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【バックステージ】「YUEQI QI」26SSコレクションのヘアメイクをレポート

Image by: Runway:FASHIONSNAP(Koji Hirano)、Backstage:FASHIONSNAP(KIYO)

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【バックステージ】「YUEQI QI」26SSコレクションのヘアメイクをレポート

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 ファッションとメイクの切っても切れない密接な関係。そんな結びつきの強さがわかるファッションショーのバックステージをレポート。今回は、東京コレクションに参加した「ユェチ・チ(YUEQI QI)」2026年春夏コレクションで、メイクを手掛けたメイクアップアーティストのJewel Yang氏と、ヘアを手掛けたヘアスタイリストのYusuke Morioka氏にインタビュー。今回のヘアメイクの特徴や、私たちが“真似”できるポイント、そして秋冬のトレンドについて聞きました。

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Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)

ユェチ・チ 2026春夏コレクション

 今シーズンのテーマは、春分や秋分など、昼と夜の長さが等しくなる“昼夜平分時“を表す「EQUINOX」。昼と夜、人間と猫、天使と悪魔といった2つの異なる要素が入り混じったような、キュートさとダークさがミステリアスに共存するルックを披露。ユニフォームシャツやブルーストライプのシャツ、カーゴパンツといったカジュアルなデイリーウェアをベースに、ブラックのレースやビスチェ、フリル、セーラーカラーなどのゴシック調ディテールをあしらったスタイルや、ブランドの強みであるレーザーカットのパーツを用い、オールハンドメイドで仕上げたドレスなどが登場した。各ルックのいたるところに、ブランドのアイコンである「愛」の文字や、デザイナーが愛する「猫」、コウモリなどのモチーフを散りばめた。

 YUEQI QI 2026年春夏

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YUEQI QI

2026 SPRING SUMMERファッションショー

メイク:Jewel Yang氏

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

◾️Jewel Yang
中国・北京出身。ロンドンを拠点に活動。中国の伝統芸能や少数民族の文化などの要素とバイオテキスタイルを組み合わせた、3Dアートのようなメイクアップを中心に手掛ける。

主役のまつげは、偶然が生んだ「魚」の形

⎯⎯ 今回のメイクアップのテーマを教えてください。

 たくさんのつけまつげを使った、まつげが主役のメイクです。コレクションのインスピレーション源にある天使や悪魔、猫といったキャラクターから着想を得て、ドラマティックで誇張されたルックを作り上げました。

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⎯⎯ まつげを主役としたメイクのポイントは?

 まつげを「魚」の形に仕上げています。魚のように見せようと意図したわけではないのですが、結果的に気がついたらこの形になっていました。アイラインで囲った形が魚のシルエットに、目尻や下まつげのつけまつげがヒレのように見えますよね。

メイクイメージ

Image by: FASHIONSNAP

⎯⎯ ランウェイでもアイメイクが目を引きました。“誇張した”ルックにはどのような意図があったのでしょうか。

 このルックの狙いは、誇張したアイメイクによって、キャラクターを構築することにあります。このメイクをしている時の自分と、していない時の自分は別人になる。ドラマティックなアイメイクで、普段とは異なるキャラクターを作り上げるイメージです。ドラマがありながらも、どこかガーリーな雰囲気を目指しました。

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昨晩ドンキで調達したリップグロスが活躍

⎯⎯ 鮮やかなリップカラーも印象的でした。モデルによって塗っている色が異なりましたね。

 リップの色はレッド、ブラック、パープル、ブラウン、ヌードの5色を使い分けました。あらゆる肌色のモデルがいたので、色を混ぜ合わせながら、それぞれの肌に合うカラーを作っています。

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⎯⎯ 使用したアイテムも教えてください。

 リップにはグリースペイントを使いました。発色の良いリップスティックは乾燥しがちですが、グリースペイントは油性なので、しっとりした仕上がりになります。

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 そして、リップの上にはグロスをたっぷり重ねました。昨晩ドンキ(ドン・キホーテ)で購入した「マジョリカ マジョルカ(MAJOLICA MAJORCA)のリップグロス「ハニーポンプグロスNEO」も使いましたが、ボリュームのあるツヤ感が作れてお気に入りです。ドンキでコスメを買い漁るのが、日本に来る時の楽しみになっています(笑)。

メイクはパワーを得るための自己表現

⎯⎯ このメイクから、私たちが日常で取り入れられるポイントはありますか?

 まつげですね。通常、下まつげはナチュラルなものを使う人が多いと思いますが、あえて派手なものを使うことで、目の形を大きく変えて顔全体の印象も変えることができます。例えば両サイドにつければ、蝶のようにも見せることができます。普段のメイクも、固定観念にとらわれず、より自由な発想で楽しんでほしいです。

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⎯⎯ 最後に、今年の秋冬のメイクのトレンドを教えてください。

 最近TikTokなどのSNSでは「Clean Girl Makeup」という、ほとんどメイクをしているように見えないエフォートレスなルックが流行っていますが、私はしっかりと作り込んだメイクの方が好きです。

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 メイクは自己表現であり、パワーを得るための手段だと思っています。強いメイクは自信を与えてくれますし、弱いメイクは時に力を失わせることもある。もしメイクが見えなくなってしまったら、メイクが存在する意味が薄れてしまうように感じます。メイクには、いつの時代も必ずパワーが宿っていると信じています。そのパワーを使って、自分のなりたい自分を叶えるメイクをしていたいですね。

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ヘア:Yusuke Morioka

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

■Yusuke Morioka
兵庫県出身。2014年に渡英し、ヘアスタイリストSoichi Inagaki氏に師事。2016年からCoffin Incに、2018年からeight peaceに所属している。 国内外のファッション誌をはじめ、ブランドのキャンペーンビジュアルや、著名人のヘアスタイルを手掛ける。

クラシックをあえて“外した”前髪と後れ毛

⎯⎯ 今回のヘアのテーマについて教えてください。

 服に装飾が多かったので、そこからクラシックでゴシックなイメージをベースに考えていきました。例えば、羽根がついているルックからは「天使と悪魔」のようなインスピレーションをもらいました。事前にデザイナーからは、1920年代のフィンガーウェーブ(波打つようなうねりをつけたスタイル)のような、前髪をくるんとしたスタイルがリファレンスとして送られてきました。

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⎯⎯ リボンのような形をした前髪のピースが印象的でした。

 リボンというわけではないのですが、作っていくうちに、だんだんこの形になっていきました。ただ左右対称に作るのではなく、あえてバランスを崩したり、ラフな感じに落とし込んだりすることが重要でした。完璧に作るとクラシックになりすぎてしまうので、そこをどう「外す」かを意識しています。

一つひとつ手作りのヘアパーツ

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

⎯⎯ 「角」のようなスタイリングも目を引きました。

 後れ毛にも遊びを入れたくて、角のようなものを作り、少しキャッチーな感じを狙いました。クラシックなベースだけで進めると、綺麗になりすぎるかもしれないと感じたんです。全体をきっちりまとめつつも、遊び心を加えることでバランスを取るようにしています。

Image by: FASHIONSNAP(Koji Hirano)

⎯⎯ 使用したプロダクトも教えてください。

 前髪を固めるために使ったのは、「ゴットゥービー(got2b)」の「グルード ブラスティング フリーズ ヘアスプレー」。しっかり固まるけど、柔らかい雰囲気に見せてくれるので重宝しています。前髪のピースは、髪の毛の部分をエクステ用のグルーで、おでこの部分をまつエク用のグルーでつけています。

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

 後ろ髪は「エコスタイラー(Eco Styler)」の「オリーブオイル スタイリング ジェル」や、「ワイエスパーク プロフェッショナル(Y.S. PARK Professional)」の「パークミスト」などでまとめています。

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

⎯⎯ ユェチ・チのショーのヘアを担当するのは今回が初めてですか?

 撮影で1度ご一緒したことはありますが、ショーは初めてでした。デザイナーからのリファレンスが明確でしたし、こちらから提案したものを真摯に受け止めてくれて、ともに作り上げていくプロセスが楽しかったです。

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遊び心をプラスする、うぶ毛スタイリングのススメ

⎯⎯ 今回のスタイルから、私たちが日常に取り入れられる部分はありますか?

 前髪ですね。海外のブラックカルチャーでは、前髪や顔周りのうぶ毛をおでこになでつけるスタイリングが日常的に行われています。日本人もうぶ毛がある人は多いので、スタイリングのポイントとして取り入れてみると面白いと思います。ジェルとコームで簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてほしいです。

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⎯⎯最後に、今年の秋冬のヘアのトレンドを教えてください。

 トレンド自体もクラシックなスタイルが流行っているように感じます。90年代のようなボリュームのあるスタイルよりも、センターパートで分けてきちっとまとめるようなスタイルをよく見かけるように思います。特に洋服を着込む秋冬ほど、ヘアはすっきりとまとめるのが良いのではないでしょうか。

Image by: FASHIONSNAP(KIYO)

(編集:上玉利茉佑)

最終更新日:

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