小笠原拓郎
Image by: FASHIONSNAP

Fashion 買ったモノ

繊研新聞 小笠原拓郎が2017年に買ったモノ

小笠原拓郎
小笠原拓郎
Image by: FASHIONSNAP

 今年のベストバイを振り返る「◯◯が2017年に買ったモノ<全3回連載>」。1人目は20年以上にわたり国内外のコレクションを取材し続けている本企画常連の繊研新聞社の記者小笠原拓郎さん。2017年に購入した数々のアイテムの中から最も愛着のある5点は?

 

VALENTINO ケープコート

nenmatsukattamono-ogasawara-mono-20171208_010 (1).jpg

FASHIONSNAP(以下、F):「ヴァレンティノ(VALENTINO)」は小笠原さんの"買ったもの"定番ブランドですね。

小笠原拓郎(以下、小笠原):メンズのアイテムなのに、すごくエレガントなピンクなんですよね。デザイナーのピエールパオロ・ ピッチヨーリ(Pierpaolo Piccioli)は黒を買ったらしいんですけど、僕は黒いコートをたくさん持っているので悩んでピンクにしました。

F:前回、奥様からコート禁止令が出ていたとお聞きしました。

小笠原:そうです、まだコート禁止令は解けてないんですが、「これはケープだし」ということで(笑)。もちろん、許しも貰えていますよ。

F:この色は奥さまと一緒に着られそうですよね。

小笠原:今年はもう一着、「ランバン(LANVIN)」のギンガムチェックのコートも買いました。来年1月からコレクションウイークが始まります。新しい服を着るというのはフロントローに座る人間の配慮だと思っていますから。

F:1〜2月頃だとケープコートは少し寒そうですが。

nenmatsukattamono-ogasawara-20171208_009.jpg

小笠原:気合を入れて着ます(笑)。ヴァージンウールを使ったホップサックのような生地がすごく気に入っています。ウールでこういった生地感のものにはなかなか出会えないですよ。

F:ヴァレンティノは今年、他にも購入されたんですか?

小笠原:今日着てきたトップスのセーターもそうです。セックス・ピストルズのジャケットで知られるジェイミー・リード(Jamie Reid)をモチーフにしたもので、実物を所有しているということもあって迷わず購入を決めました。

F:ヴァレンティノの魅力は何でしょう?

小笠原:ピッチヨーリ1人になってからも、とても良いですよね。今秋グリーン・カーペット・ファッション・アワードがミラノファションウィークの最終日に開催されたんですが、ヴァレンティノは「Art of Craftsmanship Award」という賞を受賞したんです。優れた職人を雇用し続けている、伝統的なクラフトマンを残し続けているブランドに与えられる賞なんですが、美しいデザイン、それを支える職人を受け継ぎハンドクラフトのファッションを進化させている。大変感銘を受けます。

F:サスティナビリティは一つのキーワードですね。ところで今期はピンクが多いですね。

小笠原:もともと17〜18歳くらいからピンクは好きなんですよ。名古屋出身なのですが、80年台初頭のパンクス時代は黒、グレー、ピンクでコーディネートするようにしていました。ただ、男性がピンクを着るって珍しいんでしょうね。都内で何回か着ていますが、すごく視線が痛いです。「(林家)ペーパーか?」みたいな(笑)。

F:ペーパーより上品なピンクですよ!

Haider Ackermann セーター

nenmatsukattamono-ogasawara-mono-20171208_002.jpg

F:「ハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)」は前回もジャケットがベストバイに入っていましたね。

小笠原:カニエとおそろいのやつですね(笑)。

F:このニットはどの辺りが気に入っているんですか?

小笠原:モヘアのハウンドトゥースで、立体感もあってなかなか面白いなと。秋冬シーズンのトレンドはブリティッシュでしたから、これを着たいと思って選びました。実際に着てみるとオーバーサイズで合わせやすいんですが、肉厚なのですごく暑いです(笑)。

nenmatsukattamono-ogasawara-20171208_035.jpg

F:確かに暑そうですね。他にも購入されたんですか?

小笠原:今シーズンはニットだけですね。もう1点、ファイヤーパターンが刺繍してあるジャケットも悩んでいたんですが、アトリエにいる友人に相談してこっちを購入しました。

F:友達がいるとは羨ましいです(笑)。ハイダー アッカーマンはベルルッティもやっていてそちらの評判も良さそうですね。

小笠原:彼はセンスがいいんです。ただ最近ベルルッティにかかりっきりなのか、コレクションが良くないですね(笑)。ベルルッティもいいんですが、ハイダー アッカーマン自体にも、もっと力を入れてもらえると個人的には嬉しいです。

LOEWE クラッチバッグ

nenmatsukattamono-ogasawara-mono-20171208_001.jpg

小笠原:5〜10年以上使ってきた「セリーヌ(CÉLINE)」のクラッチバッグが今年ついに壊れてしまったんです。仕事ではあまり荷物を持たないので、大きなバッグではなくインビテーションが入るサイズを探していて見つけました。

F:ディレクターのジョナサン・ アンダーソン(Jonathan Anderson)には就任当初から注目されていましたよね。

小笠原:彼が自身のブランドを始めた時から、ミニマルななかで強く存在感のあるもの作りをしていると注目してきましたし、ロエベをどうしていくのかにも興味があります。

F:就任当初から発売されているクラッチは根強い人気がありますよね。

小笠原:そうですね。デザインを変えてシーズン毎で販売されているだけあって、このバッグはサイズ感がちょうどよく、使いやすいです。マチがしっかりあるので、インビテーションが数枚入りますからコレクション取材にちょうどいいんですよね。

F:男性は女性ほど頻繁にバッグは買わないと思うのですが、小笠原さんのバッグ遍歴は?

小笠原:ずっと使ってたのは、「コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)」の赤いトートバッグです。海外のファッションウィークで、まだ知り合いではなかった頃に村瀬(スタイリスト)が「次の会場がわからなくなったら、あの赤いバッグについて行けばいい」と噂していたらしくて(笑)。そのバッグは使っている方が譲ってくださったりして、2代目、3代目と長年使っていましたね。

F:その後はどういったバッグを購入されたんですか?

小笠原:「ランバン(LANVIN)」のパイソンレザーのクラッチバッグです。便利だったんですが、パイソンレザーが少し薄かったので次第に使うのをやめてしまいました。同時並行でコム デ ギャルソンのクマのバッグも持っていましたね。それから、友人からは"明太子ケース"と言われたセリーヌのクラッチを経て今に至ります。

F:主張あるバッグが多かったようですが、そう考えると今回のバッグは黒ですし、比較的シンプルですね。

小笠原:色はあまり気にしてなかったですね。言葉のユーモアとこのレタリングがいいですし、文字の部分に異なる白いレザーが使われていてロエベらしいクラフトの技術を感じられるので気に入ったんです。

次のページは>>「デザイナー交代」「"情熱を感じる"日本ブランド」について

最新の関連記事

Realtime

現在の人気記事

    Ranking Top 10

    アクセスランキング