今年のお買い物を振り返る「2025年ベストバイ」。9人目は建築家の永山祐子さん。話題となった2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、「ウーマンズ パビリオン in collaboration with Cartier」と、「パナソニックグループパビリオン『ノモの国』」の二つのパビリオンで設計を担当。また、自身初の作品集「建築から物語を紡ぐ」と、自叙伝「建築というきっかけ」を発売。「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)大丸京都店」のファサードや、「アンテプリマ(ANTEPRIMA)六本木店」のデザインなど、ファッションを魅せる空間づくりの経験談が明かされました。メディア出演では日本のブランドを着用することが多いという永山さんが、2025年に買って良かったモノとは?
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目次
Cartier「ジュスト アン クル」ピアス&リング

ジュスト アン クルはフランス語で「1本の釘」の意味
FASHIONSNAP(以下、F):1点目は「カルティエ(Cartier)」のジュスト アン クル シリーズのピアスとリング。
永山祐子(以下、永山):元々このシリーズのバングルを持っていて、今年はお仕事をご一緒させていただいたので、記念と、自分を鼓舞する意味でも何か購入したいなと思ったんです。ジュスト アン クルはカルティエのジュエリーの中でもインダストリアルなムードが強くて、繊細だけど男性的なところがグッとくるんですよね。釘のデザインが建築に通ずるところがあり、自分と親和性が高い気がしています。
F:シリーズでコーディネートすることが多いですか?
永山:揃えて着用するとまとまるので、セットで使うことが多いですが、手元に「クラッシュ ドゥ カルティエ」を足したり、「トリニティ」を組み合わせたりすることもあります。ジュスト アン クルは線的で一見シンプルなので、他のジュエラーのものと合わせてもバランスが崩れない。コーディネートの幅が広いのも好きなポイントかもしれません。

F:お持ちのカルティエのジュエリーコレクションも見せていただきましたが、どういうところに惹かれますか?
永山:単純に「美しいものを作る」以上の理念があるところに共感します。1900年代前半、当時は珍しく女性デザイナーとしてジャンヌ・トゥーサンを起用したことや、女性のエンパワメントに力を注いでいるところなどが素晴らしいです。遊び心があるところも好きですね。

以前アンティークで購入したというカルティエの「マスト タンク」と、新しい「タンク マスト」。「タイムレスで長く愛用できるからこそ集めたくなります。将来的に、娘(左)と息子(右)に譲って、楽しい刻を共に過ごして欲しいです」(永山さん)
F:ちなみに購入はいつ頃でしたか?
永山:万博が始まって少し経ってからだと思うので、夏前でしょうか。ウーマンズパビリオンという大きなプロジェクトが一区切りしたので、自分へのご褒美に。色々な関連イベントに呼んでいただいた時に着けたのですが、お守りのようでもありました。
F:内閣府、経済産業省、2025年日本国際博覧会協会とカルティエが共同で出展したウーマンズ パビリオンは、ファッション業界の多くの関係者からも注目を集めていました。このパビリオンは前回のドバイ万博にも出展していて、当時永山さんは日本館の設計をしていましたね。プロジェクトのカンファレンスで宮地さん(カルティエ ジャパン プレジデント&CEO 宮地純)がドバイからの繋がりだとおっしゃっていたのが印象的でした。
永山:宮地さんとはお互いに母でもあり、企業のトップと建築家という、人の協力を仰いでプロジェクトを進めるという立場も似ていて、お話しするといつもエネルギーをもらいます。万博に向けて仕事と育児の合間を縫って何度もオンラインミーティングをしました。もちろん宮地さんだけでなく、資材の管理で多大にサポートくださった大林組の方々をはじめ数多くの協力を得て完成に至ったので、お名前を挙げたらキリがないですね。

F:今日は他のジュエリーコレクションもお持ちいただきました。ジュエリーの好きなポイントや選ぶ基準などで、建築家的な視点が入ることはありますか?
永山:マテリアルと仕組みというか、留め具の仕組みなど美しいディテールはつい気になって見ることが多いです。身に着けた時に最大限美しく、置いているだけでも見惚れるようなデザインは、石や金属のマテリアルをどう加工し設置するかという技術も不可欠です。技術力で磨き抜かれたジュエリーには、つい手が伸びてしまいますね。ジュスト アン クルのバングルも、装着部分が限りなくデザインになじむようになっていて、初めて着ける時に仕組みを調べた気がします(笑)。
F:着けていらっしゃるネックレスは「タサキ(TASAKI)」の「デインジャー」シリーズのものですね。
永山:祖母にパールのネックレスを譲り受けてから、以前よりもパールアクセサリーに興味を持つようになりました。デインジャーシリーズは、パールとトゲの組み合わせが斬新。カジュアルにもエレガントにも着けられるので、意外と使う場面が多いんです。
F:ご自身でもジュエリーデザインをされていましたよね。
永山:錫(すず)食器で有名な高岡市の能作さんの新しい錫ジュエリーブランド「NS by NOUSAKU」のブランド立ち上げに関わりました。ジュエリーデザインは物理的な大きさや構造の違いはもちろんありますが、マテリアルの特徴を生かして造形を練っていくという意味では、考える部分が建築と近しい気がします。柔らかく曲がる錫らしい、流線的なフォルムでしなやかにまとえるものを目指しました。来年もまた新作が出る予定で、デザインやヴィジュアル面の制作を進めているところです。

富山県で1916年に創業した鋳物メーカー 能作(のうさく)のジュエリーブランド「NS by NOUSAKU(エヌエス バイ ノウサク)」にデザイナーとして携わっている。ファーストコレクションは錫とアコヤパールの白い輝きが共鳴するデザインが揃う。
sacai スーチングベスト Black&White

F:続いては「サカイ(sacai)」のスーチングベスト。色違いで購入されたんですね。
永山:サカイの阿部さん(デザイナーの阿部千登勢)はウーマンズ パビリオンのスタッフユニフォームをデザインしてくださったんです。サカイは以前から好きで着ていましたし、出産、育休を経て世界の第一線で活躍されている阿部さんの姿には、勝手に励まされていました。最初に黒を買ったのですが、着やすくて、やっぱり欲しくなって白も買い足しました。
F:結構着られているんですか?
永山:華やかさがありながら、なめらかなスーツ地のベストなので、フォーマルな場面にも重宝しました。それこそ、万博が春先からスタートして5月にはもう汗ばむような気候だったので、そのくらいの時期のイベントでよく着ていました。
F:ショルダーのボリューム感がサカイらしいです。
永山:見た目よりも肩に沿うようになっていて、そんなにパワーショルダーにならないので、意外と着回しやすいんです。私は服に詳しい訳では無いですが、着てわかる良さやシルエットの緻密さを感じられます。

F:ブラックのジャケットは今年発売された著書の表紙でも着用されていましたね。スカートは「シーエフシーエル(CFCL)」のもの。日本のブランドはよく購入されますか?
永山:海外での仕事や登壇するようなイベントの時は、意識的に日本のブランドを着るようにしています。単純に小柄な体格なのでサイズが合うというのもありますが、それ以上にコミュニケーションツールや日本の素晴らしいものを知ってもらうきっかけになったらいいなと。
F:サカイやシーエフシーエル、そのほかによく買う日本のブランドはありますか?
永山:「マメ クロゴウチ(Mame Kurogouchi)」もよくチェックします。女性を本当に美しく引き立ててくれるようなシルエットでうっとりします。あとは「オダカ(ODAKHA)」のニットをよく着ます。これは少し前に買ったパンツなんですが、最初は「鮮やかすぎるかも?」と思ったグリーンが意外となじむのと、サラッとした素材で湿気が多い季節も着やすい。海外で着ていると特に声をかけられるアイテムです。


今年のヘビロテアイテムの一つだという、2023年春夏コレクション(当時はマラミュート)のパンツ
F:日本ブランドも幅広くチェックされているんですね。サカイはこの他にもお持ちですか?
永山:いくつか持っています。このベストとジャケットもお気に入りなんです。ベストはナイロン素材でカジュアルなんですが、着てみると光沢感があって上品な雰囲気もある。この白いジャケットは汚れないように慎重に着ているのですが、これもハンガーに掛かっている時と着た時の雰囲気が全然違ってすごく面白い。

Nylon Twill Tank Top

Nylon Twill&Melton Wool Blouson Jacket
F:ジャケットはスリット、パネル、ラッフルのコンビネーションでかなりボリュームが出るんですね。
永山:どんなシンプルなものを着ていても、これを羽織れば一気に様になりますよね。今日はシンプルでは無いかもしれませんが(笑)。サカイの服は、シンプルに見えて腕を通すと意外なボリュームでシルエットを構築してくれたり、見た目は尖った雰囲気でも案外ミニマルに着られたり、いい意味で予想を裏切るようなデザインだなと思うんです。

Essentiel Antwerp 飾り襟のハーフスリーブニット

F:先ほどは日本ブランドの話をしていましたが、こちらはベルギーのブランド「エッセンシャル アントワープ(Essentiel Antwerp)」のもの。以前からチェックしていたんですか?
永山:全然知らないブランドだったんですが、「ミラノサローネ 2025」と「モローゾ(MOROSO)」※の工場見学のためにミラノに行った時に現地のセレクトショップ「wait&see」で購入しました。
※1952年にイタリア・ウディネで創業された高級家具ブランド
F:海外のセレクトショップにはよく行きますか?
永山:ファッションに限らないのですが、海外の面白そうなお店や日本では見つけられないものが気になるので、友人に教えてもらうことが多いです。このニットを買ったお店は「アンテプリマ(ANTEPRIMA)」のいづみさん(クリエイティブディレクター 荻野いづみ)が「ミラノに行くなら!」とオススメしてくれました。
F:どんなお店なんでしょうか。
永山:オーナーさんが元スタイリストらしくて、古着とセレクトアイテムを取り扱っているんです。商品ラックがブランドごとではなくカラーで分かれていて、誰かのクローゼットを覗いているような、素敵なデザインでした。取り扱いブランドも、価格帯も幅広くて知らないブランドも多く、とても面白かったです。
F:エッセンシャル アントワープはベルギーのご夫婦が手掛けているブランドみたいですね。購入の決め手は?
永山:このニットを買ってからオンラインサイトで調べてみたら、フラワーモチーフや鮮やかなカラーがトレードマークみたいで、このニットもそういったシグネチャーが落とし込まれているんだなと、後追いで知りました。このポップなカラーに、よく見るとチュールに刺繍とビーズが施されている、っていう細やかさのバランスに惹かれました。


着用時はチュールのつけ襟を外す必要がある。「その手間さえも受け入れられるデザイン性だと思います」(永山さん)
F:一点で主役になるようなニットですが、どんなスタイリングで着ることが多いですか?
永山:色合いが素敵なので、ボトムスはシンプルに白いアイテムを合わせたり、反対に鮮やかな色を合わせたり、あまり決まった組み合わせはないんですよね。先ほどのサカイのベストを重ねても良いですし、これはヴェネツィアの古着屋で買ったライダースジャケットで、こういうハードな印象のアイテムとも意外に合う。着てみると意外と甘くなりすぎないというポテンシャルが高くて、コーディネートはその日の気分で自由に考えています。

ヴェネツィア発の「ゴールデン グース」のライダースジャケット。肉厚でも柔らかなレザーで、裏地のブルーにも惹かれて購入。
Essentiel Antwerp グラデーションセットアップ

F:こちらもエッセンシャル アントワープのもの。同じお店での購入ですか?
永山:これは日本に帰ってきて少し経ってから、ファーフェッチ(Farfetch)で買いました。たまたまサイトを見ていて、そういえばこの前買ったブランドあるかなと思って探したら取り扱っていたので、色々見ていたら目に留まったんです。最初にパンツを見て、日本にはなかなかない配色とグラデーションに一目惚れしました。
F:えんじ色、ダークなオレンジ、ターコイズとユニークなグラデーションが映えますね。
永山:実は、ぱっと見で「いい色!」と思ったものの、日本では派手な気もしてきて、購入まで少し寝かせたんです。でも見れば見るほど色合いにハマってきて、生地の軽やかさや抜け感も絶妙に思えてきたので、思い切ってセットアップで買いました。着てみたら思いのほか肌になじむトーンだったので、結果的に良いお買い物になりました。
F:セットで着ることが多いですか?
永山:元々パンツの方が欲しくて買ったので、パンツだけ穿くのが一番多いです。でも、セットアップで着るとドレスやワンピースみたいに全体の統一感がグッと増して気分も華やかになるので好きです。細かいポイントですが、セットで着た時にグラデーションがターコイズのブロックで繋がるという配色も美しくて、作り手のこだわりを感じます。
F:サカイのアイテムはモノトーンでしたが、このブランドの2点は反対にカラフルです。好みの色合いはありますか?
永山:基本的にはどんな色も好きというか、良いと思えば何色でも着れるタイプ。ただ、子どもが小さい頃は汚れが目立たないダークトーンが多かったので、最近またカラフルなものも手に取る割合が増えたように思います。友人でもある蜷川実花さんが、いつも素敵なカラーの服を着ているのを見てインスパイアされました。実花さんやいづみさんのような、クリエイティブでパワフルな女性たちに感化されて、鮮やかな色や組み合わせを気兼ねなく着るようになってきた気がします。

ANTEPRIMA 緻密なカラー設計のメッシュジャケット

F:最後はこちら。アンテプリマのジャケット、トップス、スカート、バッグのセットをピックアップいただきました。
永山:アンテプリマは六本木店や海外店舗の設計でご一緒してから、いづみさんともう長いお付き合いなります。定番のワイヤーバッグはいくつか持っているのですが、今年もバッグやウェアを買い足しました。
F:ウェアは日本では販売店舗が限られています。
永山:今、日本では渋谷スクランブルスクエアの店舗でだけ買えるんです。いづみさんとのお仕事もあって、ローマやその他の海外店舗でウェアを見させていただいてから、バッグとリンクするような素材使いや色使いが好みで、結構買っています。
F:挙げていただいたのは2025年春夏コレクションのアイテムですね。
永山:日本ではバッグがとても人気でインバウンドの方もやはりバッグを購入する方が多いと聞いたので、ウェアは知る人ぞ知る、という感じかもしれないですが、コレクションも毎シーズン発表されていて、洗練されたニット技術と美しい色合いで、見ると必ず何か欲しくなってしまいます。
F:このシーズンはメッシュやオーガンザなど透け感のあるアイテムのレイヤードが特徴的でした。
永山:ジャケットやシャツのような、プレーンなアイテムでもこういう素材選びや組み合わせの妙で、エレガントだしプレイフルでもあるようなスタイリングが完成するのが、素人ながらに素敵だし面白いなぁと感じました。ジャケットを最初に選んでから、普段はしないけれどランウェイのルックのように重ねて着てみるのもアリか、と思い始めて。気がついたらマネキン買いのような、スタイリングが楽しめるセットで購入していました(笑)。


F:挙げていただいたアイテムを見ていると、永山さんのマテリアルや色使いへの意識が感じられます。ファッションデザインに建築の様式や構造が取り入れられることはよくありますが、建築家の永山さんにとって、ファッションが参考になることはあるのでしょうか。
永山:直接的には無いですが、日々のさまざまなものがヒントになっているので、ファッションも確実にその中に含まれています。私自身も新しい建物を考える時、その土地の歴史や人の動き、文脈を捉えていくのが好きなので、ファッションブランドの毎シーズンのテーマやコンセプトを聞いてみるのも好きです。でも、一番興味を惹くのはマテリアルでしょうか。

F:永山さんの建築の代表的なマテリアルの一つにあるステンレスメッシュは、どことなくアンテプリマのバッグやシアー素材のウェアを彷彿とさせます。ファッションのマテリアルでは、どんな点に特に注目していますか?
永山:ジュエリーの仕掛けが気になるように、ファッションでは面白い素材が使われていると端部の処理に目がいきます。建築では端部処理が機能性と意匠の重要なポイントの一つでもあるので、布であれレザーであれ、どういう処理をされているのか見てしまうんです。この生地はカットオフなんだな、とか、熱処理をしてるんだ、とか。よく建築を“ファブリックっぽく作りたい”と思うことがあるんです。
F:大阪万博で手掛けられたもう一つのパビリオン「パナソニックグループパビリオン『ノモの国』」では、特殊なオーガンジー素材※を取り入れていて、まさにファブリックのような建築だったのではないでしょうか。
永山:ありがとうございます。あのパビリオンでは、「成長」や「変化」を大事にしたかったので、揺れ動くマテリアルがいいなと思っていて。風を受けて揺れて変容し、光の反射で見え方がいつも変化するオーガンジーがぴったりだとなりました。ただ、そのままでは海からの風で劣化するリスクがあったので、最終的に特殊な加工を施したものを採用しています。
※約750枚のオーガンジー素材に特殊な膜を施したマテリアルは、ファブリックデザインを担当した安東陽子氏との協働で実現
F:ファッション業界やデザイナーにも“素材オタク”がいるのですが、永山さんも建築界の“素材オタク”ですか?
永山:リサーチは好きですし、マテリアルを見に海外に行ったりしますが、自分ではそう思ったことはないです(笑)。事務所のメンバーも常に新しいものや面白そうなものをチェックしてくれますし、最近はメーカーの方々が「永山さんこれ好きそうだから」と新しいものを見せてくれたりするので、触れる時間は多いのかなと。でも、建築家はそういう人の方が普通のような気もします。
今年を振り返って
F:今年は万博や著書の発売など、特に多忙な1年だったかと思いますが、振り返ってみていかがですか?
永山:万博という特殊な機会に、前回のマテリアルをリユースするというチャレンジングな企画を行えたこと、ノモの国でユニークなデザインが実現できたことは自分にとっても思い出深い出来事でした。どのプロジェクトも、信じられないほどの人の協力があって叶ったことなので、最近で一番人に感謝した年だったかもしれません。

F:多くのプロジェクトを実行する永山さんの著書に出てきた「諦めなかったことだけが実現できる」という言葉が、柔らかな印象の永山さんに対して強い意志を感じたので、印象的でした。
永山:ありがとうございます。どのプロジェクトにも言えることですが、私だけで動いてもどうにもならないんです。物理的な建築は一人では作れませんが、諦めたくないからといって意固地になっても仕方がない。私は仲間を増やしていく方が性に合っているし、これまでも人に恵まれてきたので、諦めたくない気持ちをどれだけ波及できるかかな、と思っています。
F:一息つかれるかと思いきや、来年に向けて、「ルーフパークプロジェクト(Roof Park Project)」※1や「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027、通称 花博)」※2といったプロジェクトが進行中ですね。
※1「東京高速道路(通称:KK線)」の廃止跡を歩行者用空中回廊「Roof Park Project(Tokyo Sky Corridor)」として再生する計画。永山氏は共創プラットフォームの専門家パートナーとして主に建築領域を担当。
※2花や緑を通じて人と自然が共生する持続可能な社会と、幸福感あふれる暮らしを提案するイベント。1990年の大阪花博以来37年ぶりの国内開催となる。ウーマンズ パビリオンの組子ファサードを、同博覧会の屋内出展施設(仮)のファサードに、パナソニックグループパビリオンは東邦レオの企業パビリオンに、それぞれリユースすることが決まっている。
永山:いつも複数のプロジェクトが並行しているので、普段通りのような気もします(笑)。花博ではドバイ万博、ウーマンズパビリオンに巡回した組子ファサードをさらにリユースするので、そういった建築の持続可能性の観点でも挑戦で、将来性を見据えた取り組みになると思います。ルーフパークプロジェクトもさまざまなジャンルの方が携わっていて、とてもユニークな企画なので、楽しみにしていただきたいです。
最終更新日:
永山祐子
1975年東京都生まれ。1998年に昭和女子大学生活科学部生活美学科を卒業し、青木淳建築計画事務所に入社。2002年に同事務所を退社し、永山祐子建築設計を設立。代表作に「豊島横尾館(美術館)」(2013)や「JINS PARK 前橋」(2021)、「東急歌舞伎町タワー」(2023)などがある。「ルイ・ヴィトン 大丸京都店」ファサードデザイン(2004)や「アンテプリマ」六本木店(2008)、大阪ハービス店(2008)、シンガポール イオン店(2009)などファッションストアの設計にも携わる。大阪・関西万博では「パナソニックグループ パビリオン『ノモの国』」と「ウーマンズパビリオン in collaboration with Cartier」の設計を担当。「東京駅前常盤橋プロジェクト」の一つ、「Torch Tower」のデザインチームに参画。KK線の再生に取組む「Roof Park Project」や「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」といったプロジェクトが控える。
永山祐子建築設計
■2025年ベストバイ
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