直前の12月28日にして。それで帰省していたので1日の13時頃に店に行ったら一つも残っていなかったんですよ。自分で企画していて言うのも変ですが、こんなに反響があると思っていなくて、物作りについて改めて考え直すきっかけになったスニーカーです。

F:海外からも反響があったみたいですね。

佐藤:再販してくれないかと良く言われます。渋谷店2階のショーケースにビリーズエンターで出したスニーカーアーカイブの一部を飾っているんですが、「V36OG BILLY'S」に関しては実は僕の私物サンプルで。予想を超える売れ行きでテスト段階のサンプルしか残っていなかったため、僕が貰ったものを飾っているんですよ。そうしたらこれでいいから売ってくれないかと海外の方からの問い合わせもあって。ショーケースにずっと飾っているので、僕自身10回も履いていないと思います(笑)。

F:どんなことを考えながらデザインしたんですか?

佐藤:モノトーンの靴を作りたいなと考えたことが始まりですね。ただモノトーンなだけではつまらないので、他にはない面白いデザインをと考えたときにクレイジーパターンで見る角度で違ったデザインに見える靴が良いんじゃないかと。ちなみにベースは定番のオールドスクールの中でもつま先が短いSTYLE36という前身のモデルを使っています。

F:ビリーズエンターの別注は全て佐藤さんが手掛けているんですか?

佐藤:僕とバイヤーとプロデューサーの3人で、企画毎に担当者を決めて作っています。ヴァンズは昔から好きなので僕が担当することが多く、元旦に発売するというのを恒例にしようと思っていて2019年に発売するモデルも僕が担当しました。

F:来年もクレイジーパターンなんですよね。

佐藤:来年は1日から3日にかけて3足発売します。1日がブルーとピンクで、2日がオレンジとグリーンを使ったクレイジーパターン。3日はその2つをチェックにした合体版みたいな感じです。あと、外側のサーフラインが取り外し可能で自由に組み合わせられるようになっていて。今ビリーズエンターのメイン顧客は30代以上が多いんですが、若い人にも買ってもらいたいという願いも込めて遊び心あるデザインを採用しました。

F:ヴァンズはいつから好きなんですか?

佐藤:高校生のときに格好良い先輩が履いていて、それを見て良く履くようになりました。僕は野球部だったので全然スケートをやっていなかったんですけど、周りにスケーターの友達が多くて、ヴァンズとエアウォークを履いている率が高かったんですよね。エアウォークも今年1回別注させて頂いていて、来年も発売する予定です。適度なボリューム感が今のトレンドにハマると思うんですよね。

 

2018年最も履いたスニーカー

F:続いて2018年最も履いたスニーカーを教えてください。

佐藤:これもビリーズエンターの別注なんですが、7月に発売した「コンバース(CONVERSE)」との「ALL STAR J RM OX」です。

CONVERSE × BILLY'S 「ALL STAR J RM OX」

F:こちらもクレイジーパターンですね。佐藤さんが担当したんですか?

佐藤:これはコンバース好きのプロデューサーが担当しました。この「83カモ」は結構珍しくて使用許可が中々下りないらしいんですが、プロデューサーの情熱で許可を頂けたみたいで......(笑)。これは今年本当に履きました。

F:ヴァンズと比べると汚れ具合や踵のすり減り方が全然違い、かなり愛用しているのが伝わってきます。

佐藤:一見派手なんですが、パンツを選ばず意外と合わせやすくて。もちろんコンバース自体が合わせやすい靴というのはあるんですが。オレンジも今年っぽい色ですし、カモ柄もしっかりと見えるというところも気に入っています。

F:ベースはコンバースのメイドインジャパンなんですね。

佐藤:そのため履き心地も良いです。僕の尊敬する先輩が「歳を重ねるとコンバースを履きたくなるんだよ」って言っていたのですが、それがなんとなくわかりました(笑)。たまにこの白のトゥキャップが履きたいという気分になるんですよね。

F:これはどれぐらい履きましたか?

佐藤:着用回数を日数で表すと30日くらいになると思います。同じ靴を連続して履かないタイプなので、7月に発売されてからだと結構なペースかなと。そのためどうしても汚れが目立ってしまいますが。

F:スニーカーケアはどのように?

佐藤:結構ずぼらなので、あまりやらないほうだと思います。こういう汚れはペーパーで拭き、雨の日に防水スプレーをかけるくらいです。あとスエードのものはブラシで手入れします。

F:愛用ブランドは?

佐藤:「マーキープレイヤー(MARQUEE PLAYER)」です。ペーパーが大きくていいんですよね。

 

今年の売り場の傾向

F:今年店舗ではどういうスニーカーが人気でしたか?

佐藤:やはりハイテクスニーカーが人気で、今年は特に「ナイキ(NIKE)」が目立った年だと思います。プロダクトはもちろん良いんですが、年始はエア マックス 98を結構打ち出してエアマックスに注目させて、そのあとすぐにエア マックス 97に切り替えていくといったようにナイキは流行の周期を読み取り適宜仕掛けるのが上手いですよね。ショーン・ウェザースプーンの「エア マックス 1/97 ヴォート フォワード SW」などもありましたし、97は去年から引き続き今年さらに強化されていた印象です。

F:他に今年反応が良かったものは?

佐藤:プーマのスエードが50周年だったということもあり、プーマは圧倒的な人気がありました。あとソールがチャンキーなもの。サンダーやRSシリーズなども売れましたね。女性にはアディダスファルコン(ADIDASFALCON)やナイキのM2K、ヴェイパーマックスなども人気がありました。

ナイキ M2Kやヴェイパーマックスなど

F:今年1番ヒットしたスニーカーは?

佐藤:ナイキの人気スニーカーはあっという間になくなります。でも、販売数量で言うとベストスニーカーに選んだヴァンズとの「V36OG BILLY'S」ですかね。

 

今後のスニーカー市場はどうなるか?

F:今後のスニーカー市場はどうなると思いますか?

佐藤:今の流れはしばらく続くんじゃないですかね。希望としてはコート系が流行ってくれたら嬉しいですが。クラシックなものが流行ると「ニューバランス(New Balance)」などの名作もまた評価されると思いますし。あと今、各地でエア フォース 1を盛り上げていますよね。エア フォース 1は誰もが1足は買ったことがあると言ってもいいくらい市場に浸透していますけど、そういうスニーカーがまた評価されるというのは凄く良いことだと思っています。

F:根底にはもっと定番モデルに注目してほしいという思いがある?

佐藤:今のスニーカー市場って、転売できるかどうかが買う基準の1つになっているところがあるじゃないですか。昔はそんなこと考えずに靴を買っていたなと思うんです。たまたま買ったものを著名人が履いて高騰したとかはありましたけど、それあり気で買うというのも何か違うんじゃないかなと。僕らはインラインも含め流行りだけじゃない市場を作っていきたいという思いはありますね。

F:2019年のショップの目標は?

佐藤:4月24日で5周年を迎えるので、イベントなどを企画して何かお客様に還元できたらなと思っています。あとは、コラボでも面白いことをしていると思ってもらえるようなお店は目指していますし、ファッションとアートを発信する店作りを1号店からずっとやっているので、そういった意味でも、通いたくなるお店にしていきたいですね。今年9月にオープンした広島店は、AKIRAの大友克洋と作品を共同制作しているコラージュアーティストの河村康輔さんのアートを飾らせてもらったり、新宿店には横尾忠則さんの絵を置いていたり。大きめのソファを用意したりしてリラックスできる、且つ面白い店作りには力を入れています。

F:今後の出店計画は?

佐藤:今のところ、たくさん増やすということは考えていないんですが、海外進出なども視野に入れながら少しずつ増やしていけたらなと思っています。

■【スニーカートップセラーに聞く】今年のベスト&最多着用は?これからのシューズ事情も
1-mita sneakers 国井栄之
2-MFC STORE 近藤浩人
3-Styles 齋藤正希
4-BILLY'S ENT 佐藤敬太
5-WORM TOKYO 大草良平
6-UNDEFEATED 松下一英
7-KICKS LAB. 柿沼裕太
8-atmos 小島奉文

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