
2026-27年秋冬シーズンのロンドンファッションウィーク(London Fashion Week、以下LFW)が2月19日〜23日に開催された。41のショー、25のプレゼンテーション、34のイベントが実施され、その規模は前年比21%増。ショーにとどまらずストアイベントなど多様な発表形式を取り入れ、イベントとしての規模拡大を後押しした。
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今季はスポンサーに中国発の自動車メーカー「オモダ(OMODA)」が就き、出展ブランドである「ロクサンダ(ROKSANDA)」「タリア バイア(TALIA BYRE)」「ノウルズ(KNWLS)」「トル コーカー(TOLU COKER)」がプリントデザインを提供したラッピングカーが街中を走り、参加者の送迎に活用された。
英国王室とLFWの縁は深く、王室メンバーの来場は恒例となっている。今季は初日の2月19日、英国王チャールズ3世が姿を見せたが、当日に実弟のアンドルー元王子の逮捕が報じられ、一部で緊迫した空気も漂った。国王はショールームで次世代デザイナーたちと交流したほか、トル コーカーのショーを観賞した。

ショーを鑑賞する英国王チャールズ3世
ハイライトは170周年の「バーバリー(Burberry)」と20周年の「アーデム(ERDEM)」の周年ショー。また、約8年ぶりに復帰した「ジョゼフ(JOSEPH)」は新CDのマリオ・アリーナによるデビューショーを、「シモーン ロシャ(Simone Rocha)」は「アディダス オリジナルス(Adidas Originals)」との初コラボレーションを発表し話題を集めた。日本からは「トーガ(TOGA)」が参加し、動作からヒントを得た躍動的なコレクションを披露した。

話題を集めた「ザ ヴァリー(THEVXLLEY)」のデビューショー
ファッションの名門校が集まるロンドンらしく新顔も多く、アーティストとしても活動するダニエル・デル・バジェ(Daniel Del Valle)による「ザ ヴァリー(THEVXLLEY)」はアートや花を融合した造形的なデビューショーで注目を集めた。
会期中には「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」がピムリコ・ロードの新店舗でオープニングパーティを開催し、ジョナサン・アンダーソン本人も来場者をもてなした。

インテリア店やアンティークショップが立ち並ぶ、ピムリコ・ロードに開かれた「ジェイ ダブリュー アンダーソン」の新店舗では、インテリアアイテムが充実
BURBERRY
ダニエル・リー(Daniel Lee)が手掛けるバーバリーは、創業170周年を記念したショーを開催。会場には、ロンドンのランドマークであるタワーブリッジを模したセットが設営され、雨上がりの夜のロンドンを思わせる空間を再現。トレンチコートとチェックという二大ヘリテージを軸に、フリルや流動的なシルエット、グリッターのような煌めきをまとわせ、ロンドンの夜を艶やかに描き出した。
アーカイヴから発掘したロンドンの古地図をプリントしたコートなども目を引き、ヘリテージへの敬意が随所に刻まれていた。


ERDEM
アーデム・モラリオグル(Erdem Moralioglu)によるアーデムは、ブランド創立20周年を記念する2026年秋冬コレクションを、美術館テート・ブリテンで発表した。これまでにインスピレーション源となったミューズたちの装いを再解釈し、カットやシルエット、素材、モチーフを刷新。
過去20年の集大成でありながら、回顧ではなく、継続性を重視した詩的かつ実験的な表現で、未来へとつながるクリエイションを見せた。


Simone Rocha
シモーン・ロシャは、長年温めてきた「アディダス オリジナルス(adidas Originals)」との初コラボレーションを披露。写真家のペリー・オグデン(Perry Ogden)の作品「Pony Kids」にヒントを得て、スポーツとフォーマルをミックス。トラックトップやレオタードがチュールやレースと組み合わされ、乗馬の動きから着想を得たリボンやロゼットが装飾として再解釈されている。スニーカーやアクセサリーを含む幅広いアイテムが展開され、手仕事の温もりを残しつつ、伝統と現代の境界を越えた自由でフェミニンな表現を追求した。


TOGA
今季のトーガは、"PULL, CRUMPLE, PRESSED(引っ張る、たわむ、押す)"といった動作にヒントを得て、偶然の産物をかたちにした。軸となったのはテーラリングと、シャツなどのオーセンティックなアイテム。ウール、シルク、コットンといった天然素材で変化をつけた。裾がめくれたスカートや、ニットベルトの位置によってウエストラインが変化するジャケットなど、着る人の動きとともに服が変容する仕掛けが随所に宿る。合成素材や、ディッピングで作られた花のアクセサリーなどもコレクションに彩りを与えた。


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