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「エズミ」 27年春夏、隈研吾の建築表現に着想 AIを活用したルック制作サービス始動も発表

佐々木エリカ

Image by: EZUMi

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 江角泰俊が手掛ける「エズミ(EZUMi)」が、2027年春夏コレクション「: Bekleidungstheorie(被覆論)」の展示会を開催し新作を発表した。あわせて、2027年春に正式発表予定のスタイレム瀧定大阪(以下、スタイレム)と隈研吾建築都市設計事務所とのコラボレーションによる家具シリーズのプロトタイプも公開した。

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 同コレクションでは、19世紀ドイツの建築家 ゴットフリート・ゼンパーの「ベクライドゥングテオリー(Bekleidungstheorie、被覆論)」を、服づくりの原理として再解釈。「建築は本来、覆うことから始まった」とし、「壁や柱ではなく、布や編み目による“被覆”こそが空間の起源である」というゼンパーの思想や、それらと共鳴する建築家 隈研吾の「粒子」や「負ける建築」といった考え方を服づくりに落とし込んでいる。

 江角は、これまでもカルロ・スカルパ(Carlo Scarpa)やサンティアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)といった建築家の作品やデザイン思考をインスピレーション源にコレクションを製作。2021年春夏シーズンには、隈研吾の作品や建築哲学に着想を得たコレクションを手掛けたほか、2022年には隈とともに特別展示「被覆のアナロジー ─組む衣服/編む建築」を開催した。

2022年の展示の際に、隈研吾とともに製作したコレクションピース。トレンチコートの襟を30枚ほど使用し、ボタンで留めることによってドレスを組み立てている。

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 今季は、隈研吾の建築表現に見られる「ぱたぱた、つんつん、あみあみ、ゆらゆら」といったオノマトペをもとにしたデザイン手法から着想を得て、「パラパラ」「ペラペラ」「ぱたぱた」「あみあみ」「うねうね」など、素材や動きの質感を言葉に置き換えてデザインや構造に採用。片襟と前身頃を二重にして「ぱたぱた」と動く仕様にしたトレンチコートやジャケットのほか、細長く切ったデニム生地を編んで装飾にあしらったデニムベストなどを製作した。

 一枚の布が幾重にも身体を覆っていく「被覆」という行為に服の起源を見出したことから、レイヤーを意識したディテールを多く取り入れている。


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隈研吾建築都市設計事務所と協業 「編む建築」としての家具

 加えて、エズミは繊維専門商社スタイレムと隈研吾建築都市設計事務所との3社協業による家具プロジェクト「キアミ(KIAMI)」を始動。隈の建築思想とエズミが2027年春夏コレクションのテーマとした「被覆論」を起点に、服づくりを通して培ってきた論理を「家具」という構造物やプロダクトに拡張する試みだ。

 同プロジェクトでは、身体を支えるニットの編み棒を模した木のフレームと、再生ポリエステル素材の編み目による「『編む建築』としての家具」をデザインコンセプトに、テーブルや椅子などを制作。「キアミ」という名前は、「木とファブリックを編むことでつくる」という行為そのものに由来している。

「KIAMI」のプロトタイプ

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 素材には、スタイレムが開発した廃棄衣料などのポリエステル繊維をリサイクルした再生繊維素材「トゥッティボード(TUTTI® BOARD)」を使用。同素材をテープ状に裁断し、マクラメ編みをヒントに職人が手作業で木のフレームに斜めに編み込むことで、テーブルや椅子の脚部分の構造を形作っている。

 同シリーズは、2027年5月12日から26日までの期間、銀座の和光 本店地階 アーツアンドカルチャーで開催されるポップアップでの受注販売を予定。プロダクトのラインナップや詳細、その他の販路については追って告知する。

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◆AIを活用したルック制作サービスも始動

 また、江角が代表を務めるRiDesignは、アットビジョンとの協業によるブランド・アパレル企業向けのAIを活用したルック&ヴィジュアル画像・映像制作サービス「Post Real Studio」の始動を発表。同サービスでは、撮影・スタイリング・オーディション・ロケーションといった従来型のルック制作にかかるコストと時間を削減しながら、静止画・動画双方のハイクオリティなヴィジュアル制作を実現する。ルック制作の場合、コストは従来の3分の1ほどに抑えられ、撮影等にかかる工数も大幅に削減できるという。

 エズミの2027年春夏コレクションでは、同サービスを用いて実際にルック画像を制作。「ニア」と「ノア」と名付けたオリジナルのAIモデル2体を作成し、商品の物撮り画像をもとに、AIにスタイリングやヴィジュアルイメージについてのディレクションを行うことでルック画像を完成させた。「Post Real Studio」のサービス提供開始は2026年秋を予定しており、詳細は後日発表する。

「Post Real Studio」で制作したシーズンヴィジュアル

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EZUMi 27年春夏

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最終更新日:

■EZUMi:公式サイト

■Post Real Studio:公式サイト

文・佐々木エリカ

Erika Sasaki

FASHIONSNAP 編集記者

埼玉県出身。早稲田大学国際教養学部卒業後、国内大手アパレルメーカー、ケリング傘下ブランドのMDなどを経験した後、2023年にレコオーランドに入社。現在はウィメンズのデザイナーズブランドを中心に、サステナビリティやSDGs、教育分野も担当。ファッションやカルチャーに加えてジェンダーや社会問題にまつわるトピックにも関心があるため、その接点を見出し、思考や議論のきっかけとなるような発信をしていけたらと願っている。

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