やまがたクリエイティブシティセンターQ1 “創造”を産業につなぐ拠点、小学校旧校舎に25テナント
鉄筋コンクリート造りの校舎をそのまま活用。ショップやシェアオフィスなど約25のテナントが入居する
鉄筋コンクリート造りの校舎をそのまま活用。ショップやシェアオフィスなど約25のテナントが入居する
やまがたクリエイティブシティセンターQ1 “創造”を産業につなぐ拠点、小学校旧校舎に25テナント
鉄筋コンクリート造りの校舎をそのまま活用。ショップやシェアオフィスなど約25のテナントが入居する
市内のリノベーション施設として存在感を放っている「やまがたクリエイティブシティセンターQ1」。山形市立第一小学校の旧校舎をリノベーションしたもので、隣の新校舎は現在も同校の学校として機能している。
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市民と対話重ねて
旧校舎は1927年、山形県初の鉄筋コンクリート造りの学校建築として誕生した。その役割を終えてからも、歴史的価値から2001年に国の登録有形文化財に登録、09年には近代化産業遺産にも認定された。
10年からは、1階と地下1階のみ、観光・交流・学びの拠点施設「山形まなび館」として利用されていたが、2、3階は壁や天井がはがされたまま閉ざされ、市民の立ち入りが禁止されていた。17年に山形市がユネスコ創造都市ネットワークへ加盟したのを機に、市が「創造都市推進事業」を推進。同校の再整備も、その一つとして始まった。
19年からテナント運営のトライアルや有識者、市民を交えての「クリエイティブ会議」などを実施した。「この拠点がどうあるべきか」などの対話を重ね、21年に着工、22年に本格始動した。市民から旧校舎が〝旧一小〟と親しまれていたことから「Q1」(キューイチ)となった。創造都市やまがたのクリエイティブ拠点として、問い続けるという意味も込めている。
多彩なテナント
テナントは映画をはじめ、音楽やアート、デザイン、伝統工芸、食文化といった様々な地域資産を持つ企業やショップなどが入る。カフェやアパレル店、美容室もある。市が所有する施設のため、入居希望の際は事前に事業内容や思いをヒアリングし、山形市とQ1が審査して決める。
シェアオフィスのほか、スクリーンがある防音のシアターやキッチン、会議室などのレンタルスペースも充実。多様なアーティストが制作活動を行うスタジオやアトリエもある。文化財展示室や探求教室など、学びを深める〝教室〟も面白い。こうした多彩なテナントを目掛けて、多岐にわたる人が利用している。小学生が帰り道、遊びに立ち寄ることもあるという。
月に2回、開催しているマルシェも盛況だ。各回でビールや古着などのテーマがあり、人気の回には1000~1200人が集まる。
開業して1年半弱で、ようやく認知度が高まってきた。人や物をつなぎ、生活や産業に新たな価値を与えつつ、老若男女が楽しめる場所を目指す。
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