春夏コレクションだから、花柄が多いのは予想していたが、ファッションウィーク5日目のコレクションで目についたのは、迷彩柄(カモフラ)だった。
「Onitsuka Tiger×ANDREA POMPILIO」は、ファーストルックからダークトーンの迷彩柄の様々なアイテムが登場。迷彩柄の上には、オーストラリアの先住民、アボリジニの戦士のボディメイクのような、ホワイトのラインが施されていた。
「Town force」をテーマに「街で着られるミリタリーを目指した」という「DISCOVERED」のコレクション。ハウンドトゥース(千鳥)柄を迷彩柄に見立てたオリジナルのテキスタイルがメインで登場した。「元々争いから自分を守るという意味だったハウンドトゥース柄を迷彩にしたら面白いと思った。」というデザイナー。
「FACTOTUM」は、今回のコレクションのモチーフとなったスウェーデン映画にちなみ、スウェーデン軍の迷彩柄をアレンジ。そこにスウェーデンで行われているザリガニを食べるパーティーちなみ、ザリガニの柄を潜ませるというユーモアを取り入れた。カラフルでポップな色調のものから始め、後半は一転してダークトーンに。テロやデモなどが頻発した70年代との時代の共通性を語るデザイナーの言葉に、迷彩柄を使うデザイナーたちの気持ちが少しだけわかったような気がした。
迷彩柄・千鳥柄のような柄が出来上がるには、長い歴史的な背景がある。デザイナーたちはそうしたクラシックな柄を今回のように新たな解釈、意匠を加え、提示する。そこにデザイナーの時代感覚を見ることができる。そんなこともコレクション取材の醍醐味だ。
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