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小松マテーレが工場再編、総工費300億円 26年3月期は5期連続の増収・営業増益

小松マテーレのサステナブル加工「ティントリアーナ」の製品イメージ

Image by: FASHIONSNAP

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 小松マテーレの2026年3月期連結業績は、売上高が前期比5.2%増の415億円、営業利益は同14.7%増の25億円と売上高・営業利益で5期連続の増収増益を達成した。一方、純利益は15億円と同48.9%減の大幅減。投資有価証券の評価損12億円を特別損失として計上したことによる。2027年3月期を最終年度とする中期経営計画で掲げていた営業利益25億円、営業利益率6.0%については、1年前倒しで達成した。

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 衣料ファブリック部門の売上高は同2.1%増の296億円。特に同社が1990年から製造している中東地域向け民族衣装(男性用の伝統的な衣装であるトーブ)が、高付加価値商品の継続導入により同15.4%増の64億円となった。資材ファブリック部門の売上高は同2.9%増の88億円。このうちバッグや日傘などを含む生活関連資材分野が同14.4%増の29億円となり、同カテゴリーとして過去最高の売上高を計上した。

 市場別では、海外売上高が176億円と過去最高額を更新。北米向けが前期比11.6%増の56億円、中東向けが同12.1%増の59億円となり、いずれも過去最高水準に達した。アジアは中国向けカジュアルファッションが減少するも、欧州ラグジュアリー向けや北米ファッションがけん引した。

 2027年3月期は、売上高で同1.1%増の420億円を見込む一方、営業利益が同40.1%減の15億円と大幅な減益を予測している。主因は中東情勢の緊迫化に伴う影響で、約20億円の損失を見込んでいるという。

 主力商品の中東向け民族衣装については、ホルムズ海峡の封鎖の影響で出荷済みの製品が洋上で滞留している状況が続いている。一方で、中東の現地バイヤーの消費マインドは一定水準を維持しており、「物流の混乱が収まれば受注は元に戻る」との見方を示した。

 2027年3月期の設備投資額には、過去2番目に高額な48億円(前期は32億円)を投資する。内訳は、システム関連投資が25億円と最大で、これまで別々に構築されていた販売・生産・物流の基幹システムを一本化することで業務効率化を図る。

 決算発表と合わせて、国内の全ての生産工場の次世代型再編を目指す2043年に向けた長期プロジェクト「ファクトーレ100(factoRe100)」の始動を発表した。次世代素材・環境配慮型の生産、省人化・自動化を推進し、DXを通して生産性向上と環境配慮の両立を掲げる。プロジェクトの総工費は現時点の見通しで300億円以上といい、完成予定である2043年は同社の100周年にあたる。同社は中期経営計画でもサステナブル素材や次世代素材開発を目標に掲げて推進している。中山大輔社長は「石油由来原料に依存しない次世代素材への対応が、中東情勢の緊迫化を受けてより一層重要性を増している。当社の方向性の正しさ、必要性を再認識した」と述べ、非石油系素材対応工場の整備を最優先に位置づけたいという考えを示した。

最終更新日:

FASHIONSNAP 編集記者

橋本知佳子

Chikako Hashimoto

東京都出身。映画「下妻物語」、雑誌「装苑」「Zipper」の影響でファッションやものづくりに関心を持ち、美術大学でテキスタイルを専攻。大手印刷会社の企画職を経て、2023年に株式会社レコオーランドに入社。ファッション雑貨、アクセサリー、繊維企業を中心に取材。

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