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繊研plus百貨店のクリアランスセールが様変わりした。今夏は6月28日(前年は7月1日)からだが、セール品の売り上げは、前年実績を割り込んでいる。初日の都内百貨店では開店前の行列は見られたが、かつてのにぎわいとは程遠かった。
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セール品の低迷は想定通り。各店ともにプロパー(正価品)販売を強化したからだ。プロパーは2ケタ増で、「VMDで訴求しながら、正価品の品揃えを強化した」(高島屋)という。取引先による生産や在庫のコントロールと、消化率を高める戦略への転換が背景だ。
セールで値下げをやめ人気商品や定番品を長い期間で売り切る取り組みが増えた。川上から川下まで適正な利益を確保し、顧客が欲しいプロパー品を揃え衣料品の改革につなげる。価値と価格のバランスが合えばプロパー品も購入に至る。
一方、顧客向けのプレセールやセールと同率のマークダウンは6月中旬から始まり、「セール本番に売る商品がほとんどない」(都内百貨店)。セールは短期集中の傾向が強まり、7月中旬に切り上げプロパー販売を軸にする。
秋色夏素材の端境期商品や夏にも着られる秋のプレ企画の早期化などで対応する。1枚で着られ、重ね着もできる汎用性の高い素材やアイテム、雑貨が端境期の品揃えの柱。長い盛夏を二つに分けるMDカレンダーの見直しが必要になるのでは。
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