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花王の製品が宇宙に旅立つ JAXAのアイデア募集に応募、洗浄シートと洗髪シートが採用

 花王の製品が宇宙に旅立つことになった。同社のハウスホールド研究所・ヘアケア研究所・包装技術研究所が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のアイデア募集に応募し、衣類用清浄シート「 スペースランドリーシート」と、頭皮や髪の汚れを拭きとれる洗髪シート「スリーディースペースシャンプーシート」の2品が採用され、2022年ごろに国際宇宙ステーション(ISS)に搭載される。宇宙に向けた製品開発は同社初。

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 同社は今回の応募について、「これまで衣類や頭髪・体を清潔に保つことに関して、汚れの研究および、洗うことに対して様々な技術開発を進めてきた。これが活かせるのではないかと思った」(ハウスホールド研究所の北川康太・衣類用清浄シート担当)と理由を語る。

 応募を決めてからは、「ISSでは洗濯ができず、汗がついたり、匂いが気になっても同じ衣類を何度も使わざるを得ない状況」であることが問題だったとし、「当社は水が自由に使えない場面のあるアジアでの製品開発も進んでいる」といった、これまでの知見を基に開発を開始した。

 衣類用清浄シートの開発にあたり、まずは宇宙空間での状況把握に「身を持って“体験”する」ことを選択。「15日間、同じTシャツで過ごしてみた」とチャレンジし、どれぐらい汗や匂い、汚れが気になるかを身をもって体験したという。今回開発したスペースランドリーシートは、衣類用の洗浄液をあらかじめ含浸させた不織布シートで、水を使用することなく衣類をシートで拭くだけで、気になる汚れやニオイを拭きとることができるものだ。部分的な汚れ落ちの比較では、衣類用洗剤を用いて洗濯機で洗った際と、同等の洗浄力があり、抗菌・消臭成分を配合し衣類の快適な状態が継続するという結果が出た。

 一方、洗髪シート「スリーディースペースシャンプーシート」を開発したヘアケア研究所の吉田寛・洗髪シート担当は課題として、「無重力環境下であることから、周囲にシャンプー液が飛散しないよう注意しながら洗髪を行なう必要があり、そのため簡便に洗髪し快適性を叶えることが必要だった」。加えて、両製品に言えることとして、「宇宙空間ではアルコールの使用に制限がある。そのような条件で安定化を保ち、これまでと同様の機能を持たせることは難しいことだった」と語り、これらをクリアできたことが搭載に繋がった。さらに「マッサージを含めたリフレッシュ効果も高めたい」と、凹凸の立体形状を有する不織布シートが完成し、爽やかでみずみずしい香りも特徴でリフレッシュ感も感じることができる。

 なお今回搭載する洗浄シートと洗髪シートのパッケージには、メッセージが書けるスペースを作った。「開発チーム及び社員が宇宙飛行士に応援メッセージを書いて送ることにした」という、技術だけではない“温かい思い”も宇宙に旅立つ。

 今後、これら技術を生かし新しい商品の開発にも繋げていきたいという。

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