- 2021AW COLLECTION -

2021年秋冬コレクションの特徴

　2021年秋冬シーズンは、染めていないカシミヤのブラウンベージュのコート、日本の伝統的な手染め技法による凹凸感のあるナイロン素材のライトグレーのセットアップ、和紙とカシミヤを特殊に撚糸したブラックのニットセットアップなど、艶感を抑えた素材感や色目で中心に構成。また、エイトンの得意な技術の中に、ナイロンなどの化学繊維に天然染料での染色を施す技術があるが、今シーズンは薄手のナイロンを天然染料で染め上げた。「柔らかく独特の質感になっているので、是非手に取っていただきたいです」と久﨑は語る。

　カラーイメージについては「昔に観た月面探索を題材にした映画や、1970年代に発刊された子ども用の図鑑『惑星をみよう』などでみた色からインスパイアされました。現代の高解像度による艶感のある画像ではなく、何世紀にも渡り人類が望遠鏡でしか宇宙圏内を見ることができなかった、雑味のある渇いた感じのある色合いに惹かれた」と解説。夜空や月面のブルーグレーなどはトルマリン、木製や渇いた土のブラウンベージュはマグマヘイトという鉱物から捻出された染料を、ボタニカル染めで再現した。