ユニクロは9月1日、シンプルで上質な普段着の「LifeWear」に焦点を当てたグローバルイベント「ユニクロLifeWear Day」の発表会を都内で開催した。合わせて、実店舗とオンラインのシームレスなサービスの拡充として、全店でEC商品の無料取り寄せを行うことなども発表している。
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発表会ではファーストリテイリンググループ上席執行役員でユニクロ日本CEOの桑原尚郎氏(写真㊤)が登壇。日々、顧客から集まる声を受けて、この秋冬より新たに4つのサービスを提供することを明らかにした。
1つ目はユニクロ全店でのEC商品の取り寄せ。同社によると、ECを頻繁に利用している顧客でも実際に商品を見て触りたいという希望が多くある中で、近隣の実店舗に当該商品が置かれていないケースもあるとの意見が散見。同様に実店舗の利用者であっても、品ぞろえが膨大な旗艦店が近くにないために、サイズやカラー、アイテムによっては実物を見ることができない場合もあるという声を受けたとする。
そのため、今秋冬からは超大型店やECだけでの限定展開商品を小型店などでも徐々に露出していくことに加え、全EC商品について、顧客が希望する近隣店舗において送料無料で取り寄せができる仕組みを導入する。桑原CEOは「店舗とオンラインを別のものとしてではなく、全く同じものとして提供していくことが大事」とした。
2つ目は、パーソナルサービスの充実。これまで不定期に実店舗で行っていた、個々の顧客に対するパーソナルカラー診断や骨格診断による商品・コーディネート提案をオンライン上でも開始していく。個人にマッチした商品提供の拡充を目指す狙いだという。
3つ目は、2020年から開催しているライブコマースサービス「UNIQLO Live STATION」の拡充。これまでは旗艦店などいくつかの店舗を舞台に、限られた商品について紹介・販売などを行っていたが、今後は全国47店舗に拡大して行う。気候も風土も異なる全国それぞれの実店舗で、地域ごとに求められる情報を当該店舗のスタッフが発信。配信中に顧客から寄せられる書き込みを見ながら、リアルタイムで回答するなどコミュニケーションも取っていくとした。
4つ目は着こなし投稿アプリ「StyleHint(スタイルヒント)」の強化。顧客だけでなく実店舗スタッフもモデルとなって自身の様々な着こなし投稿をしていたが、閲覧者からの反響も年々拡大。そのため、同アプリを通じて、新しい着こなしを実際に顧客が試せるような仕組みを開始していく考え。
バーチャル店舗もEC上に開設
なお、今回の発表会の舞台となった「UNIQLO TOKYO」店舗について、来店できない顧客などに向けたサービスとして9月1日から10月下旬までのイベント開催期間の限定で、通販サイト内の特設ページ上にバーチャル店舗を開設している。
同店舗の売り場をウェブ上の仮想空間に再現したもので、今秋冬商品の全てが同バーチャル店舗を通じて閲覧できるようになっている。画面上に陳列された商品画像などをクリックすることでECの購入ページに遷移され購入できる仕組みにもなっている。
発表会では、今回のLifeWearのスペシャルアンバサダーとして出席した女優の綾瀬はるかさんと、スノーボーダーの平野歩夢選手がバーチャル店舗での買い物を体験。綾瀬さんは「忙しくて買う時間がない時や待ち時間などに買い物できるのが良いと思った」とし、平野さんは「こういうことがとうとうできるようになったんだなと感じる。店に行かなくてもリアルに自分の見たいものをチェックできるのは色々な人のためになる」と、それぞれ感想を語った。
なお、今回のイベントは以前より世界各地で展開していたが、日本で行うのはこれが初めてとなる。当該シーズンの全体像を伝える場として展開しており、今回は今秋冬のコレクションや方針についての説明を中心に行った。
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