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韓国発ジェリーシューズ「ヘブンリージェリー」に勢い 1年で売り上げ3倍超

橋本知佳子

開催中のカスタムイベントの様子

Image by: FASHIONSNAP

開催中のカスタムイベントの様子

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 2026年春夏シーズンに、「ロエベ(LOEWE)」をはじめ「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「クロエ(Chloe)」「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」など、多くのラグジュアリーブランドが提案した今夏の最注目トレンドアイテム「ジェリーシューズ」。PVCやラバー素材などを使用した、ゼリーのようなクリアな質感が特徴で、ブラジル発の「メリッサ(Melissa)」が代表的なブランドとして知られるが、今シーズンその人気を最もけん引したのは韓国発ジェリーシューズ専門ブランド「ヘブンリージェリー(Heavenly jelly)」だろう。アッパーに好みのビジューパーツをカスタムできる華やかでフェミニンなデザインが特徴で、今春は「シティショップ(CITYSHOP)」やユナイテッドアローズの「ロク(ROKU)」など国内の大手セレクトショップも軒並みセレクト。各所で完売が相次ぐなど日本でも注目を集めている。創業者のソン・ギョンワン(Kyungwan・Son)代表にブランドの歩みと転機、展望について聞いた。

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ソン・ギョンワン(Kyungwan・Son)代表

ヘブンリージェリーとは? 

 ヘブンリージェリーは、ジェリーシューズが好きで頻繁に身につけていたというソン代表が2014年に韓国で創業。格子状のPVCをアッパーに使用したバレエシューズやミュールサンダルなど、フェミニンなデザインのジェリーシューズが特徴で、2024年からアッパーの穴の部分に取り付けることができるパールやビジューなどの華やかなカスタマイズパーツの販売を開始したことが転機となり人気が拡大した。創業当初の主要な客層は韓国国内の30代後半から50代だったのに対して、カスタムを可能にした2024年以降は10〜20代からも支持を集め、グローバルへも販路を広げている。

ヘブンリージェリーの公式インスタグラムから引用

 3児の母であり、自身のライフスタイルを発信するインフルエンサーでもあるソン代表は、大学時代にデザインを専攻していたが、ブランドを立ち上げる以前にファッション業界で働いた経験はなく、「ファッションは趣味としてずっと好きで、自分で好きなものを作ってきた」と原点を振り返る。2013年にバッグブランドの「クァニ(KWANI)」、その翌年にヘブンリージェリーを続けて立ち上げた。同氏は現在韓国のファッション企業「314 HONET」の代表を務め、ヘブンリージェリーとクァニの他に、アパレルブランドの「カム・アポン(CAME UPON)」も運営している。

「カスタムジェリーシューズ」の火付け役 グローバルに拡大中

 以前から「クロックス(Crocs)」のシビッツチャームのように、モチーフを取り付けることができるシューズは存在していたが、デザインモチーフはシンプルなものが多かったという。対して、ヘブンリージェリーではスパンコールやビーズで作った花などの繊細なパーツを選ぶことができ、ビーズ刺繍を施したようなデザインにシューズをカスタムできる点が特徴。

 近年はバッグチャームブームなどを皮切りに様々なファッションブランドからアクセサリーのカスタマイズ提案が広がっている。今夏のトレンドであるジェリーシューズも然りだが、「スマートフォンケースのデコレーション文化は以前からあるものの、ジェリーシューズをカスタムするという文化が定着したのは私たちが発表した2024年以降だと思っている」とソン代表は自負する。

カスタム事例

 現在は韓国だけでなくアメリカや中国、イタリア、フランスなど世界15ヶ国に取り扱い店舗があり、オンラインストアでは世界中に発送を行うなど規模を広げている。ジェリーシューズは涼しげな印象を与えるアイテムであることから、ヘブンリージェリーでは毎年4月から9月までの期間限定で販売。今年のグローバルでの売り上げは、7月時点ですでに昨年4〜9月の約3倍のペースで推移しているという。日本では現在20のセレクトショップや百貨店で取り扱っており、いずれも好評だという。

 「購入したお客さまがインスタグラムでタグ付けをしてくださっているのを見ると、本当に幅広い世界中の方々から反応をいただいている」とソン代表。「今後はさらに安定的に継続してグローバルに展開していくことが目標。日本では特に大きな反響が得られているので、これからもさらに丁寧に、長く愛されるブランドに育てていきたい」と展望を語った。

 なお、「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」渋谷に併設するギャラリー「OPEN STUDIO」では現在、韓国をはじめオーストラリアなど世界各地で好評だというカスタムイベントを国内初開催している。初日、2日目ともにオープン前から行列ができ、整理券の配布が終了するなど、想定以上の盛況が見られ、シューズ・パーツともに欠品が多数発生しているが、今後数回の再入荷を検討しているという。

開催中のカスタムイベントの様子。同イベントでは「シューズ1足+パーツ約10個」の購入が多いという。

最終更新日:

◾️HeavenlyJelly:Instagram

文・橋本知佳子

Chikako Hashimoto

FASHIONSNAP 編集記者

東京都出身。映画「下妻物語」、雑誌「装苑」「Zipper」の影響でファッションやものづくりに関心を持ち、武蔵野美術大学でテキスタイルを専攻。大手印刷会社の企画職を経て、2023年に株式会社レコオーランドに入社。ファッション小物・アクセサリー、繊維企業を中心に取材。

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