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注目のニューブランドが語る7つの事 -vol.1- 「NABIL NAYAL」

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ワールドワイドに活躍する魅惑的なアップカミングブランドを編集部がピックアップ。
「7つの質問」をもとに、今をときめくデザイナーたちのパーソナルな面を解き明かす。

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No.1 NABIL NAYAL (London-based)

http://www.nabilnayal.com

1. 最新のコレクションについて教えて下さい。

今回の「Elizabethan Sportswear Part IV」コレクションは、エリザベス1世の肖像画から引用をしていて、コレクションの中に登場する絵画が描写されたドレスは、まさにそれが根源となっています。
近づいてみるとわかるのですが、彼女が着用しているガウンの刺繍の中には、小さな目や耳があしらわれています。これは、彼女の権力を示すため、そして、彼女を屈服させようと共謀する者に対し、盾をつく者がいないかを見張るため、スパイをいたるところに配していることを分からせるためです。今シーズンでは、このミステリーと陰謀を、スパイの目や耳として、コレクションピースの至る所にコラージュプリントとして施しています。ほとんどの人々がスマートフォンを持つ私たちの現世界では、すべての人が目や耳となるパワーを持っています。それがまさに、昔と現代に関係性があるようで、とても興味深いのです。

またさらに重要となる面で、私はメンズウェアのシャツやジャケットの特徴を捉え、コレクションに落とし込んでいます。これらも、エリザベス朝のレースやボタンを正確に作ることを専門とする女性の職人たちと親密に制作を行いました。

2. あなたがファッションに興味を持ったきっかけは?

私は、物心がついた頃から布や織物に惹かれていました。
私の父は、私の故郷でもあるシリアのアレッポでテキスタイルのお店を運営していて、よく彼のお店について行っていました。そこは私にとって、クリエイティブの可能性を生み出す遊び場。お客さんたちはお店に来ては布を広げ、自身のボディやマネキンに合わせて抽象的に形状や輪郭のドレープをつくり、また、質を確かめるために生地を入念に確認しながら、彼らのボディは限りのないクリエイティブの可能性により包まれていったのです。
このシリアの人々が持つ自身の審美眼への絶対的な自信や、私の母の伝統的なシリアのドレスに対する反対的な考えは、幼い頃の私にとって、大きな火付け役となりました。

3. 作品を作るときのファーストステップは?

まず始めに、デザインの構造を完璧に理解するために歴史的な洋服のリサーチや発掘をし、掘り下げていきます。そして、現代のオーディエンスに向けてそれらを再解釈し始めます。この過程は私をいつも興奮させます。
私は毎シーズン、クラシックな白いシャツをコレクションを立ち上げるキャンバスとして見立てて、デザインを考え始めていきます。それはきっと、シャツには年齢や場所、社会的地位に関わらず男性や女性すべての人々が日常的に着れる、普遍的な要素があるので、服作りのスタート地点として考えているのだと思います。

4. 新しい作品を創作する上で大切にしていることは?

一般的な洋服を見て、それが何になり得るかのポテンシャルを考えています。私は洋服を再利用したり、異なる状況や時代背景などに照らし合わせるというような考え方が好きです。
一言で言うと、洋服の新しいポテンシャルを引き出すために、私は洋服がその洋服であることを受け入れず、伝統的な方法で表現することにチャレンジをしています。

5. あなたのインスピレーション源は?

私の作品は基本的に16世紀を基盤としており、私自身もエリザベス1世やエリザベス朝に心を奪われています。そして、リサーチによってそれをどのように自分のデザインに落とし込んでいくのかを考えています。 例えば、ラッフル襟や白と黒、袖、そして装飾の使い方など。
私はこれら一連の法則をもとに、スポーツウェアのテクノロジーとぶつけあわせ、新しい創造的な結果を生み出しています。

6. 影響を与えられたデザイナーやアーティストはいますか?

ジャンフランコ・フェレが私のインスピレーションです。なぜなら、デザイナーの彼はほとんどファッションの建築家のように見られていて、そのコンセプトはとても魅力的だと感じたからです。 彼の作るシャツは素晴らしく、有名な話ですが、彼はトレンドにとらわれずに率直なことを言う人でした。そのことは私にもよく似ていると思うのです。

7. 次に挑戦したいことは?

私にとってチャレンジをすることは、ブランドにとっても真髄となっていることです。 つまりそれは、私にとっても永遠に問われることでしょう。 デザイナーとして、挑戦的な洋服を作ることと、それを彼らにさらに広めてもらうという義務を感じています。それはどれだけ私たちを発展させることか、また、そのことは私にとっても活力になっているのです。

NABIL NAYAL(ナビル・ナヤル):
ロンドンをベースに活躍する、Nabil Nayalにより設立。
エリザベス朝に心奪われ、歴史的なデザインをモダンに解釈し、最新技術を駆使して制作を行う。
生み出されるピースは、ダイナミックでありながらも繊細な面を持ち、幻想的なムードを醸し出す。
2017年LVMH Prizeファイナリスト候補にも選ばれ、世界的に注目を浴びる。