Image by: FASHIONSNAP
カナダ発のアスレチックウェアブランド「ルルレモン(lululemon)」に人種差別疑惑が浮上している。「ビジネス・オブ・ファッション(The Business of Fashion、以下BoF)」が独自に行った複数人の現・元従業員らへの取材により黒人差別的な企業文化や環境であることが明らかになり、複数の海外メディアが報道内容を取り上げるなど波紋を呼んでいる。
BoFの報道によると、取材した14人の現・元従業員はいずれも同社には黒人を歓迎しない企業文化があると証言しており、差別的な待遇や環境について会社に問題提起した従業員が、昇進の見送りや懲戒、解雇などに処せられたケースもあったという。
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また、黒人住民が多いエリアであるシカゴのサウスサイドにあったハイドパーク店では、従業員全員が黒人であったことに一部の白人客から批判が寄せられた結果、顧客サービスや売上で高い評価を得ていたにもかかわらず、2023年8月に店舗を閉店。その際閉店に伴って大半の従業員が解雇されたといい、当時のマネージャーを含む同店の元従業員ら7人は、人種差別があったとして米国雇用機会均等委員会に告訴しているという。
ルルレモンは、2020年に社内のダイバーシティ&インクルージョンを強化するための新部門「インクルージョン・ダイバーシティ・エクイティ・アクション(IDEA))」を設立。年間500万ドル(約7億3600万円)の予算を割り当て、多様な社員の採用や、多様性・公平性・包摂を支援するためのトレーニングの拡大、マイノリティ社員と同社CEOとの継続的な対話の実施などに取り組んでいるとしてきた。しかし、BoFが取材した従業員たちの証言からは、それらの取り組みは対外的なイメージ戦略にすぎず、実際のマイノリティ従業員が置かれた状況は改善されていないとしている。
なお、同社は2020年にも、当時社員であったアートディレクターが中国を侮辱するようなデザインのTシャツを自身のインスタグラムで宣伝したことに対してSNSで批判が殺到し、微博(Weibo)に謝罪文を掲載したという出来事があり、当時もアジア人差別疑惑が浮上していた。
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