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J.フロントが経営統合以来初の通期最終赤字に転落 デジタルや不動産の有効活用で業績回復へ

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 J.フロント リテイリングが、2021年2月期の通期連結業績で純損益261億9300万円の赤字を計上し、経営統合以来初の通期最終赤字に転落した。統合以前を含めると、大丸で2001年度に赤字決算となって以来19年ぶり。取締役兼代表執行役社長の好本達也氏は「変革なくして完全復活なし」と考えを示し、2023年度を最終年度とした中期経営計画を発表。大丸、松坂屋を運営する百貨店事業とパルコ事業の既存事業で収益改善を図り、2023年度までに2019年度と同水準の業績に回復を目指す。

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 2021年2月期は新型コロナウイルス感染拡大に伴う休業などの影響で百貨店事業とパルコ事業が大きなダメージを受け、売上収益は3190億7900万円(前期比33.6%減)、販売費などを控除して算出した事業利益は23億6600万円(前期比94.8%減)で減収減益となった。好本社長は「コロナ前の収益には戻らない。元に戻らないのなら新たな収益源を作りにいく。待っているだけでは収益は上がらない」と中期経営計画策定の背景を語った。

 中期経営計画では、連結営業利益403億円、ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)7%を2023年度の目標に設定。主な戦略として、グループ保有の不動産資産を有効活用する「デベロッパー戦略」、店舗を起点としたデジタル活用で新たな体験価値を創出する「リアル×デジタル戦略」、上質なライフスタイルを楽しむ生活者への提案強化を図る「プライムライフ戦略」に取り組む。大阪・心斎橋地区と名古屋・栄地区は同社が保有する百貨店とパルコの店舗を構えていることから、3つの重点戦略を集約して地域と共生する個性的な街づくりを推進。保有不動産を活用した大型複合開発などにより、新たな店づくりや非商業施設の誘致を進めるという。

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 2030年度の目標として、連結営業利益800億円、ROE10%の達成を目指し、ポートフォリオを変革していく上でデベロッパー戦略を重要な戦略と位置付ける。リアル×デジタル戦略の事例としては今年3月にローンチしたファッションサブスクリプション事業「アナザーアドレス(AnotherADdress)」があり、今年度中にコスメOMOショッピングサービスを新たに始動するなどデジタルツールを用いて販売員や外商と顧客の関係性深化を進めていくが、好本社長は「単にEC売上を上げていくという戦略は取らない。人を基軸に活動を続けていきたい」と強調した。

■2021年2月期通期業績(実績)
売上収益:7662億9700万円(前期比32.4%減)
事業利益:23億6600万円(前期比94.8%減)
※売上収益から売上原価、販売費および一般管理費を控除して算出
純損益:261億9300万円の赤字(前期は212億5100万円の黒字)

■2022年2月期通期業績予想
売上収益:3940億7900万円(前期比23.5%増)
事業利益:185億円(前期比681.7%増)
※売上収益から売上原価、販売費および一般管理費を控除して算出
純損益:40億円の黒字(前期は261億9300万円の赤字)

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