デザイナーの國井義明が手掛けるメンズウェアブランド「クイニー（CUINIIE）」が、2025年秋冬シーズンでデビューした。現在、一部取り扱い店舗で販売している。

　國井は、桑沢デザイン研究所を卒業した後、「ヨウジヤマモト（Yohji Yamamoto）」出身のエドウィナ・ホール（Edwina Hörl）が手掛けるユニセックスブランド「エドウィナ ホール（Edwina Hörl）」に入社。長年にわたり企画・デザインを手掛けた後、2025年に「クイニー（CUINIIE）」を設立した。

　クイニーは「洋服を第二の皮膚として捉える」をコンセプトに掲げ、洋服を単に身体をなぞるものではなく、着用者の雰囲気や空気感を作り出すものとして定義。独特なカッティングを採用し、着用することで袖釜が内側に入り込むように上がり、立体的なシワが生まれるジャケットなど、オーバーサイズと立体性の両立を追求したシルエットを提案する。ブランド名は、ポルトガルにルーツを持つ國井の先祖の名前が由来。コレクションでは、ポルトガルのタイルの柄をプリントしたシャツやスカーフなど、デザイナーのルーツから着想したアイテムも登場する。

　デビューシーズンの2025年秋冬コレクションでは、ブランドコンセプト「洋服を第二の皮膚として捉える」を表現したという独特なオーバーサイズシルエットのアイテムを、グレーやブラックなどモノトーンを基調にしたカラーで展開。新作の2026年春夏コレクションでは「VIBRANT SPOT（生き生きとした場所）」をテーマに、鮮やかな色彩のアイテムをラインナップ。袖山を高くし、肩周りのボリュームを抑えたTシャツや、後ろ身頃に切り替えを入れ、縫い代により立体感を追求したタックパンツ、前面と背面で異なる素材を用いたジャケットのほか、手編みのバケットハットや、ワンショルダーバッグなど計16型をラインナップする。価格帯はアウターが8万5800〜11万円、トップスが3万800〜6万9300円、ボトムスが3万9600〜6万6000円、その他アイテムが1万3200〜7万2600円。

Image by: FASHIONSNAP

　今後は、春夏と秋冬の年2回コレクションを発表予定。2026年春夏シーズンのデリバリーは2026年1月を予定しており、セレクトショップのほかオンラインストアなどでの展開も視野に入れているという。

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FASHIONSNAP 編集記者

平松将

Sho Hiramatsu

青山学院大学経営学部卒業後、大手事業会社を経て文化服装学院に入学。服作りを学んだ後にレコオーランドに入社。
ファッション、アート、カルチャーに加え、人々の暮らしや都市の現実といったテーマにも関心を持つ。日課としてジャーナルとメモをつける記録愛好家兼トレーニー。

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