Masahiro Kubo

ファッションウイークが本物の祭りだとすれば...

久保雅裕

アナログフィルターJournal Cubocci(ジュルナル・クボッチ)編集長

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子供の頃、祭りの賑やかさとともに、仄暗い灯りの儚さと神社の奥の闇に潜んでいそうな魔物に恐れ慄いた事を思い出す。だからだろうか、祭りを終えると自分が少し大人になったような、変化したような気分になったものだ。

さて、冠スポンサーがアマゾンファッションになって、新たな出発となったファッションウイーク東京だが、変化を実感できるだろうか。

「See Now Buy Now」やインスタグラマーの台頭により、B2B(商取引)の見せ場からC(消費者)を意識したプロモーションの場へと一部性格を変えつつあるブランドも散見される昨今、ウイークは祭りで良いではないか、との思いも強まってくる。

初日1本目の「アクオド・バイ・チャヌ(ACUOD by CHANU)」は、イントロでブレイクダンサーの見事でパワフルなパフォーマンスを披露。ジップを多用した若者らしいリアルなストリートスタイルを見せた。のっけからダンス祭り気分だ。

>>ACUOD by CHANU 2017年春夏コレクション

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「ヨシキモノ(YOSHIKIMONO)」では、ステージに雨を降らせた。ピアノとドラム演奏、びしょ濡れのヨシキ、滑りそうになる着物ドレスのモデル。ヒヤヒヤしながら観るのも祭りのようだ。そう、神輿を見るような興奮。

>>YOSHIKIMONO 2017年春夏コレクション

表参道ヒルズのスペース・オーでは夕刻からウイークのオープニングレセプションが開かれた。オフィシャルアンバサダーを務めるマリエさんの挨拶は「皆さんの目で確かなものかどうかをキチンと判断してほしい」。まるで批判精神を発揮してほしいと言わんばかりの熱い想いのこもった発言だった。そして「fpm」田中さんによるDJ、「Team iLuminate」による暗闇の中に光るダンスパフォーマンスと祭り感が一層盛り上がる趣向だ。

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この勢いを保ちつつ、1週間を駆け抜ける。ファッションウイークは、年に2回のお祭りなのだ。祭りの後の静けさと寂しさがあるから、より燃える。まずは思いっ切り、楽しみつつ、このウイークの持つ意味も考えつつ、足早にショー会場を巡ってみよう。気が付けば、何か新しい変化を感じ、成長した気分になれるかもしれない。

それはあの頃の、子供の頃に感じた祭りの持つ不思議な魔力と同じパワーを秘めているはずだ。そう、この祭りが本物であるとすれば...。

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