Fumitoshi Goto

米スターバックスのギフトカードが記録的な売上に 「使いまわし」に商機あり?

激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ

在米28年のアメリカン流通コンサルタント

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■年末商戦で贈り物として最も人気にあるのはギフトカードだ。全米小売業協会(NRF)が11月に発表した調査によると、ギフトカードは9年連続して最も貰いたいプレゼントとなっている。6割近くの人がギフトカードを欲しているのだ。ギフトカードの中で最近、人気になっているカードがある。スターバックスのギフトカードだ。世界最大のコーヒーチェーンのギフトカードなら比較的万人受けするし、贈ったあとも使われずに忘れ去られてしまうこともない。eギフトカードもあるので12月25日でも慌てず購入でき、メールで送ることもできる。貰ったほうはスマートフォンのスターバックス・アプリにロードするだけだ。つまりハズレのないギフトカードといえる。スターバックスが22日、同社のギフトカードが記録的な売上になることを発表した。スターバックスのギフトカード「スターバックスカード(Starbucks Cards)」は昨年の24日だけで北米で250万件近くも売り上げたという。同社では昨年の年末商戦だけで7人に一人がスターバックスカードを受け取ったと見込んでいるのだ。スターバックスではギフトカードをさらに訴求するため、マスターカードと提携しeギフトカード販促を行っている。マスターカードで15ドル以上のスターバックスeギフトカードを購入すれば5ドルのeギフトカードが進呈されるのだ(12月31日まで)。こういったギフトカード販促はスターバックスだけでない。ターゲットやベストバイではアップル製品を購入すると最大200ドルのギフトカードが無料で進呈される販促を行い、外食チェーンのアウトバック・ステーキハウスやチリズ・バー&グリルは50ドルのギフトカード購入で10ドルのギフトカードを進呈している。クリスマス直前のどたん場でギフトカードを販促している大手チェーンストアもある。メイシーズは20日~22日にかけて10ドルのギフトカードを無料配布したのだ。メイシーズの600店で先着順に250枚を配ったという。10ドルのギフトカードで10ドル以下の買い物で済ませるのは稀だ。それを見越しての無料配布なのだ。
大手チェーンストアによるギフトカード販促は時代が変わろうが今後も続いていくだろう。

トップ画像:スターバックスは年末商戦中に数量限定となるプレミアムギフトカード「スターバックス紺碧スワロフスキー・クリスタル・ギフトカード(Deep Blue Starbucks Card adorned with Swarovski crystalsl)」を発売している(ネットではソールドアウト)。50ドル分がプレロードされており価格は200ドル。スターバックスは昨年、キーホルダー型の「限定スターバックス・シルバーカード(Limited-Edition Sterling Silver Starbucks Card)」を販売していた。
14年11月17日 - 【スターバックス】、限定カードが200ドル!50インチLEDテレビも200ドルですが何か?

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。当ブログではギフトカードのメリットとして第1に返品の抑制、第2にギフトカードの未使用、第3は正価での販売、第4として新規客やリピーター客の獲得、第5は額面以上の買い物、第6はオフシーズン中の客数や売上の増加、第7はディスカウントできない商品(例えばアップル製品)の販促使用などマーケティングを挙げています。最近、ギフトカードの第8のメリットが出現しています。それはリギフティング(regifting)です。リギフティングとは、もらったプレゼントをそのまま他の誰かにプレゼントする、いわゆるギフトの「使いまわし」です(笑)。ギフトカードのリギフティングは、例えば、メイシーズの10ドル分の入った販促ギフトカードに、金額を足してメイシーズのギフトカードを新たに作って贈ることです。自分はウォルマートで買い物しないけれど、貰ったウォルマートのギフトカードを買い物をする友人に贈る(押し付ける?)のです。

⇒ターゲットのギフトカードを貰って買い物しようにも、普段からターゲットで買い物をしていないと購入するのは生鮮品や生活必需品などコモディティ商品になると思います。こういった商品は利益率が低いのです。例えば50ドル分のギフトカードを貰っても、買い物は額面内に収めようとするでしょう。一方、ターゲットでよく買い物している人なら、買いたいものを買うはずです。たいていの場合、高付加価値商品を購入するでしょう。文字通り高い付加価値の商品はお店にとっては利益の高い商品となります。しかもターゲットでよく買い物している人がターゲットのギフトカードを使おうとすると、自分の欲しいものを買おうとするのでギフトカードの額面以上で買い物します。ギフトカードの額面以上に奮発するから、売上が伸びるのですね。プレゼントの「使いまわし」は価値を下げるかもしれませんが、ギフトカードのリギフティングはお店にとっても貰った方にもWin-Winとなるのですね。
ギフトカードのリギフティングは大手チェーンストアで今後さらに訴求されると思います。

後藤文俊

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