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「世の中が変わっても選ばれるブランドを目指す」 ラフでも上品な素材使いの「オーラリー」21SS

(左)デザイナーの岩井良太 Image by FASHIONSNAP.COM
(左)デザイナーの岩井良太
Image by: FASHIONSNAP.COM

 「オーラリー(AURALEE)」が、パリファッションウィークに公式参加し、2021年春夏コレクションをデジタルプラットフォームで発表した。ブランド初の動画形式での発表となり、制作はフォトグラファーの嶌村吉祥丸が担当。デザイナーの岩井良太は新作について「世の中が変わっても"変わらず選ばれるブランド"を目指した」と話している。

 オーラリーは2018年にファッションプライズ「FASHION PRIZE OF TOKYO」を受賞したことをきっかけに、2019-20年秋冬シーズンから継続してパリコレの公式スケジュールで発表している。今シーズンは新型コロナウイルスの影響でパリコレがオンライン開催となったため、デジタルでの発表に変更した。

 公開された動画では、リラックスした雰囲気で談笑するモデルたちの様子をはじめ、砂浜で佇むモデルや草むらに横たわるモデルを映している。BGMには出演モデルへのインタビューの音声や、鳥の鳴き声、風の音といった環境音を採用した。

 「他のブランドの発表も見ましたが素晴らしい動画が沢山あったので、オーラリーはその中で素朴に思えるかもしれない。ただ、着る人の普遍的で飾らない日常に心地よくフィットする、ブランドらしさが表現できたと思う」(岩井)。

 オーラリーは毎シーズンのテーマを設けていないが、今シーズンはパンデミック前に訪れたペルーやドバイへの旅の記憶からインスピレーションを得た。ブランドらしいオフホワイトやエクリュ、グレーといった落ち着いたカラーパレットに加え、リゾート感を彷彿とさせるマゼンタやダークカーキなどを差し色に用いている。

 また、今シーズンは初めてシワになりにくいストレッチ素材を用いるなど、旅先でラフに扱える素材や仕様を取り入れた。ウォッシャブル加工を施したスーパー180'sで仕立てたシャツや、リップストップナイロンを使ったアイテムも用意。このほか、笹の葉の繊維を用いた和紙からできている生地や、裏面の起毛を抑えて肌当たりを滑らかにしたラムレザーなど、日本各地の産地や工場を自ら巡って作り手と共に追求していく岩井の姿勢が上質な素材に表れている。

 雑貨では帽子が初めて登場。つばの広いデザインで、ユニセックスで着用できる。また、前シーズンから継続してシューズブランド「フットザコーチャー(foot the coacher)」とコラボレーションしたサンダルやシューズも販売する。

 岩井は外出自粛期間中に「消費者が服や物をこれまで以上に吟味して買う世の中になり、そこで選ばれるブランドになるには本当に良いと思えるものを作っていく必要があると考えていた」という。岩井が導き出した答えは、大きく何かを変えることではなく、真摯にものづくりと向き合うこと。素材のクオリティや上品な佇まいといった、オーラリーらしさがより際立つコレクションとなった。「ファッションサイクルの転換期とも言われ、先を予想していくのは難しいが、ショーや動画などの発表形式はこれからも取り組んでいきたい」と継続の意欲を示している。

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