銭湯のあとはとんかつに限る!?:OMOHARA TIPS Vol.7
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(2024/08/27)
表参道・原宿エリアの文化や歴史にまつわるちょっとしたネタをご紹介する「OMOHARA TIPS」。
湯上がりに脱衣所で飲むコーヒー牛乳はわかるけど、とんかつってどういうこと!?と思ったあなた。それが原宿にはあるんです。しかも、1983年からずっと。
どういうことか、まずはご一読。今回は絶品とんかつでお馴染みの、まい泉にフォーカス!
Apple Store 表参道の隣から始まって外苑西通りにつながる原二本通り。この道は通称まい泉通りと呼ばれている。その由来はもちろん、通り沿いで賑わいをつくる とんかつ まい泉 青山本店だ。
創業は1965年。始まりは日比谷に開いたカウンター席だけの10坪のお店だった。神宮前に拠点を移したのは1978年のこと。創業者である小出千代子氏の自宅があった場所に店舗を構えたのだそう。以来この場所で人々に愛され続けるまい泉だが、そのすぐ裏手には「神宮湯」という銭湯があった。
航空写真で見ると、いまも現存する銭湯らしい趣きある建物が見てとれる(まい泉通り側の売店脇からも建物の瓦屋根を奥に見ることが可能だ)。
転機が訪れたのは1980年代のはじめ、この神宮湯が廃業されることになったのだ。創業者の小出氏はその建物を譲り受け、なんとまい泉のダイニングルームとしてオープンさせた。「西洋館」と名付けられたその空間では、今日に至るまでおいしいとんかつが振る舞われている。
おもしろいのは、銭湯の名残が店内のそこかしこに見てとれること。男湯と女湯の入口はもちろん、脱衣所から見える中庭もそのままだ。
そこには、昭和の古き良き日本文化の面影を残しながら、建築を愉しんでもらいたいという老舗まい泉らしい心配りが感じられる。
現在はなくなってしまったが、2019年のリニューアルまでは、銭湯らしさの象徴である煙突を外の通りから見ることができた。煙突は無くなってしまったけれど、今も古き良き日本のライフスタイルを空間から感じられる、とんかつ まい泉 青山本店。銭湯の跡地という唯一無二のユニークな空間で、愛され続けるとんかつを味わってみてはいかがだろう。
■とんかつ まい泉 青山本店
住所:東京都渋谷区神宮前4-8-5
電話:050-3188-5802
営業時間:11:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:なし
Text:Yuya Tsukune
Photo:井筒 まい泉
Edit:OMOHARAREAL編集部
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