アンダーカバー 2021年春夏メンズコレクション「2020」
アンダーカバー 2021年春夏メンズコレクション「2020」
Image by: UNDERCOVER

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アンダーカバーの新作メンズコレクション"2020"はパンクでリアル「新たな生活のスタート、新たなノイズを」

アンダーカバー 2021年春夏メンズコレクション「2020」 Image by UNDERCOVER
アンダーカバー 2021年春夏メンズコレクション「2020」
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 「アンダーカバー(UNDERCOVER)」のデザイナー高橋盾は、新作の2021年春夏メンズコレクションに「2020」というタイトルをつけた。新型コロナウイルスの感染が拡大する今年3月にアイデア出しがスタートし、緊急事態宣言下の4月に全て自宅でデザインしたという。シルバー製のセーフティーピンや、天然パールにカミソリのモチーフを組み合わせたネックレスなどアクセサリーはブランドらしい尖ったデザインが多いが、パジャマやルームシューズの提案もあり、新しい生活におけるリアリティを感じさせるコレクションとなっている。

 アンダーカバーは通常、パリでショーや展示会の形式でコレクションを発表している。メンズコレクションについては、元々2021年春夏コレクションからメンズについてはショー形式の発表を休止する予定ではあったが、コロナの影響により従来の発表ができないことから、今回は3D形式でルックブックを制作。公式サイトでは、全41ルックを360度の回転や拡大などユーザーの操作で自由に見ることができるようになっている。精巧な3D素材は、クリエイティブチーム「アンダーカバー プロダクション(UNDERCOVER PRODUCTION)」が手掛けた。

 高橋盾は自粛期間中、日々変わっていく世の中の流れ、今までの生活様式への疑問、仕事への向き合い方など、様々な事柄に対して考え方の大きな変化を実感したという。しかしコレクションについては「自分の中の変化とは全く別のものに仕上がりました」とし、高橋なりのデザインを進めていったようだ。プレスリリースに記された声明の最後には「今後は世の中や自分に起きた大きな変化をポジティブに捉え、元の生活に戻ることなく UNDERCOVERらしい独自の道を突き進もうと考えています。新たな生活のスタート、新たなノイズを出していこうと思います」と書かれ、コレクションタイトルの「2020」が新時代の幕開けといったポジティブな意味に感じられた。

 コレクションのイメージは、セックス・ピストルズのリード・ボーカルを務めたジョニー・ロットン(Johnny Rotten、本名はジョン・ライドン)。1970年代のロンドンでパンクムーブメントを牽引した一人で、高橋のニックネームである"ジョニオ"の由来になった人物でもある。今回のコレクションでは、高橋が描いたジョニー・ロットンの絵画も、シャツやバッグなどのアイテムにプリントとして用いられた。

 セットアップには英国調のウィンドウペンチェックなどクラシカルな素材が用いられ、レザー素材やクラッシュ加工、そしてセーフティーピン(安全ピン)やクリップなどのアクセサリー使いがパンクの反骨精神を匂わせる。ルックのスタイリングには一着のジャケットに複数のピンが刺さっているが、全て別売。チェーン使いも目立ち、天然パールとチェーンを組み合わせたネックレス、そして「ジャスティンデイビス(JUSTIN DAVIS)」とのコラボレーションでは一本でチェーンの太さに変化があるネックレスとブレスレットが発表された。

 一方で、カーディガンにタオル地を用いたり、ゆとりのあるサイズ感など、着やすい素材やシルエットが多い。抽象的な柄を大胆に配置したパジャマ、タオル地のルームシューズ、そして生活用品としてのタオルなども展開される。

 ハットを手掛けたのは「キジマタカユキ(KIJIMATAKAYUKI)」の「ハイライン(HIGHLINE)」。シューズの新作として、「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーションによるスニーカーが発表された。

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