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ユナイテッドアローズが赤字続きのコーエンの全株譲渡へ、旧マックハウスと基本合意書締結

コーエンのロゴ(2013年撮影)

Image by: FASHIONSNAP

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ユナイテッドアローズが赤字続きのコーエンの全株譲渡へ、旧マックハウスと基本合意書締結

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UPDATE

【11月7日16時30分】一部加筆しました。

 ユナイテッドアローズが、連結子会社で「コーエン(coen)」を運営するコーエンの全株式をジーイエット(旧マックハウス)に譲渡すると発表した。11月7日付で具体的な協議を進める旨の基本合意書を締結。株式譲渡契約日は12月25日、株式譲渡日は2026年1月31日をそれぞれ予定し、譲渡額は今後の協議で決定する。

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 コーエンは、2008年5月にファッション感度の高いマーケットに向けたメンズ・ウィメンズのカジュアルブランドとして設立。値頃感のある価格帯を強みに、準都市部および郊外型ショッピングセンターを軸に展開している。現在の店舗数は76店舗。近年は消費者の価値観や購買行動の多様化、気候変動による季節サイクルの変化、原価上昇や人件費負担の増加といった事業環境の変化を背景に売上が低迷。ブランドの再定義をはじめ、商品政策やマーチャンダイジングの見直し、DXを活用した業務効率化など、多方面からの改革に着手したが、同社の発表資料によれば最低でも直近3年は最終赤字と債務超過に陥っている。2025年1月期の通期実績は、売上高が104億2300万円(前期比108.9%)、営業損失は3億6000万円(前期は3億3700万円)、純損失は6億6800万円(同4億2200万円)で、債務超過額は38億1000万円。

 ユナイテッドアローズは「単体での経営努力だけでは十分な収益改善に至らず、コーエンの今後の持続的な成長のためには、より広範な経営資源と専門知見を有するパートナーとの連携が必要」と判断。全国規模でカジュアル衣料事業を展開し、近年はアパレルおよびウェルネス分野におけるM&Aやブランド再編を積極的に進めているジーイエットと、同社が業務提携をしているアパレル物流大手ジーエフホールディングスと協議を重ねた結果、総合的な経営資源とナレッジを活用することにより、コーエンのブランド競争力強化と持続的な成長が期待できると考え、最適なパートナー候補に選んだという。

 松崎善則 代表取締役 社長執行役員は11月7日に開いた決算説明会の中でコーエンの売却に言及。「ユナイテッドアローズのエッセンスをもつ値頃なブランドとして展開してきたがニッチな存在になってしまい、ブランドの強みも商品面でも発揮できなかった」と振り返った。「もう数年もがけば収益化できるのではという思いもある」と言うが、「選択と集中」の方針に基づく前向きな経営判断としている。今後はグループ全体としての資本効率およびブランドポートフォリオの最適化を進めていく。

最終更新日:

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