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ニトリがアパレルブランド「N+」をリブランディング トータルコーディネートとトレンド提案を強化

 ニトリホールディングスが手掛けるアパレルブランド「Nプラス(N+)」が、2026年春夏シーズンにリブランディングする。今季からターゲットの年齢層を拡大するほか、トレンドアイテムを初めて投入するなど、新たな戦略でアパレル市場攻略を目指す。

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リブランディングで30代女性もターゲットに

 Nプラスは、ニトリホールディングスのグループ会社であるNプラスが手掛けるアパレルブランドとして2019年に始動。他のニトリホールディングスの商品と同様に、企画・デザインから製造、物流、販売までを自社で一貫してコントロールする「垂直統合型」の体制を取り、イオンモールやららぽーとなどのショッピングモールを中心に、ウィメンズ向けアイテムを販売している。

 ニトリホールディングスは2025年10月に初の展示会を開催。2月17日の今日行われた2回目となる展示会で、初めてNプラスが参加した。会場では、家具や家電、寝具などの幅広いカテゴリーの商品を揃えるなか、最も目立つ場所にNプラスの展示スペースを設けていた。これまでは50〜70代の女性をターゲットに、「若々しく見えるファッション」を提案していたが、今回のリブランディングでは、ブランドのコンセプトである「トータルコーディネートの大人服」という軸は変えることなく、ターゲットの年齢層を30代まで広げる

Nプラス2026年春夏展示会

Nプラス2026年春夏展示会

 ストレッチ性が高い生地とゴム仕様のウエストによる穿きやすさが支持を集め、これまで8万本を販売した大ヒット商品である「マジックベルトストレッチパンツ」(2990円)では、これまでのくすみカラーが中心だったラインナップに、ピンクやサックスなどの春らしく明るい新色を加えることで、年齢層の拡大を図る。

Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会

 また、30代を取り込むための挑戦として、トレンドを取り入れたアイテムを新たに発売する。その第1弾として選んだのが、プレッピースタイルだ。これまではあまり扱っていなかったシャツをキーアイテムに据え、スマートなシルエットで、カジュアルからオフィスまでシーンを選ばずオンオフで着用可能なスタイリングを提案する。

Nプラス2026年春夏展示会

アパレル市場攻略の鍵は「トータルコーディネート」

 Nプラスの中心価格帯は2990〜3990円で、今回発表したラインナップのなかで最も高価なアイテムは、花粉防止・UVカット・撥水機能を備えた5990円のアウター。「ユニクロ(UNIQLO)」「ジーユー(GU)」を擁するファーストリテイリングや「無印良品」など、国内大手アパレルチェーン専門店がしのぎを削る価格帯だ。

Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会
エヌプラス2026年春夏展示会

 担当者は、ライバルに対抗するうえでのNプラス独自の強みとして、ブランドコンセプトにも掲げている「トータルコーディネート」を挙げる。「ニトリ」や「ニトリ デコホーム」などの業態で家具や椅子、カーテン、雑貨などをコーディネート提案しているように、アパレルでもコーディネート提案することで、ニトリのキャッチフレーズである「お、ねだん以上。」の価値を打ち出すという。とくに色と柄を連動させているのがNプラスの特徴で、例えばベージュとイエローの組み合わせをひとつのカラーテーマとして打ち出し、柄にもその2色を掛け合わせるなど、「色でのコーディネートのしやすさ」が他のカジュアルブランドとの差別化ポイントとしている。今回の展示会でも、ピンクやイエロー、モノトーンといったカラー別にまとめられたアイテム群が目を引いていた。また、コーディネート提案を行うためには店頭での接客力の向上が必要になると考えており、商品の特徴やコンセプトをデザイナーやバイヤーが店舗スタッフにしっかりと伝えるなど、教育や研修にも一層注力するという。

Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会
Nプラス2026年春夏展示会

 2026年2月13日にニトリホールディングスが発表した2026年3月期第3四半期決算資料によると、Nプラスは2025年4月の段階で44店舗を展開していたものの、館との契約満了などにより2025年末までに10店舗を閉店、2026年3月までにさらに4店舗を閉店する予定となっている。だが、今後はブランドの認知度を高めることを目指し、具体的な出店数は非公開ながらも、関東や関西の主要都市のファッションビルなどを中心に出店を拡大するとしている。

 メディア向けの発表会に登壇した似鳥昭雄 ニトリ代表取締役会長兼社長は、「日本のアパレルのコーディネートのファッション性は、欧米と比べて見劣りしている印象がある。Nプラスでは、欧米並みのコーディネートができる商品を提案したい」と話したうえで、「今回の商品の出来栄えは、自分の理想を100点とすると70点くらい。皆さんにたくさんご意見をいただいて、より良くしていきたい」と今後の展望を語った。

似鳥昭雄 ニトリ代表取締役会長兼社長

 機能性商品の単品タテ売りではなく、トータルコーディネート提案によるファッションとしての売り方はユニクロが長年強化してきた分野。さらに、ユニクロは著名デザイナーの起用やコラボレーションなど、従来の低価格ブランドの域を超えたファッション性を既に獲得している。また、ユニクロの背中を追う「無印良品」も、ファッション性が強いラインを強化しているほか、2022年以降の衣料品改革で店頭にマネキンを増やすなどし、まさにトータルでのスタイリング提案を強化しており、ニトリに先行している。家具に比べてトレンドのサイクルが早く、在庫回転のスピードが勝敗を分けるアパレル市場。また、ファッションは嗜好品としての側面も強い。ニトリホールディングスがこれまで強みとしてきた合理性は、消費者の心を捉えるのか。引き続き注視したい。

FASHIONSNAP 記者

山田耕史

Koji Yamada

1980年神戸市生まれ。関西学院大学社会学部、エスモードインターナショナルパリ校卒。ファッション企画会社、ファッション系ITベンチャーを経て、フリーランスとして活動した後、FASHIONSNAPに参加。ファッションを歴史、文化、経済、世界情勢などの視点から分析し、知的好奇心を刺激する記事を執筆することが目標。3児の父。

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