Image by: テイクアンドギヴ・ニーズ
婚礼大手のテイクアンドギヴ・ニーズが、「トランク ホテル(TRUNK HOTEL)」などのホテル事業を強化する。現在、同社の売上構成比はウェディング事業が90%以上を占めているが、収益性の高いホテル事業を新たな事業の柱にしていきいたい考えだ。
同社は1998年の創業以来、婚礼業界大手としてオリジナルウェディングに注力し、ゲストハウスなどを貸し切り、行う結婚式「ハウスウェディング」を全国に展開。2017年には渋谷・神宮前にトランク ホテルをオープンし、ホテル事業に参入した。
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2020年には新型コロナウイルスの影響で87億8000万円の営業損失を計上したが、2021年には17億6800万円の営業利益を上げ黒字回復。2022年は3年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークとなるなど、世間的にもコロナ禍からの回復傾向にあることを受け、事業戦略の一環として新規3ホテルの出店を発表した。
今後は、「TRUNK(HOTEL)YOYOGI PARK」と今回発表した「TRUNK(HOTEL)DOGENZAKA(仮称)」「EVOL HOTEL KOBE(仮称)」を含め、2030年度までに26店舗の新規出店を目指す。ホテル事業とウェディング事業の売上構成割合は現在1:9ほどだが、2030年までに同規模まで成長させることを目標としている。ホテル事業の出店数は2027年までにウェディング事業を上回る見通しだ。また、トランク ホテルの知名度が高い韓国、台湾、中国、ハワイなどへの海外進出も視野に入れているという。
数多くあるホテルの業態の中で同社が手掛けるのは、ラグジュアリー領域のなかでも独創的なコンセプトとセールスポイントを持つ高品質・高価格帯の「ブティックホテル」。現在日本で展開しているブティックホテルはトランク ホテルを含めごく少数だが、同社の代表取締役会長を務める野尻佳孝氏は「日本には価値ある伝統が今も多く残っている。例えば和牛農場にブティックホテルを備えた『和牛農場ホテル』や着物工房とタイアップした『着物ホテル』など伝統を活用した施設をプロデュースすることで、ブティックホテルはホテル全体の10〜15%ほどの割合を占めるまでに成長できる」と話す。
その一方で、今後はホテル業界で価格競争が起きるとし、付加価値をつけることのできないホテルは民泊に飲み込まれると予見。「市場活性化のためには競合を作ることも重要。これまで培ってきたノウハウをオープンにして日本のブティックホテル市場を醸成したい」と業界の未来に目を向けた。
■テイクアンドギヴ・ニーズ
公式サイト
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トランク ホテル 代々木パーク 完成イメージ
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トランク ホテル 道玄坂 完成イメージ
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エヴォル ホテル神戸 完成イメージ
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