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そごう・西武初OMOストア「チューズベース シブヤ」は“未来の小売空間”を体現 初回は約50ブランドが出店

「チューズベース シブヤ」展示スペース Image by FASHIONSNAP
「チューズベース シブヤ」展示スペース
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 そごう・西武が、新業態となるメディア型OMO店舗「チューズベース シブヤ(CHOOSEBASE SHIBUYA)」を西武渋谷店にオープンした。百貨店業界初の取り組みとして、スマートフォンが商品説明など販売員の役割を一部担うほか、購入したいアイテムのQRコードを読み込み専用サイトのショッピングカートに登録することで買い物かごを持ち運ぶことなく店内を回遊できる仕組みを開発。ファッションからコスメ、雑貨、食品までデジタルに強いD2Cブランドを中心に誘致し、20代〜30代の若者をメインターゲットに新たなショッピング体験を提供する。

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 チューズベース シブヤは、紀伊國屋書店西武渋谷店が構えていた西武渋谷のパーキング館1階に出店(※紀伊國屋書店はA館7階へ移転)。面積は約700平方メートルで、店内は2つの展示エリアと、D2Cブランドを展開するFABRIC TOKYOの初となるウィメンズ向けブランド「インセイン(INCEIN)」の1号店、ラウンジエリアの計4つの売り場で構成されている。

店内のマップ Image by FASHIONSNAP
店内のマップ Image by FASHIONSNAP

 展示エリアでは、半年ごとに掲げるテーマに合わせて誘致したブランドの製品を紹介。初回は「タイムリミット」をテーマに売り場を編集している。

 出店ブランド数は51ブランドで、ほとんどが百貨店初登場。産業廃棄物であるホタテの貝殻から生まれた洗浄パウダー「618 scallop powder」を販売するレルムナチュレジャパン(rerum nature Japan)や、ヴィーガンでクルエルティーフリーのスキンケアを展開する「ベージック(BEIGIC)」といったブランドのほか、ファッションでは土屋鞄製造所出身者が手掛けるレザーブランド「オブジェクツアイオー(objcts.io)」や、アパレルのタグを付け替え再販に取り組む「リネーム(Rename)」、気仙沼ニッティングなどを導入した。共感できるテーマを設定したことや、他のブランドと切り離した展示スペースを確保したことで、これまで百貨店への出店に消極的だったブランドを揃えられ、差別化した提案が可能となった。

 展示エリアの商品はすべてその場で購入可能。QRコードから専用サイトにアクセスし、ショッピングカートに追加してキャッシャーで会計後に、まとめて商品を手渡す。ECとも連動しているため、ECから購入し自宅に配送することもできる。

 FABRIC TOKYOが展開するインセインは働く女性をメインターゲットに、体型やスタイルの好みに合わせたオーダーメイドのビジネスウェアを提供。FABRIC TOKYOの森雄一郎代表取締役CEOがチューズベース シブヤの開発に協力したことがきっかけとなり、インセイン1号店の出店につながったという。売り場には約10分で採寸が完了する3Dスキャンボックスを設置したほか、他の自社ブランドの商品サンプルやカスタマイズ用の生地も展示している。

 ラウンジエリアでは、完全キャッシュレスのパーソナライズドカフェ「TAILORED CAFE」によるドリンクを提供。将来的にはD2C企業の実業家などが集う交流の場を目指すという。また、ラウンジエリアの一部にGoogleのデバイスを活用しYouTubeの新しい音楽視聴の楽しみ方を提案するプロジェクト「I DISPLAY music.」の特別ブースを期間限定で設けている。

 チューズベース シブヤの開発を担当した伊藤謙太郎ディレクターは、システム会社を経て2年前にそごう・西武に入社。趣味嗜好が多様化する時代背景を踏まえ、百貨店が古くから取り扱ってきた大手ブランド以外に消費者ニーズに沿った様々なブランドを発信できる場として、デジタルとリアルを融合した「未来の小売空間」を体現するために準備を進めてきた。クリエイティブチームにarcaの辻愛沙子やホテルプロデューサーの龍崎翔子を起用し、若手の実業家の意見を積極的に取り入れたという。スタッフのユニフォームは「テンワイシー(10YC)」が協力した。

 システム面では「ストアーズ(STORES)」を運営するheyとROUTE06が開発に携わった。トラフィックや購買データの収集を進め、ブランドへのフィードバックに加えてそごう・西武の百貨店事業にも活用していく。

 新型コロナウイルスの影響から3ヶ月ほどオープンが後ろ倒れとなったが、事前の関係者向けの内覧会やオープン初日の様子から、伊藤ディレクターは空間設計や買い物かご不要の購買体験において特に手応えを感じているという。反響次第で、そごう・西武の他店舗にも同様のOMO業態やソリューションの導入を検討し、新たな小売空間のフォーマットとなることを目指す。

■チューズベース シブヤ
場所:西武渋谷店パーキング館1階
住所:東京都渋谷区宇田川町21-1
面積:約700平方メートル
公式オンラインストア

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