
福田泰生アンドエスティHD新社長
Image by: FASHIONSNAP

福田泰生アンドエスティHD新社長
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アンドエスティHDの2026年2月期決算会見に、3月1日付で就任した福田泰生 新社長が登壇した。同社は基幹ブランドの「グローバルワーク(GLOBAL WORK)」が2024年秋冬に失速し、今も本調子には戻っていない。また、ライセンス事業の「フォーエバー21(FOREVER 21)」を2025年10月で、イトーヨーカドーとの協業事業「ファウンドグッド」を2026年2月で終了するなど、近年開始した新規事業でつまずきが目立つ。「勢いで拙速に事業を広げすぎたが、今後も必要以上に慎重になることはない。売上高約3000億円の現在に至るまでにも、さまざまな挑戦と失敗があった。良いサイクルを取り戻すために、2027年2月期は強い足場を作っていく」と福田新社長は説明する。
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2026年2月期の連結業績は、売上高が前期比3.8%増の3043億円、営業利益が同6.5%増の165億円、純利益が同1.2%減の94億円だった。売上高は概ね中期経営計画の枠内に収まったが、利益が未達。営業増益は確保したものの、2024年7月に買収・子会社化した雑貨のトゥディズスペシャル社(現在はアダストリアに吸収)で、「ジョージズ(GEORGE’S)」の出店が遅れたことなどで特別損失を23億円計上、純利益が減益となった。
全方位で不調というわけではない。2030年2月期に掲げるグループ売上高4000億円に向けて、福田新社長が「今後の成長の本丸」と語るプラットフォーム事業(自社ECモール『アンドエスティ』を核とする事業)は手応えを得ている。アンドエスティはテレビCMでの認知拡大効果もあり、2026年2月期のGMV(流通取引総額)が前期比14.8%増の462億円にまで成長。ユナイテッドアローズ、ジュンなどが手掛ける人気外部ブランドがアンドエスティに出店したことが追い風となり、外部ブランドのGMVに対する構成比は約9.7%にまで高まった。アンドエスティに出店する外部ブランド数は、2026年2月期で前期比26ブランド増の53ブランド。「2027年2月期は、外部ブランドのGMVで前期の2倍の90億円を目指す」と福田社長は展望する。

3月からの新経営体制の核となる3人。右から福田アンドエスティHD新社長、北村嘉輝アダストリア社長(5月にアンドエスティHD専務にも就任予定)、林正武アンドエスティHDグループ執行役員経営企画本部長(5月に取締役就任予定)
一方で、中核事業会社アダストリアが手掛ける、グループの基盤である国内のブランドリテール事業が課題だ。「レプシィム(LEPSIM)」、「ラコレ(LAKOLE)」などは2ケタ成長が続くものの、最大ブランドのグローバルワークが、2024年に行った値上げの影響やトレンドデザインの不足で、2026年2月期売上高が前期比2.2%増の538億円と停滞。2025年秋からエントリープライス商品を広げ、QR生産の拡大を進めており、「12月以降は緩やかな回復基調にある」と説明する。なお、既存のグローバルワークよりも買いやすい価格の定番商品を揃え、2023年春から総合スーパー内などへの出店を進めてきた派生業態「グローバルワーク・スマイルシードストア」は、2026年2月期までに全て既存のグローバルワークに転換した。
グローバル事業では、中国本土でECと実店舗出店を掛け合わせたクロスチャネル戦略が奏功、2027年2月期に黒字化を見込む。ほか、香港、台湾でも日本と同様のマルチブランド戦略が成果を出している。他方、次なる戦略エリアと位置付ける東南アジアは、現状で4店出店済みのタイや1店出店済みのフィリピンで出店スピードに遅れが出ており、MDや出店立地の軌道修正を行っている。
2027年2月期の連結業績は、売上高が前期比3.2%増の3140億円、営業利益が同4.1%増の172億円、純利益が同10.5%増の105億円となる見通し。原油高や為替変動などにより、今期は5〜10%の原価高騰を見込む。「変動要因が多いため断定はできないが、経営努力でコストは吸収する」と福田新社長。
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