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「中堅キャンプメーカー並みの売上規模へ」ワークマンのキャンプギア滑り出し好調 一方の課題は?

 ワークマンが、キャンプギアの本格展開に乗り出した。新作アイテム約130型を投入し、2月22日正午からオンライン限定で販売を開始。発売開始前から話題を集めており、販売直後から一部アイテムが完売状態となるほど好調なスタートを切っている。昨今のアウトドアブームにより老舗メーカーから新興ブランドまで多くの競合がひしめき合う中、キャンプギア市場に本格参入するワークマンの勝算と課題は?

ワークマン キャンプ アウトドア テント 新作

キャンプギアシリーズ公開
ワークマン、キャンプギア商品の本格展開を開始 初心者向けセットなど約130アイテム

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 新作キャンプギアの開発では、ウェアで培ったノウハウを応用。パーカやダウンに用いる独自開発素材を採用したテント、シュラフなどを販売するほか、アンバサダーの意見を取り入れた共同開発製品も積極的に投入していく。今回発売した新作130アイテムのうち43アイテムはアンバサダーとの共同開発製品となっている。

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 キャンプギアの主要ターゲットは同社の高機能アウトドアウェアの既存ユーザーで、かつキャンプ初心者の顧客層。同社の調査によるとキャンプ経験1年未満の割合は2018年頃から増加傾向にあり、毎年多くのビギナーがキャンプに参入している。キャンプギア参入の背景としてワークマンの土屋哲雄専務取締役は「キャンプを始める人は増えているが、道具を揃えるとなると数万円するテントもあり、キャンプに1回目行くまでの障壁が高い。家族や友人とより気軽な気持ちでキャンプを楽しんで欲しいと考えた」と話す。また、同社のPB事業におけるアウトドアウェアの売上は2019年度が71億円だったのに対し、2021年度は約4倍の271億円へと大きく伸長。アウトドアシーンでの成功がキャンプギア市場への参入を後押しする形となったという。このほか、難燃素材を使った防寒シューズや手袋などの職人向けアイテムは2019年頃から焚き火をするキャンパーたちの間で好評を得ており、キャンプシーンで同社のプロ品質の商品が支持されていたことを察知し、同社の社是「声のする方に、進化する」に則りキャンプギア開発に乗り出したという。

新製品発表会の様子 Image by FASHIONSNAP
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 キャンプギアは撥水・防融・防虫・保温・吸湿などの高い機能性を備えながら、多くの商品が1万円以下で購入可能。ウェアに用いる素材をキャンプギアで使用するといった生地の横展開がコストダウンに繋がるため、高機能と低価格を両立させたキャンプギアの提供が実現した。

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 販売は、店頭でキャンプギアを陳列するスペースを新たに確保することが困難なことから、ウェブ注文による無在庫販売形式を採用。オンラインストアで受注した後に商品を本部倉庫から店舗に出荷する。顧客はワークマン各店舗で発注品を購入する形で、受け取りは全国940店舗で対応。#ワークマン女子11店舗とショッピングモール内のワークマンプラス12店舗に限り、店舗在庫を持って販売を行う。なお、自宅など指定場所への配送は行っていない。

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 ワークマン既存店では売り場スペースの限界により徐々に新製品の投入が難しくなっていることから、ウェブ注文専用品の対象アイテムを拡充していく考え。現在はキャンプギアに加えて、ジュニア向け製品、女性用スーツなどの一部製品が対象となっており、将来的には主力の作業服の端サイズ(SS、S、3L以上)や防寒ウェアなども対象となる予定。店舗受け取り販売による売上高は、5年間で200億円規模に成長させる計画だ。

 キャンプギアの初年度の売上高は40億円を見込んでおり、反応が良ければ最大55億円まで増産できる体制を構築済みだという。土屋専務は「この価格でこれだけの機能性はワークマンでしかできない。機能性といえばワークマンだと初めに想起してもらうことを目指している。キャンプギアだけで中堅メーカー並の売上を達成できるのではないか」と自信をのぞかせる。

 アウトドアメーカーの店舗では、主力カテゴリのテントやテーブル、ローチェア、シュラフなどを実際の使用シーンをイメージして展示スペースを設けるのが一般的。ワークマンでも低価格で機能性の高い魅力ある製品を、顧客に対してどう発信していくかが課題となりそうだが、現状は使用感やサイズなどを購入前に気軽に確認するのが難しく、テント等の比較的サイズの大きい主力製品を購入者が持ち帰る手間が生じるなど、課題も残る。店舗数の拡大により、無在庫販売形式の利便性を高めていきたい考えだがそれにより顧客満足度は向上するのか。WEB注文専用品を多数投入した同社にとって、自社ECのUI、UXデザインの向上なども今後の課題になりそうだ。

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