「カスカ・シルクロ」の石黒望デザイナー
Image by: FASHIONSNAP
ジュエリーブランド「カスカ(CASUCA)」を運営するカスカが、古着やデットストック生地を使ったアップサイクルのブランド「カスカ・シルクロ(CASUCA CiRculo)」を2021年秋冬にスタートした。デザイナーに「ノゾミ イシグロ(NOZOMI ISHIGURO)」を手掛けてきた石黒望を起用。「カスカ」のクリエイティブディレクターであり、衣装デザイナーである安野ともこが所有する素材を活用し、石黒が1点もののファッションを提案していく。ブランド名のシルクロは、スペイン語で円環を意味する言葉。使われていなかった洋服を生まれ変わらせて、循環させていくという思いを込めている。
「カスカ・シルクロ」
Image by: FASHIONSNAP
石黒は1964年生まれの東京出身。1985年に桑沢デザイン研究所を卒業し、コム デ ギャルソン(COMME des GARÇONS)社に入社。1999年に独立し、自身のブランド「ノゾミ イシグロ」を2016年まで発表した。2018年には「ノゾミ イシグロ オートクチュール(NOZOMI ISHIGURO Haute Couture)」を再始動するも、その後はファッション業界から離れていた。
ADVERTISING
石黒は「コロナ禍で、以前スタイリストとしてお世話になっていた安野さんに再会する機会があり、新プロジェクトのデザイナーとして雇っていただけることになった。倉庫に眠っている大量の古着やデッドストックの素材を見て、1着1着の服と向き合い、改めて服作りを楽しんでいる」と話す。
素材となるのは、ラグジュアリーブランドのカットソーやニット、ジャケットのセットアップなどさまざま。例えば、「マルニ(MARNI)」のカシミアカーディガンは、カシュクール型になるようにタイトにボタンの付け位置を変え、表と背面に刺繍を施した。コム デ ギャルソンのユニオンジャックのヴィンテージカットソーは、解体して安全ピンでアレンジし、異なるTシャツとドッキング。刺繍は石黒本人が手作業で施しており、1点ものだからこそ叶えられる手の込んだアイテムがそろう。バッグは、椅子張りで扱われるインテリアファブリックなどを活用。また安野の知人の娘である11歳の少女コトリちゃんが描いた猫や犬の絵のプリントを載せたTシャツも展開している。
商品はシーズンを設けずに、できたものを納品していくスタイル。月に10~20着の新作がCASUCA表参道本店に並ぶ。ウェアは5万~10万円、バッグが9800円~。今後はポップアップストアや顧客に向けたフロアショーなども計画していくという。
ADVERTISING
RELATED ARTICLE
関連記事
READ ALSO
あわせて読みたい
RANKING TOP 10
アクセスランキング
sacai Men's 2025 SS & Women's 2025 Spring Collection