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「ラッシュ」最も"実験的"な店舗 原宿店にポップアップスペースが出現 アプリと店頭の未来は?

原宿店2階 ポップアップスペース

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「ラッシュ」最も"実験的"な店舗 原宿店にポップアップスペースが出現 アプリと店頭の未来は?

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 「ラッシュ(LUSH)」が、アプリの開発に力を入れている。LUSH 原宿店のリニューアルを機にローンチした自社アプリ「ラッシュ ラボ アプリ(Lush Labs App)」(以下、アプリ)は、店外でも楽しめるコンテンツを取り入れ体験価値を高めた。こうしたアプリの開発を統括するのが、チーフデジタルオフィサー兼商品開発のジャック・コンスタンティン(Jack Constantine)氏だ。創業者マーク・コンスタンティン(Mark Constantine)の次男で、ラッシュのデジタルコミュニケーションの礎を築いた人物。"ラッシュ史上最も実験的な店舗"と位置付ける原宿店はこのほど、アプリと連動したポップアップスペースを新設した。ジャック氏が見据えるデジタルコンテンツとリテールの両方の可能性とは。そして創業時から続くサステナブルに対する考えと店頭での取り組みを聞いた。

 原宿店は2018年にリニューアルし、日本初のバスボムに特化した専門店として運営。壁一面に陳列したバスボムにアプリをかざすとAIが製品を識別し、お湯に溶かすイメージ動画が流れ、原材料などの商品情報が閲覧できる仕組みだ。アプリではこのほか、バスボムのフェイスフィルターで写真を撮影できる「Laush Cam」など、オンラインショッピング機能ではないデジタルコンテンツを提供している。

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 アプリのローンチ以後、ダウンロード数は日本が最も多く、ジャック氏によると「原宿店は若年層ユーザーも多く、新しい購買体験に貪欲。エリアとしても興味深く、原宿のパワー溢れるファッションやポップカルチャーは非常に刺激的だ。グローバルの商品開発にカルチャーやユーザーの意見を反映することもある」と語る。実際に、日本独自の追い焚き機能に着想し、バスボムの中に入っている花びらなどを排水管につまらないようにするために布に包んだ製品「黄金の眠り(Deep Sleep Bath Bomb)」はグローバルでベストセラーとなっているという。

 原宿店のリニューアルから3年が経った今年、オンラインとオフラインの新たな実践として、アプリ限定商品の発売と、商品に連動したポップアップを実施。第1弾の「ユニコーンプープ ボックス」(5000円)は、カラフルでドーリーミーなデザインで、レインボーのわたあめやユニコーンモチーフなど、ジャック氏が原宿で体感した物事に着想して開発した。ボックスはバスボム、バブルバー、ソープ、グリッター3色をセットにし、NFTアートを入手できるQRコードが付属する。

ユニコーンプープ ボックス

 そして、原宿店2階にオープンしたポップアップスペースは、アプリ内のゲームにクリアすると入室でき、ユニコーンのバスルームのようなデザインに仕上げた。デジタルミラーで顔がユニコーンになるミニゲームや、バスタブのオブジェに入ってセルフィーを撮影するなどで楽しめる。なお、店頭ではバスボム(980円)とバブルバー(920円/いずれも税込)のみ単品販売している。ユニコンプープと連動したポップアップは10月15日まで。その後は3ヶ月ごとに新たな限定商品を発売し、ポップアップ内容も切り替える予定だ。

 ラッシュはECサイトも運営し、最近では「ウォルト(Wolt)」との協業で、デリバリーサービスを開始するなどオンラインから発信するサービスも強化している。そのなかでアプリにも力を入れる理由は何か。「アプリは単純な購買促進や認知拡大だけではなく、ECでは実装できないコンテンツも試せるという点で可能性を秘めているもの。アプリで店舗での商品選び(バスボムのスキャン)から、購入からの帰路(ショッピング機能)、入浴時に至るまで楽しんでもらうことができるかもしれない。アプリだけで完結するコンテンツではなく、リテールとオンラインの溝を埋めるというOMOの観点から様々な可能性に挑戦したい」とジャック氏。同氏の構想ベースでは、入浴がメンタルヘルスをサポートするという読み物や、バスボムを使った入浴時のリラックスタイムをさらに効果的にするための照明やBGMといったプログラムの提供もあるという。

 こうしたユニークな考えのアプリ開発以外に、創業当初から環境に配慮した化粧品ビジネス取り組んでいるのもラッシュの特徴だ。原宿店の主軸であるバスボムはパッケージレスな"ネイキッド"商品で、現在はラッシュ製品の半数以上がネイキッドとなっている。「バスボムのネイキッド化とアプリでのスキャン機能は並行して考えたもの。そうした意味でも我々がアプリに力を入れる意義がある」。ラッシュ製品は世界7ヶ所にあるキッチンでハンドメイドで製造し、大量生産しないことで廃棄量の削減に努めている。2008年からは100%リサイクル素材を使用したプラスチック容器を使用。2010年から循環型の容器返却プログラムを実施し、2020年7月から2021年6月までの容器リサイクル率は22.2%で、重量換算で18トンにのぼる。また、消費者による容器の返却率は販売した全容器商品に対して19.4%で、数量換算では約62万個となる。9月10日からは、使用済みを返却すると1個につき30円を商品会計時に利用できる新スキームを導入した。

使用済み容器を返却すると1個につき商品会計時に利用できる30円分のクーポンを配布する新スキームを導入した。

 近年、化粧品業界でも急速にサステナビリティをはじめとしたSDGsの考えが広まる中、コンスタンティン氏は「具体的な数字を掲げて、わかりやすい成果を出すことより、サステナブルのその先の考え方であるリジェネラティブ(再生可能農業)であることを優先している。クリーンな製造方法、廃棄削減、容器のリサイクルなど、ビジネスとしては非効率でコストがかかるものかもしれないが、『正しいかどうかのジャッジ(モラルコンパス)』を日常的に持つことで未来につながるブランドになれると考えている」とラッシュ独自の方向性を説明する。「アプリとリテールの融合においても、環境への取り組みについても、我々のチャレンジがひいてはお客様の体験を豊かにするコンテンツになるという考えで、今後も様々なことに挑戦したい」と語った。

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