DRESSEDUNDRESSED 2019-20年秋冬コレクション

Shigeto Ichikawa

東コレ開幕、アマゾン ファッション「AT TOKYO」休止の影響はあるのか

市川重人

繊維ニュース 記者

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DRESSEDUNDRESSED 2019-20年秋冬コレクション
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 2019-20年秋冬シーズンのファッションイベント「アマゾン ファッション ウィーク東京(Amazon Fashion Week TOKYO)」が18日に開幕した。その一方で、今年2月には、アマゾン ファッションが独自に実施するプログラム「アット トーキョー(AT TOKYO)」の休止というニュースが飛び込んできた(AT TOKYOのウェブサイトは現在も展開中)。過去4シーズンに渡り、欧州や東京をベースに活動する有力デザイナーを支援してきた「アット トーキョー」だが、この独自イベントで世界中のバイヤーとジャーナリストを集客してきたという現実がある。2017年10月に行った「サカイ」×「アンダーカバー」の合同ショーには国内外から約1200人を招待し、東京都新宿区・聖徳記念絵画館前の特設テントに長蛇の列ができたことは今も記憶に残っている。海外で勝負しているクリエイションを見る場としても貴重で、「マメ(Mame Kurogouchi)」「トーガ(TOGA)」「タカヒロミヤシタザソロイスト(TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.)」なども「アットトーキョー」でイベントを行っていた。しかし、このコアイベントがなくなったことで、AFWTの公式スケジュールに名を連ねるデザイナーに注目が集まるだろう。資金面の手厚い支援があった「アット トーキョー」と違い、公式スケジュール組は、基本的に自らの費用でショーを構成している。

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 今季のオープニングは「ドレスドアンドレスド(DRESSEDUNDRESSED)」で幕を開けた。クリーンなユニセックスブランドとして伊勢丹新宿店やオープニングセレモニー(NY、LA)など、国内外で販路を広げている実力派ブランドだが、ブランドの根底を見つめ直すようなコレクションを披露している。今年1月でブランド創設10周年を迎えたことで「(ブランドの)歩みはこれでいいのだろうかーー」というマインドに行き着いた。場末の取調室で自問するような演出は、北澤武志デザイナーの不安感を表現しているようで興味深い。ショート丈のライダースジャケットや肌色のボディースーツ、トランスペアレントな仕様といった、同ブランドが打ち出してきたアイテムやディテールが巧みにアップデートされている。またフォルムや素材、カッティングを介し、過去のクリエイションを自らチェックしたようにも見える。資金面の支援がない独立系デザイナーが東京で10年の月日を経たのは、様々な苦労があったに違いない。通常、こうした周年ファッションショーでは気分を高揚させるような演出をするものだが、見栄を張るような素振りは一切なかった。翻って、自力でショーを行うブランドとして、演出や発信方法で独創性をアピールした好例といえる。「アット トーキョー」は休止となったが、公式スケジュール組の気概を示した格好だ。

【市川重人の東コレポスト】
転換点となった「アンリアレイジ」のクリエイション、ニットの製作から「マラミュート」が目指すもの
2万円のロングコートが示す、SPAブランド「ハレ」の可能性
「チルドレン オブ ザ ディスコーダンス」が花柄に込めた意味とは?
感傷に浸ることなく、自身のクリエイションを全うした「タエ アシダ」

市川重人

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