
Renewcellの公式サイトより
ヘネス・アンド・ マウリッツ(H&M)グループなどが投資や提携を行ってきたスウェーデンの繊維リサイクル企業 リニューセル(Renewcell)社が、ストックホルム地方裁判所に破産申請を行い承認されたことを発表した。破産申請に至った理由については、今後の事業を遂行するための十分な資金確保ができなかったためとしている。
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リニューセル社は、2012年にストックホルム王立工科大学の研究者や起業家らのメンバーによってスウェーデンで設立。着古した綿の衣服や生産工程で出る端切れなどのセルロース系繊維廃棄物のリサイクルを可能にする特許取得済みのプロセスを通じて、新素材の再生セルロース繊維「サーキュロース(CIRCULOSE®)」を開発・生産するなど、ファッションを循環型にすることを目指した事業を展開してきた。創業以来数々の賞を受賞しており、直近では、米ビジネス誌「ファスト・カンパニー(Fast Company)」が発表した「世界で最も革新的な企業」(2021年)や「世界を変えるアイデア」(2023年)の1つに選ばれたほか、米TIME誌が選ぶ「世界の最も優れた発明品100(The 100 Best Innovations)」(2020年)にも選出。また、2017年にはH&Mグループが投資部門の「CO:LAB」を通じて同社に出資し、その後2020年には、傘下ブランド全体で数百万着の衣料品を生産するのに十分な量の「サーキュロース®」の供給を受ける5年間契約を締結するなど、パートナーシップの拡大を進めていた。
しかし、同社は売上不振により、2023年11月20日に事業立て直しのための戦略的見直しを発表。その一環として、2大株主であるH&MとGirindusや、既存の貸し手であるBNPパリバや欧州投資銀行、ノルデア銀行などを含めた様々な投資家や利害関係者らと長期的な資金調達方法について交渉を進めてきたが、今後の事業を確実に遂行するための十分な資金の確保と解決策を見出すことができなかったと説明している。
リニューセル取締役会長のマイケル・バーグ(Michael Berg)氏は、今回の破産申請決定について「破産申請という決断をせざるを得なくなったことを残念に思う。我々は会社の長期的な可能性を強く信じており、アドバイザーとともに、会社の将来を確保するために必要な流動性、資本、所有権の確保に多大な時間と労力を費やしてきた。その交渉の一環として、現在の主要オーナーや新たな投資家、銀行、その他の利害関係者と密な対話を行ってきたが、成功には至らなかった。これは、環境や従業員、株主、その他のステークホルダーにとって悲しい日であり、ファッション業界において、リーダーシップと必要な変化のスピードが欠如していることを物語っている」とコメントしている。
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